ちょっと遅れましたが、世界の艦船今月号を買ってきました。
今月号の特集は「日本のデストロイヤー戦後編」。
デストロイヤーとは駆逐艦のことですから、自衛隊で言えば護衛艦ですね。
艦船趣味に目覚めたのが最近ということもあって、「はるな」以前の艦はほとんど知らないのでこうやってまとめてあるとわかりやすいですね。
それにしても艦艇の発展は目覚しいものがありますね。
米海軍の駆逐艦を貸与され、沈没した旧帝国海軍駆逐艦”梨”の引き上げで生まれ変わった護衛艦”わかば”からはじまった護衛艦ですが、大型化・高性能化は驚くものがあります。
戦前の駆逐艦に近い形の護衛艦から、今の護衛艦に近い艦影になっていく護衛艦”たかつき”型には対潜無人ヘリコプターシステム”DASH”を搭載していましたが、これが対潜ヘリコプターシステムに進化してくのですから興味深いです。
(DASHは呉の鉄のくじら館に展示してあるよ)
”たかつき”型~”はたかぜ”型の頃の護衛艦ってゴツくて独特の雰囲気ありますよね。
かっこいいんですわ、これが。
最近の護衛艦では”ひゅうが”型がよく「空母」だなんていわれますが、確かにヘリコプターを多数運用できますが、速射砲がないだけで基本的には従来のヘリコプター搭載護衛艦の置き換えですから「駆逐艦」といっていいんじゃないのかなと思います。
でも満載排水量が19000トンと、”たかつき”型護衛艦なら6隻弱、”しらね”型護衛艦でも3隻弱に届くほどの大きさですから・・・・「駆逐艦」っていうイメージまったくしませんね(^^;
でも”ひゅうが”型は運用が駆逐艦ですが、”しらね”型の後継になる22DDHは火砲どころかSAMと射撃管制システムも、ASROCもなく、従来の護衛艦の運用とはまったくちがって艦隊の中枢として航空機の運用や指揮管制システムの中心となる運用をするわけで・・・・
それっていわゆる「空母」的な運用になると思うのですが、「駆逐艦」という呼び方は違和感感じそうですね。
さて、気になった記事としてはNATO海軍によるリビアへの航空攻撃、”ひゅうが”型護衛艦の2番艦”いせ”
、”そうりゅう”型潜水艦の3番艦”はくりゅう”の自衛艦旗授与などがありますが・・・
やはり震災関係ですね。
石巻港の造船所が壊滅して建造中だった船に乗っていた作業員が津波で船ごとながされたり(海上自衛隊により救助)津波で壊滅した沿岸部の写真は「目を覆いたくなる」という言葉が安っぽく感じるほどすさまじいものです。
自衛隊、米軍が一体となって災害救助のために動いてる写真は驚かされます。
米海軍のLSTに自衛隊の装甲車や高機動車などが満載されている写真、”ひゅうが”にアプローチしてる米海軍のSH-60の写真はよくよく考えるとものすごいですよ?
まったく異なった組織、しかも国さえ違うのに一体となって活動してるわけです。
会社でも別の部署と活動するとき多少の混乱やすれ違いなんてのはザラにおきますが、緊急時に、これだけ大規模に、しかも命令系統も違う組織が迅速に行動する。
調整はもちろんですが、どれだけいままで自衛隊と米軍が連携をとる訓練をおこなってきたかという証拠でもありますね。
今回の震災、実は驚くような船まで救援活動を行っています。
砕氷艦”しらせ”は予定よりはやく南極からもどってきて救援物資の輸送を行いますし、九州の油回収船が同じく輸送を行っています。
カーフェリー”さんふらわぁさっぽろ”は自衛隊の車両を満載しましたし、あの練習帆船”海王丸”も救援航海に参加しています。
この震災ではありとあらゆる組織から救援活動が行われていたんですね。
あらためて感じました。
自衛隊の救援活動についても専門誌だけあって詳しくかかれていました。
ある部隊では小隊(30人)ぐらいのグループで車座になってその日の活動を報告しあい、悲しかった光景、つらかったことを声に出して吐き出させてるんだそうです。
遺体と接することが多いですし、損傷の激しい遺体は背負って運び出すことも多いですから、自分の殻にこもらないための措置なんだそうです。
・・・屈強な自衛官ですらこういうことをやらざるを得ないほどだということなんでしょう・・・
こういう状況下で災害という敵と戦っている自衛隊、ものすごく頼もしいですし誇りに思いますし、何より感謝します。
ありきたりな言葉かもしれませんが、自衛隊の皆さん、がんばってください。
福島原発事故の関係でソ連の原潜事故についても記事がありますのでこちらもまた興味深いものがありました。
Posted at 2011/04/29 02:50:41 | |
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