• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

MA;のブログ一覧

2010年11月30日 イイね!

'10 F1GPを総括してみる

毎年、内容がないくせに無駄に長い駄文を書き連ねていたシーズン総括もどき。
書かなくてもいいかなあと思っていたけど、最後のけじめとして一応書き捨てることにした。
なるたけさらりと済ますつもりだけれど、内容はうすっぺらいのでスルーしたほうが時間を無駄にしなくて良い感じです。

◎ワールドチャンピオン:セバスチャン・ヴェッテル
23歳と134日での戴冠は史上最年少記録。
爆発的な速さを持ちながら、嘘のような脆さ(運の無さと言ってもいい)のお陰で、一時はダメかと思ったけれど、決して諦めない精神が苦境をひっくり返した。
その煌くような才能は間違いなく本物なので、これからタイトル獲得数を増やしていくことと思われる。
チャンピオンになっても、普段の天真爛漫なアホの子っぷりはそのままでいてくれるとなまらうれしい。

◎コンストラクターチャンピオン:RedBull Racing
ぶっちゃけ、このタイトルは5割くらいはニューウェイ先生のおかげ。
のこり4割がドライバーの頑張りで、チームの貢献はいいとこ1割くらいじゃないかな。
それくらい、RB6の出来は凄まじかった。
速いけど壊れると言う悪癖は、未だ抜けきっていなかったけれど、完走すれば優勝、悪くてもほぼ表彰台圏内と、その圧倒的な速さは信頼性の低さを補って余りあった。
しかし、創設6年目でのタイトル獲得は史上類を見ないほどの快挙だったことは確か。
来年は、チャンピオンチームとして恥ずかしくない戦いをして欲しいものだ。

以下は極々個人的な評価。

☆マン・オブ・ザ・イヤー:エイドリアン・ニューウェイ
今年は、この人以外ありえないと思う。
その類まれな才能が些かも衰えていないことを、これでもかと示されてしまってはぐぅの音もでない。
正しく現代F1の至宝
FIAがF1を今以上に面白くしようと思うのであれば、ニューウェイ先生禁止のレギュをつくらないといけないレベル。
流石だなあ、ニューウェイ先生。

☆カー・オブ・ザ・イヤー:レッドブル RB6
反論の余地がある方は、放課後ちょっと体育館の裏まで来ていただければ。
他のチームがかわいそうになるくらいの圧倒的なクルマ。
冗談抜きでチートマシン。
たったの9勝で終わったのが信じられないほどである
RBRのチーム力がもっと優れていれば、88年のマクラーレンに匹敵する結果を残しただろう。
MP4/4、FW14B、F2002に比肩し得る名車中の名車だと断言する。

☆ルーキー・オブ・ザ・イヤー:小林可夢偉
去年も推したけれど、今年はフルシーズン一年目のルーキーということで。
てゆうか、今年はカムイ以外のルーキーがちょっと微妙だった。
ブラジルでのヒュルケンベルグのPPには感銘を受けたけれど、シーズン通してとなると、カムイ以外あり得ない。
今は亡きトヨタが遺した唯一の成功例だなあ。

☆テクノロジー・オブ・ザ・イヤー:Fダクト
無難すぎて面白みも無いけれど、初めてその機能と機構を知ったときは、目からウロコが5枚くらい落ちた思いだった。
ダウンフォース発生の要の一つであるRウィングを意図的にストールさせて最高速を稼ぐとかF1すげえ!と感激したものだ。
余談だが、効果云々は置いといて(Fダクト単体としての)見た目だけならSTRの潜望鏡型Fダクトがいちばん好きだった。
こんなステキデバイスなのに、来年はレギュで禁止されてしまうのが残念だなあ。
まあ、すぐに代わりになる機構が投入されるだろうけど

