散らない枯葉のブログ一覧

訪れる不便さゆえの、残る自然美なのかもしれません。

　今日も先日のドライブ旅行の小ネタで失礼します。　「白骨（しらほね）温泉」、行くのを敬遠したくなるような地名ですが、由来を調べると、カルシウムを含んで白濁した泉質が温泉地名の語源とされ、石灰華が凝固して木の湯船が白い湯船になることから 「白船」 、石灰華の模様や感触があたかも人骨のようであることから 「白骨」 と呼ばれるようになったといわれる。　そんなこの地を 「白骨」 として、中里介山が２９年間も連載した大河小説の 『大菩薩峠』 中に登場させたことで、「白骨」として定着したのだそうです。　‥でも何か 「白船温泉」 の方が安心できる呼び方ですね。

　その白骨温泉の入口に、「遂通し・冠水渓」 と呼ばれる名所があります。　「遂通し」 とは、湯川の急な流れが石灰岩を侵食してできた自然のトンネル（タイトル写真）。　「遂通し」 を出た水は石灰岩の間を縫って流れ、「冠水渓」 の勇壮な景観をつくり出すとパンフレットに書かれています。　訪れたこの時期は雪解水の水量も多く、新緑との調和も美くしいベストシーズンでした。　ドライブ途中で、ここを通っても見逃す人も多いと思うような場所ですので、わざわざこの名所を訪人はほとんどいないかもしれません。　それゆえの貴重な自然美なのかも知れませんね。

■「冠水渓」にかかる木橋、この橋の上から「遂通し」が見えます。