Chrome OS搭載の小型デスクトップ「Chromebox」発表、新型「Chromebook」も
OSの改良で、新UIと高速起動を実現
米Googleは29日、新しいChrome OSを搭載した韓国Samsung社製の新機種を発表した。注目されるのは、小型デスクトップ端末「Chromebox」で、家庭やオフィスでの利用を想定している。Chrome OSのUIも改良され、より現実的な利用が可能になっている。また、ノートタイプ「Chromebook」の新型も、第1世代に比べて3倍高速になるなど、性能が大きく向上している。
Chromeboxと新型Chromebookは、同日から米国と英国でインターネット販売を開始。Chromeboxの価格は329.99ドルからとなっており、Amazon.comやTargetなどで販売されている。また、数週間以内に他の数カ国でも販売を開始するとしている。
新Chrome OSでは、不評だったユーザーインターフェイスが全く新しいデザインに変更され、複数のウィンドウを開いたり、フルスクリーンモードで動作させるなど、従来型のPCと似た動作が可能になった。
さらに、Microsoft Officeファイル以外にもMP3/MP4/OGG/WebM/ZIP/TARなど複数のファイルフォーマットに新たに対応した。また、オンラインストレージサービスの「Google ドライブ」にも対応。6週間以内に、Google ドライブと今回発表された新ファイルマネジャーがシームレスに統合されるとしている。これとGoogle Docsオフラインサポートを合わせて利用すると、オフライン状態でもかなりの作業を行うことが可能になる。
このほか、メディアプレーヤー、フォトエディター、アップローダーが改良され、メディア対応が強化された。Google Play、Netflix、Kindle Cloud Reader、Pandora、その他各種ゲームなど、エンターテインメント系アプリへの対応も充実している。いずれもChrome Web Storeから利用できる。
また、「Chrome Remote Desktop Beta」を使用することにより、ChromebookまたはChromeboxからPCまたはMacにリモートログインできる。
新たに発表されたChromeboxは、家庭またはオフィスで利用できるChrome OSを搭載したコンパクトなデスクトップ端末と位置付けられている。本体サイズは約190.5×190.5×32.5mm(幅×奥行×高さ)、重さは約1.2kgで、Mac miniとほぼ同じだ。最低価格は329.99ドルで、同モデルでは1.9GHz Intel Celeronデュアルコアプロセッサー、16GB SSD、4GB DDR3 RAM、Intel HDグラフィックス、Wi-Fi(IEEE 802.11/b/g/n)、Bluetooth 3.0、ギガビットイーサネット、USB 2.0×6ポート、ディスプレイ(HDMI/DVI/VGA互換)×2ポート、DVIアウトプット、マイク/ヘッドフォンジャック、モノラルスピーカーを搭載している。30インチデュアルモニター接続をサポートし、HD動画を表示できる。
Googleでは、「ビデオ会議に出席しながら、一方でロールプレイングゲームをプレイできる十分の能力を持つ」と説明している。
一方、新型のChromebookに関しては、ハードウェアアクセラレーショングラフィックスがサポートされたほか、マルチタッチトラックパッドが新たに開発された。また、新しいオープンソースファームウェアによって起動時間が短縮され、7秒以内で起動し、レジュームは即座に行われるとしている。
さらにビジネス向けの用途も考慮されている。nGenx社と提携し、Windowsソフトウェアをホスティングされた仮想デスクトップとしてウェブから利用できるようにするサービスを開始するとしている。
Chromebookは、Googleの積極的な開発にもかかわらず、今のところ成功を収めたとは言えない。しかし、地道なアップデートを続けており、新たなデスクトップ端末であるChromeboxなどがどのように市場や消費者に受け入れられるか、注目されるところだ。
Internet Watchより
あまり話題にはなっていないのですが、欧米向けにChrome OS搭載型PCがアップデートされたみたいですが、Chrome OSは第3のOSになりえるのか、検証してみたいと思います。
先ず、皆様が普段お使いのパソコンは大抵はWindowsかMacのどちらかだと思います(まぁ中にはLinuxを使っている方もいらっしゃるかと思いますが)
大抵はインターネットの閲覧、写真の管理、ゲーム、まぁ色々な使い方をなさっていると思いますがやはりメインはインターネットだと思います。そんな中、Chrome OSはインターネットにつなげると言う事に特化したOSとも言えます。
ではこのパソコンが第3のOSになるかと言うとかなり疑問が湧きます。その理由としては
1)Microsoft Officeがない
2)印刷機能はどうなっているのか
3)Chromeだけですべてがカバー出来るのか
4)ファイルの保存がクラウドベース
この3点だと思います。Andoroidがそれなりの成功を納めているのは
常時インターネットに繋がっている
というのが主たる理由で使い方も電話、インターネット閲覧、アプリの利用とある程度限定されています。それはあくまでも携帯電話やタブレットと言う使用目的が限定されているからであり、パソコンに求められているのは汎用性です。
Chrome OSがMicrosoft Officeのファイルと互換性を高めたと謳っておりますが、ちょっとした手紙や表計算であれば間に合うかもしれませんが、ビジネス向け等であればマクロやVBが使われたExcelファイルは多々あります。
また、大抵パソコン購入の際によく聞かれるのが
Microsoft Officeがあるのか
と言う点で、Officeがあるかないかで売れ行きはかなり違ってきます。
いくら互換性があると言ってもMacroが処理出来なければ使い物になりませんし、それにフリーのOfficeスイートが多々あるのにも関わらず添付されてくる書類の大半はDOC(X)やXLS(X)で送られてきます。それほどまでにMicrosoft Officeは今のビジネスや一般でも切っても切れない物になっています。なので、Microsoft Officeが無いと言うのは購入時においてマイナス要因でしかないと思います。
2の印刷機能ですが、どこを見てもどうやって印刷出来るのかと言う事に言及されていません。仮にファイルが送られて印刷したいと思っても、印刷が出来なければ意味が無いと思います。
3ですが、Chromeだけではとてもカバーしきれないと思います。最近のホームページを見てもFlashが多用されているだけでなく、HTML5で書かれた物も増えており、かなり色々な事が出来ているのは認めますがそれはインターネットに繋がっていると言うのが前提になるので、Chromebookみたいなノートパソコンだと、常時携帯型ルーターが無いと使えないとなるとかなり痛手を被ると思います。
そして4ですが大抵の方は手持ちにファイルをおいておきたいと思ってます。故に外付けHDDも色々ありますし、またクラウドベースのストレージだと3にも繋がりますがネットが無いと使えない上に、万が一情報流出したらという懸念もあるでしょう。他にもクラウドベースだと容量がどうしても限られますし、大容量にすると年間の費用もかなりかさむと思います。そう考えると決して安い買い物ではないと思います。
おまけに汎用性があまり無い上に、既存の物が流用出来る保障も無いとなると、売れ行きは自然と低い物になるでしょう。
確かにブラウザとしてのChromeはかなり伸びていますが、OSとしてのシェアはまだまだ先だと思います。またChrome Bookやインターフェースを見てもかなりMacを意識していますので、汎用性を求める方であればChrome BookよりもMac Book AirやAsus Zenbook、ACER Sシリーズ、HP FolioやSony Vaio T等のWindows系Ultra Bookに走るのは自然だと思います。その方が必要なソフト等が入れられますし、既存のアクセサリーやデジタルガジェットがそのまま使えるのですから、当面はChrome OSが台頭すると言う事は無いと思います。
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Posted at
2012/06/14 23:00:09