☆ベスト・オーバーテイク:ヨーロッパGPでの小林可夢偉(対ブエミ)
対アロンソのオーバーテイクも見事だったけど、それ以上に見事だったのが、フィナルラップ、最終コーナーでの対ブエミのオーバーテイク。
まさかあんな場所で、華麗に相手を抜き去るドライバーが出てくるなど思ってもみなかった。
あのオバーテイクと比較すると、日本GPでの一連のオーバーテイクも霞むと個人的に思う。

☆ベスト・グランプリ:日本GP
レースそのものは、ヴェッテル無双にも程がある単調なレースだったのだけど、現地でのスーパーカムイタイムの盛り上がりが熱すぎる程に熱すぎたので、現地観戦した身として今季のベストGPに日本GPを選ぶ他無いのだった。
土曜日の土砂降りも今は良い思ひ出。
各チームのお手製ボートレース、楽しゅうございました。
何が言いたいかと言うと、鈴鹿最高だな!

☆ワースト・グランプリ:バーレーンGP
思い返すたびに心の底から思う。
今年の開幕戦は、過去10年で最もクソレースだったと。
いや、アレをレースと呼ぶのはおこがましい。
もっとおぞましい何かだ。
あのレースの唯一の見所が、ヴェッテルのトラブルとかどうなのさ。
あそこまでつならないレースだったのに、次戦以降、よく持ち直したなあと思う。

☆ワーストトピック:Alonso is faster than you
ドイツGPはびっくりした。
あそこまで露骨なオーダーが出るとは思ってもいなかったらだ。
やるなら、もう少しわからないようにやればいいのに。
過去の実績があるくせに、スクーデリアは学ばない。
そんなこったから、ほぼ手中に収めたタイトルを取りこぼすのだ。


最後、各チームの総括っぽいものを簡単に。

1.Red Bull Racing
冒頭にも書いたけど、タイトル獲得はRB6のお陰。
若いチームだから仕方ないのかもしれないけど、もうちょっとまともに戦略を組むことが出来ていたら、少なくともあと5つくらいは勝ち星を増やすことができたと思うの。
でも、今年のタイトル争いを経験したお陰で、少しはチームも成長したはずだし、今後に期待しようじゃないか。
あと、セブは問題ないけど、来年のウェバーの立場が少し心配です。

2.Vodafone McLaren Mercedes
MP4-25の出来はFダクトを筆頭に素晴らしいものだったが、残念ながら相手が悪すぎた。
まさかRB6があそこまでチートマシンだったとは、マクラーレン首脳陣もよそうだにしていなかっただろう。
それでも、バトンとハミルトン併せて5勝を上げたのは、偏に屈指のチーム力のなせる技(もちろんドライバーの働きも素晴らしかったのは言わずもがな)。
モナコでバトンのサイドポッドカバー外し忘れちゃったのはご愛嬌ということにしておこう。
ハミルトンは相変わらず良かったけど、バトンも負けず劣らず素晴らしい働きをした。
今年のバトンのパフォーマンスは、間違いなく彼の評価を押し上げたと思う。
ドライバーの関係も今のところ良好だし、KERSが復活する来年は期待大だと思う。

3.Scuderia Ferrari Marlboro
ドライバーランキング2位を獲得できたのは、9割5分くらいアロンソの力によるものだ。
クルマの出来は良くてマクラーレンと同等レベルだったのに関わらず、最終的にこの結果を遺した事は脅威と言って差し支えない。
アロンソが獅子奮迅の働きをしたにも拘らず、それに対してチームは何ができただろうか。
数年前のフェラーリと同レベルの指揮系統があれば、おそらくタイトルをその手にしていたのではないか。
アングロイタリアン化が進むとろくな事がねえなあ。
あと、フェリペくんについては、語る気も起きません。

4.Mercedes GP Petronas Formula One Team
期待はずれの一言に尽きる。
名前が変わったとは言え、前年チャンピオンチームだったはずなのだが。
シューマッハの復帰も不発に終わってしまったし、ニコの頑張りが虚しい。
なんと言うか、このチーム、去年が奇跡だったんだなあ。
開発やめたらクルマが速くなったとか、BAR時代から何も変わってないじゃない。
とは言え、シューマッハがこのままフェードアウトしちゃうのも切ないので、来季の挽回に期待したい。

