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2017年03月02日 イイね!

エクストラインテリアの話(前編)

エクストラインテリアの話(前編)少し前のコメントの中でリクエストをいただきましたので、こんな話をお送りすることにします。

そのお題とは“エクストラインテリア”。
”エクストラ”名は、後年”サルーン”や”リミテッド”等と共に、グレード名、特に特別仕様車で多く使われた名前ですが、今回取り上げるのは、あくまでも”エクストラインテリア”に限ります。

一見同じに見えて、範囲が大きく異なるのがこの違い。”インテリア”を付ければ、創世記にあたる排出ガス規制期、しかもトヨタ限定に絞れることになるのです。何せ、この範囲に絞らないと、ブログの範疇では収拾が付かなくなるのが明白でもあり(笑)

今から40年近く前にもなる、何ともスポットの狭い話なのですが、昨年末に恐る恐るで取り上げたニットテープヤーン(リンクはこちら)が、想像以上に好評でしたので、あまり心配はしていない次第。


そんな”エクストラインテリア”話、最初にルーツはどのあたりかを記してみます。
ここはもしかすると見解が分かれるかもなのですが、エクストラインテリアの仕様からして、5代目クラウンに新たなトップグレードとして登場したロイヤルサルーンに求めるのが、自分的には正かと思うところです。




5代目クラウンセダン(初期型)のシート画像
上段から、ロイヤルサルーン、スーパーサルーン、スーパーデラックス、デラックス、スタンダード

この並びが、当時のシート地における序列関係も表しています(笑)

それまで、高級車のシート地には、スーパーデラックスに見られるような織物系が多く用いられていたのですが、モケットを採用することで、新たな高級感を訴求したのがこのロイヤルサルーンでした。

ニットテープヤーンで解るとおり、当時はシート地にレザーを採用するクルマも多く、デラックスのようにシートメインには布を採用しても、シートサイドにはレザーという組み合わせも多かった頃です。そうした時代に、モケットというのは豪華さの認識を変えるに十分な存在だったわけです。



次に、どんなクルマに採用されていたのかという話です。
前編では、初期の2台を取り上げます。

○2代目マークII後期(1976年3月~)


左が新設定時の1976年3月のカタログ、右は同年6月に全面改訂された時のカタログとなります。

自分で調べた範囲では、この2代目マークIIが最初の採用例だと認識しています。
選択可能だったグレードは、LG・LX・Lの3グレードということで、グレードのトップ3を更に豪華にできるというのがセールスポイントでした。

インテリアカラーはゴールドのみということで、3月のシート画像ではライトグリーンっぽく映りますが、実際は6月の画像の方が近かったようです。ベースグレードではエクステリア・インテリア共に他のカラーも設定があったのですが、そんな理由からか、エクステリアカラーも絞られています。ホワイトやシルバーの設定が外されているというのは、今の感覚からすると意外かもしれませんね。




比較用として、同年6月のカタログから標準グレードの画像を掲載。

ニットテープヤーンだったLXや前面ファブリックだったL(ハードトップの記載は誤植ですね)はともかく、LGは標準状態でも高級ニットファブリックを採用する、当時としてはかなりの豪華仕様だったのですが、クラウンのロイヤルはさらに上だったということで(笑)

既に末期を迎えていた2代目マークIIへの採用の理由は、次世代への布石という見方が一つ。もう一つはローレル、スカイライン、ブルーバードU等の日産勢に完全に押されていたことへのテコ入れという観点もありそうです。マークIIは、クラウンに続く上級車でしたから、豪華仕様との親和性も高かったという事情もありそうですが。



○3代目カローラ・スプリンター前期(1976年5月~)

1976年5月のスプリンターセダンのカタログより

マークIIに続いての採用車種は、このカローラ/スプリンターでした。軽く調べた範囲だと、当初はセダンとカローラだけに設定されていたハードトップのみ。スプリンターのみ設定のクーペやリフトバックは採用からは外れていたようです。

時期からすると、1600(TTC-C)の51年規制適合に合わせる形で、新たなセールスポイントとすることを想定したように思えます。何せ、この時期には排ガス規制への適合が最優先課題でした。適合が困難なツインキャブや1600DOHCは廃止されていましたので、新たな魅力の構築はかなり必要度が高かったのです。

設定グレードは、スプリンターだとGS・ST・XL(カローラも同様に、GSL・SL・ハイDX)ということで、排気量を問わずの広い範囲で選択可能だったようです。





比較用としてエクステリア・インパネ画像を含みつつで、ベースグレードのシート地を掲載。
上段からGS(ニットテープヤーン)、XL(部分ファブリック)、ST(通発レザー)。

ベースグレードの設定がこのクラスの標準でもありましたから、こうした高級内装というのは、より効果的に映るのも事実でありました。

追加仕様は、ほぼマークIIと同様ですが、AM/FMラジオが含まれているのが比較的珍しいところだと思います。モノラル機ということで、既に始まっていたステレオ放送には未対応ですが、FMに耳を傾けつつで大人しいドライブをどうぞといったところでしょうか。

マークIIとは異なり、こちらはブラック内装も選択可能だったようです。カタログによると、やはりイエローやライトグリーンといったボディカラーの一部は外される一方で、リフトバックに先行採用されていたレッドやダークグリーンがエクストラインテリアのみ選択可能とされていました。



話はどんどん続きそうでありますので、前編はここまでとします。
エクストラインテリアの中でも、ここまではやや試行の感が強いかなとも思いますし。

もっとも、試行とは言いつつも、成功であったのは間違いないようで、この後有名な(?)アノ色を打ち出しつつ一気に設定車種を拡大して、一大ムーブメントを起こすこととなります。後編はその辺りの話をお送りしますということで。

おそらく、有名なのは後編の車種であって、この辺りは、これにも設定されていたんだという方もいるかもしれませんね。意外な発見含めてお楽しみいただければ、幸いであります。
Posted at 2017/03/02 21:46:17 | コメント(6) | トラックバック(0) | カタログ話(雑談編) | クルマ

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