5.Renault F1 team
クビサの才能が光った一年。
アロンソが抜けて、どうなっちゃうかと思ったけれど、その穴をクビサが埋めてくれた格好になった感がある。
さらに、クルマの出来も見た目に反して望外なほど良かった。
特にFダクトの完成度は、本家マクラーレンに勝るとも劣らない出色の出来だった(最終戦のパフォーマンスがその証明だ)。
確固たる開発舞台を抱えているチームは、やはり自力がある。
ペトロフについては、比較対象がクビサなので評価が低くなりがちだけど、時たまハッとするパフォーマンスを見せたりしたので、もう1ジーズンくらい様子を見てみたいなあと思ったり。
あと、ロータス・ルノーになるって話は、いろんな意味でどうかなあと思う。

6.AT&T Williams F1 Team
去年と違って、ちゃんと2人ドライバーが居たのが良かったと思います!
いや、わりと冗談抜きでそう思う。
特にバリチェロの働きは特筆すべきもので、スキあらばトップ4に泡を吹かせるだけのパフォーマンスを見せてくれたと思う。
最多出場記録を更新し続ける鉄人の腕は未だ錆び付いていなかった。
ヒュルケンベルグは、前評判が高すぎたせいで期待はずれな感じだけど、ブラジルのPPが証明するように、潜在能力が非常に高いドライバーだ
それを常に発揮しきれなかった点がもどかしくあるのだが。
来年もバリチェロが残るようなので、うまいことチームを盛り上げてくれることを期待する他無い。
大手スポンサーが軒並み離れてしまうのが痛恨よね。

7.Force India F1 team
結果だけ見れば大躍進の1年と言っていいのだが、終盤の失速ぶりが顕著だったので、どうしても評価が下がる。
前半から中盤にかけてはQ3常連だったのに、シーズンが進むに連れ競争力が落ちていってしまったのが切ない。
どうでもいい法廷闘争を繰り広げる暇があるのなら、レースに集中しろとビジェイ・マルヤに言いたい。
ドライバーについては、スーティルはそれなりだったけど、リウッツィが今ひとつだったのが悔やまれる。
主要スタッフも続々抜けちゃったし、来年がちょっと心配。

8.BMW Sauber F1 team
開幕戦から数戦は、今年はもうどうにもならないんじゃないかと不安になったけれど、ジェイムス・キーがチームに合流した当たりからめきめきと競争力を上げ、墜落しかけたチームを軌道修正。
ここらへんは、長年モータースポーツの世界を生き抜いてきたチームだなあと思わせる見事な手腕だった。
そしてなにより、カムイの活躍である。
ようやく出てきた本当の意味で戦える日本人ドライバーに、感激しっぱなしであった。
来年は、今年と違って大口スポンサーがつくようなので、お金の心配も(たぶん)無いし、きっとクルマもいい仕上がりになると信じている。
出来れば、常時ポディウム争いができるくらいのクルマだと良いなあ。

9.Scuderia Toro Rosso
RBRから一応独立したのだが、今一歩、いや、三歩くらい足りない感じでシーズンを終えてしまた。
チームの規模を考えれば、13Pと言う獲得ポイントは褒めて良いくらいなのだけれど、今ひとつ印象が薄いというかなんというか。
ブエミもアルグエルスアリも若いドライバーだから、まだまだ学習中なんだろうけど、ほんの2年前にヴェッテルと言う逸材がチームに在籍していただけに、今の結果が霞んでしまう。
あと、来年のクルマどうするんだろう、このチーム。
RB6のお下がりは使えないし、STR5を魔改造するしか無いんじゃなかろうか。
潜望鏡型Fダクトのように独自のソリューションを持ってるんだから、頑張って欲しいんだがなあ。

10.Lotus Racing
名前だけのロータスだけど、F1に対する情熱は、ロータスの名に恥じないものだった様に思う。
競争力なんて言葉を使うのもおこがましいほどの鈍足マシンだった。
当然、結果も惨憺たる物だった。
しかし、彼らは正真正銘のレーシングチームであった。
F1を良い意味で楽しんでいる姿は、かつてのミナルディに通ずるものがあるのではないだろうか。
応援したくなる魅力をこのチームは持っている。
レッドブルとギアボックス供給の契約締結もしたし、来年は、それなりの競争力を持ったチームになるんじゃないだろうか。
残念ながら、大人の事情で来年はロータスを名乗る可能性が非常に低くなってしまっているようだが、それでも私は、このチームを応援すると思う。

11.HRT F1 Team
1シーズンを戦い抜いたことだけで奇跡。
いつ消滅してもおかしくない状態で、1年戦い抜いた点は賞賛すべきことなのかもしれない。
たとえペイドライバー頼みのタイトロープなチーム運営だったとしても。
しかし、こんな状態で来年のクルマを用意できるのだろうか。
噂になっていたTMGとの提携も見事に白紙に戻ったみたいなので、来年の開幕戦のグリッドに居ない可能性が高いんじゃないか。
仮にグリッドに付けたとしても、チームの名前は変わってるんじゃないかなあ。

12.Virgin Racing
ロータスと違って、いまひとつ応援する気が起きないのはなんでだろう。
リチャード・ブランソン卿のF1に対するスタンスの所為かしら。
ニック・ワースが、オールCFDデザインでF1を戦えると豪語していた(そして、見事に世迷い言だと露呈した)ことも、一因かもしれない。
なんにしても、ロータス程の真剣さを感じられなかったのは確かだし、それはHRTにすら遅れをとった結果に現れていると思う。
もう少し、F1に対して真剣になったほうがいいんじゃないだろうか。
そうじゃないと、一生懸命走ってるドライバーにも失礼だし。
それから、ブランソン卿のCAコスプレはどうなったんでせうか。
別に見たくもないのでどうでもいいんですけども。

結局、長くなってしまったけれど、これにて総括もどき了。

来年は、KERSの復活や、BSからピレリへタイヤメーカー変更など、いろいろと変わることが多いけれど、今年に負けず劣らず面白いシーズンになってくれることを切に願う。
そして来年に限らず、いつの時代も我々を魅了してやまないF1でありますように。
Posted at 2010/11/30 00:09:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | '10 F1感想録 | スポーツ
2010年11月15日 イイね!

'10 最終戦 アブダビGP

'10 最終戦 アブダビGPレッドブル、翼を授けるッッッ!!

セバスチャン・ヴェッテルさん23歳、ワールドチャンピオン獲得おめでとおおおお!!
ハミルトンが持つ最年少タイトル記録を166日更新して史上最年少王者に。
アロンソ大本命、対抗ウェバーだと思っていただけに、逆転でタイトルを攫ってみせるとは思ってもみなかった。
守りのレースをしてしまったアロンソに対して、ただひたすらに勝利だけを目指したヴェッテルに、レースのカミサマが味方してくれたのかもしれないね。
ファステストこそハミルトンに譲ったものの、この最終局面でポールトゥウィンを飾って見せたのだから、ヴェッテルのタイトルに文句をつけられるものはいまい。
肝心なところでクルマが壊れたり、信じられないミスを犯したりしたけれど、最後の最後で帳尻を合わせてきたヴェッテルとRBRにこそ、タイトルは相応しいのだと思う。
兎にも角にも、おめでとうセバスチャン、おめでとうニューウェイ先生、おめでとうRBR。

以下その他雑感。

その1
最年少王者誕生。
冒頭に記したように、ハミルトンの最年少王者獲得記録を更新してヴェッテルがチャンピオンになりました。
アロンソから16P、ウェバーから7P離されていたのに、最後まで勝利を目指し続けた姿は、見ていて感動するものがあった。
思えば、開幕戦でプラグトラブル、オーストラリアでブレーキトラブル、韓国GPでエンジンブローとトラブルに見舞われて、そのうえ、トルコで同士うち、スパでバトン撃墜後のとっちらかりっぷりと、風向きは決してヴェッテルに向いているわけではなかった。
事実、ブラジルGP終了時点で、ヴェッテルがポイントリーダーに立ったことは一度もなかった。
それでもタイトルを獲ってしまったんだから、やっぱりこの子はすごいドライバーなのだと思う。
もちろんRB6の出来が凄まじかった点は無視できないけど、クルマが速いだけではタイトルは取れないのだ。
まして、ニューウェイ先生謹製のクルマだし!(信頼性的な意味で)

その2
タイトルは夢幻の如く。アロンソさんの場合。
普通にレースをしてさえいればタイトルはアロンソが獲得していたはずだった。
2位に入れば自動的にタイトル獲得。
ウェバーが2位以下に終わればポディウムに立つ必要すらなかったほどだったのだから。
だが、終わってみれば7位フィニッシュ。
アロンソとフェラーリにしてみれば悪夢以外の何者でもない。
最大の敗因は、対ウェバーを意識するあまり、視野狭窄に陥ってしまったことだろう。
ウェバーが予想以上に早いタイヤ交換をしたのに引きずられて、まだオプションのライフが残っているのにタイヤ交換を実施して、すべてを台無しにしてしまった。
今回、マークすべきだったのは、予選から覇気のない走りしか出来なかったウェバーではなく、失うものがないヴェッテルであり、マクラーレンの2人だったのだ。
もっともこれはアロンソの責任と言うより、スクーデリアの判断ミスである。
普通にレースをすれば良かっただけなのに、自ら墓穴を掘って、アロンソを最悪の場所に戻しまった時点で全ては終わっていたのだ。
やはり、アロンソが来ただけでは、跳ね馬が変わることはなかったのだなあ。

その3
タイトルは夢幻の如く。ウェバーさんの場合。
何と言うか、ウェバーの場合、プレッシャーの押しつぶされていたのがありありと分かって、いいろいろとかわいそうな感じしかしない。
ヴェッテルが絶好調だったのに対して、フリーから覇気の無いパフォーマンスではやくも敗戦の気配が漂っていたのがなんとも。
案の定、最速RB6を駆りながら5位に付けるのがやっと。
決勝に至っては、8位フィニッシュという有様。
ここぞという大一番で、今季最悪のパフォーマンスしか発揮できないとは何事か。
チームがヴェッテル寄りだったと言う要因があるにしても、それを跳ね除けるくらいの図太さがないとタイトルなんて夢のまた夢だ。
たぶん、ウェバーにとって今季が最大のタイトル獲得のチャンスだったろうに、こんな形で終わってしまうとは。
なんと言うか、残念極まりないね。

その4
タイトルは夢幻の如く。ハミルトンさんの場合。
タイトルの権利がある4人の中では、もっとも不利な位置にいたハミルトンだけど、最終戦の内容は、少なくともともアロンソ、ウェバーとは比べるべくもないほどに素晴らしかった。
ヴェッテル同様、勝つしか無い状況で、持てる限りの力を持ってレースに挑んだ姿はそれだけで尊い。
クビサをもっと早くパス出来ていたら、もっとヴェッテルに肉薄できたかもしれないが、今となってはそれを言っても仕方ない。
やれるだけのことは全てやった。
それでも届かなかったのであれば、来年、その雪辱を晴らせばいいだけだ。
そして、ハミルトンなら、きっとそれが出来るはずだと思う。

その5
ありがとうブリヂストン、また会う日まで。
今回のレースを最後に、F1の表舞台からBSが姿を消す。
14年間、F1を文字通り足元から支え続けた日本のタイヤメーカーは、最後の最後まで素晴らしいタイヤを供給し続けた。
グッドイヤーに挑戦し、ミシュランと切磋琢磨し、一社だけになってもF1を支え続けたBS。
タイヤ戦争時代、圧倒的なレイン性能で魔法の靴と言わしめたり、独占供給になっても、性能が良すぎて面白くないなんて言われたりしたけれど、14年間、タイヤに起因する重大事故をおこさなかった事は筆舌に尽くせないほどの賞賛に値する。
BSがあったからこそ、F1はここまで素晴らしいレースを繰り広げることができたのだ。
今回で最後のレースになったBSのハミィこと浜島さんに、この14年間で最も印象にのこることを聞いたト所、自分たちが初めて勝ったレースでも、初めてタイトルを獲得したレースでもなく、00年スパでのハッキネン対シューマッハのオーバーテイクシーンを挙げたそうだ。
曰く「あれこそが本物のレーシング」
そんな発言が出てくる本物のレース屋が、今までBSを引っ張ってきてくれたことが何よりも嬉しい。
ホンダやトヨタに足りなかったのは、このレースに対するリスペクトでありアティテュードだ。
既に決まってしまったことだけど、F1からBSが居なくなってしまうのが堪らなく寂しいよ。
それでもきっといつの日か、BSがF1に帰ってきてくれることを信じて、ひとまずお疲れ様。そしてありがとう。

その6
今週の新規チームの皆さん。
ロータス対ヴァージンの対決は、ロータスに軍配が上がりました。
これでめでたくリチャード・ブランソン卿のCA姿を見るハメになって、わたくし泣きそうです。
どうして、こんな誰の得にならない賭けをやっただ…。
HRTについては、やっぱり左近が行方不明のままでした。
まったくもって残念としか言いようがありません。
来年、左近を見ることはあんのかな…。

その他、高パフォーマンで昨年王者の意地を見せたバトンのことや、タイトル決定の大きなカードを握ったルノーの二人の事や、いきなり自爆スピンしてリタイヤしちゃったのににこやかだったマイコーにいさんの事や、カムイが残念だったことは触れません。

19戦と言う長丁場だった今季もこれにて終幕。
近年稀に見る混戦模様と、数戦をを除いて質の高いレースが繰り広げられた今年は、正にヴィンテージイヤーと言うべき一年だった。
来年も今年に勝とも劣らない一年になることを期待して、この駄文の筆を置く。


きっと来年も、その先も、いつだってF1は面白いのだ。
Posted at 2010/11/15 01:50:22 | コメント(2) | トラックバック(0) | '10 F1感想録 | スポーツ
2010年11月08日 イイね!

'10 第18戦 ブラジルGP

祝! RBRコンストラクターズタイトル獲得!!
ジャガーのお下がりシャシーで参戦を始めたチームだったのに、気がつけばこんなに大きな存在に。
この栄光も、ひとえに素晴らしすぎるシャシーを創り上げたニューウェイ先生のおかげなのだ。
流石、ニューウェイ先生。そんじょそこらのデザイナーとは格が違いすぎた。
ニューウェイ先生バンザイ! ニューウェイ先生ばんざーい!!
それにしても、チーム創設わずか6年でこの快挙は見事と言う他無い。
べらぼうなお金をかけたのに9年間で1勝しか出来なかったあそことか、巨費を投じたのに8年間やって未勝利に終わったあそことか、RBRの爪の垢を土下座してもらった上で、丁寧に煎じてよく味わって飲んだらいいよ。飲んだらいいよ!

ごく個人的にRBRのタイトル獲得に浮かれてはいるけれど、レース単体で見た場合、今年のブラジルGPはあんまり面白いレースではなかった気がしないでもない。
ヒュルケンベルグがまさかのPPを獲得した予選は面白かったが、決勝は、あまりにもRBRが速すぎて盛り上がりにかけたきらいがある。
SCが入って少しは面白くなるかなあと思ってたら、SCが空けた途端、逆にRBRのタイムが一気に上がっちゃうとか、他のチームにしてみたらどうしたらいいの状態である。
結果自体はヴェッテル、ウェバー、アロンソの順で終わったので、最終戦に向けてチャンピオンシップが(いろんな意味で)面白くなったのが収穫かしら。

以下、その他雑感。

その1
ヒュルケンベルグの快挙。
今回、最も盛り上がったのは、予選でのヒュルケンベルグのパフォーマンスだと思うのだがどうか。
雨で始まった予選、最後のQ3で急速に乾いていく路面に完璧に対応し、ヴェッテルを1秒も千切る圧巻のPPには、思わず喝采を送ったほどだった。
今シーズン、はっきり言って良いトコロがなかったヒュルケンベルグだったけど、今回の予選では、今まで発揮されることがなかったポテンシャルを垣間見せてくれたようの感じる。
05年のドイツGPでニックが獲得して以来、5年間も遠ざかっていたPPの座にウィリアムズが戻ってきてくれたと言うのも嬉しかった。
決勝のパフォーマンスが予選と比べるとかなりアレだったことは、この際置いておいてあげるのが吉かしらね。

その2
最終戦に向けて。あかうしさんの場合。
今回、ヴェッテルが勝っちゃったので、RBRとしては少しこまった事態になってしまったのではないだろうか。
ウェバーは相変わらずランキング2位のままだけど、ヴェッテルは今回の勝利でウェバーと7P差の3位に浮上。
仮に最終戦でヴェッテル、ウェバーの順でレースを制した場合、アロンソが6位以下に沈んでくれればヴェッテルにタイトルが転がり込んでくることになる。
とは言え、実際にそんなに上手くいくとは思えないので、ヴェッテルの戴冠の可能性は低いはずだ。
そうなってくると、イニシアティブはウェバーにあるわけだが、ここ数戦のウェバーのパフォーマンスを見る限り、決勝でヴェッテルを圧倒できるとは考えづらい。
最終戦で最も可能性が高いオーダーは、ヴェッテル、ウェバーの順に次いで、アロンソが続くと言うパターンだと思われるが、この場合、タイトルはアロンソに物になる。
ウェバーはなんとしても勝たなければいけない状況に陥るわけだが、そうなってしまった場合、ヴェッテルがウェバーにポジションを譲ってくれるのかって話である。
BBCの報道では、ヴェッテル曰く「状況次第ではマークをサポートするよ」らしいが、ホントにやってくれるだろうか。
仮にホントにサポートするにしても、あんまり露骨すぎる譲り方は、また議論が紛糾しそうだし。
なによりの問題は、ホーナーを除くRBRのお歴々のヴェッテルラブが過ぎる事で、この期に及んで、好きやっちゃえよセバスチャンとか言い出しかねないのがこまる。
もちろん、ウェバーが圧倒的なパフォーマンスでアブダビを制しちゃえば問題ないけれど、前述の通り、ここ数戦のイマイチなパフォーマンスが気がかりである。
せっかくだから、ダブルタイトルでシーズンを締めくくって欲しいけれど、状況はそう優しいものではなさそうだ。

その3
最終戦に向けて。跳ね馬さんの場合。
RBRに比べれば、フェラーリはシンプルだ。
ドライバーに関してはアロンソだけに注力すればいいだけだし、アロンソも意識すべきは、ウェバーだけと言って良い。
唯一にして最大の問題は、アブダビでもRBRがブラジル同様の圧倒的すぎるパフォーマンスを維持しそうなことである。
ウェバーの結果に拘らず自力でタイトルを手にするには、2位フィニッシュが絶対だが、RBRとのパフォーマンス差を考えると容易な事ではあるまい。
アロンソとしては、アブダビでは是が非でもヴェッテルに勝って欲しいところだろう。
ヴェッテルが勝ってくれさえすれば、ポディウムに立つ必要すらない。
4位フィニッシュすればタイトルはアロンソのものだ。
アロンソの強みは、こう言った状況でベストと思われる行動が出来る事、そして結果を持ち帰る確率が高いことなので、アブダビでは冷静沈着に仕事を遂行してくるのではないだろうか。
個人的には、ドイツの一件があるので、タイトルを獲るのなら2位以下に8P以上の差を付けて獲ってもらいたいけどな。

その4
最終戦に向けて。まくらーれんの場合。
09年チャンピオンはブラジルで力尽きたので、ハミルトンにタイトル獲得のチャンスが残るのみ。
ただし、その条件は、アロンソがノーポイント、ウェバー6位以下、ヴェッテル3位以下で終わって、自身は優勝必須と言う非常に厳しい条件である。
CSの解説陣も、ハミルトンのタイトル獲得はほぼ0と言う趣旨の発言をしている有様である。
だが、RBRの二人の関係とか、アロンソのエンジンライフの問題とかを考えると、決して不可能なチャレンジとは思えないのも事実。
ヴェッテルとウェバーが張り合うあまりに絡んでWリタイヤ、そしてアロンソのエンジンが力尽きるなんて事態は十分にありえると思うのだ。
てゆうか、ヴェッテルの戴冠よりハミルトンの戴冠の方が可能性が高い気さえしてるんだけど、どうだろうか。

その5
今週の新規チームの皆さん。
ロータスとヴァージンの争いは、どうやらロータスに軍配が上がりそうな気配が濃厚である。
もちろん、アブダビでヴァージンが逆転する可能性は十分残っているが、どっちに転んでもおっさんのCA姿なんか見たくねえです。
HRTについては、左近が行方不明です。
今週末は最終戦なので、誰か探してきてあげてください。

その他、また入賞したけど、もう一つだったカムイの事とか、地元ドライバーに尽く牙を剥いたインテルラゴスの事とか、その中でも特に酷かったマッサの事とか、メルセデスのとっ散らかりっぷりとか、フォースインディアの低迷っぷりとか、めんどくさいので触れません。

今週末は最終戦、アブダビGP。
いよいよタイトル決定の大舞台。
ぶっちゃけて言うと、ここまでタイトル獲得がずれ込むとは思っていなかったんだけど、全ては肝心なところで致命的なポカをやらかしたRBRのお陰。
みんなRBRに感謝しろ、コノヤロウ!
本音を吐露すると、RBRのコンストが決まって個人的に満足したので、タイトルは誰がとってもいいんじゃないすかね。
ともあれ、いろんな事が起こりそうなので、最終戦を見逃す手はない。
誰がタイトルを獲得するにしても、スッキリした終わり方になることを祈って終筆。
Posted at 2010/11/08 03:10:33 | コメント(4) | トラックバック(0) | '10 F1感想録 | スポーツ

プロフィール

「業務連絡 http://cvw.jp/b/197823/39667328/
何シテル?   04/25 22:46
彩の国に生息している過走行ビート乗り。 メカ音痴。ドラテク無し。 どちらかが動かなくなるまで付き合っていく所存。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2010/11 >>

 123456
7 8910111213
14 151617181920
21222324252627
2829 30    

リンク・クリップ

The Official Formula 1 Website  
カテゴリ:F1
2008/11/08 00:27:36
 
Racing Sports Cars 
カテゴリ:モタスポ関連
2008/11/08 00:15:45
 
AUTOSPORT WEB 
カテゴリ:モタスポ関連
2008/11/08 00:14:04
 

愛車一覧

ホンダ ビート ホンダ ビート
唯一無二。 たぶん、今後こんなクルマは生まれないかも。 乗り手がへっぽこなので、至るとこ ...
ホンダ その他 ホンダ その他
ウチの嫁。 四角い姿がたいへん愛くるしい。 最高速度が40km/hに届かないのも愛くるし ...
その他 その他 その他 その他
免許取って、初めて買った原付バイク。 カテゴリ不明のデザインに一目惚れした。 今思えば、 ...

過去のブログ

2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2009年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2008年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2007年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2006年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation