1986年4月7日・・・

またこの日がやって来ます。


1986年4月7日午前10時35分、ここスポーツランド菅生の第２コーナーでレイトンハウスのメルセデスベンツをドライブしていた萩原光選手がほぼ真っ直ぐに２コーナーの土手に激突し、破損した燃料タンクからのガソリンに引火してしまい車内から脱出出来ぬまま帰らぬ人となってしまいました。



この墓碑は現在もレインボーコーナーの土手の上に建てられています。


悲劇の始まりは昨日の鈴鹿５００ＫＭから始まっていたのでした。



「オートスポーツ誌より」
日産のニューマシン「Ｒ８６Ｖ」でレース出場だったのだが、決勝日朝のフリー走行でマシンは走行開始後直ぐに炎に包まれてしまい、この時は難無く無事に脱出出来たのだが・・・。

このレースには出れない事になり急遽鈴鹿を後にするのでした。



３０年経った今でも、クラッシュの原因は解明されていません。何しろマシンはおろか、光さん自体の損傷が酷過ぎて・・・。

光さんがドライブしていたのは、空輸されたばかりのニューカーのベンツでした。美祢で乗った１６号車の方はパートナーである黒澤元さんがドライブしていました。これがもし違うマシンをドライブしていたのなら元さんが危ない目に遭ったかも知れません。


さてその最期のマシンとなったベンツのミニカーがようやく発売されました。


光さんにとって、たった一度のレースで終わってしまったレイトンハウス・ベンツ。
さすがに菅生テスト仕様は出さないだろうなぁ。




２ヵ月後に初挑戦となるルマン２４時間レースを控えての悲劇となってしまったこのアクシデント。

２年半前、先に他界してしまった高橋徹さんも、翌年のルマンへはマツダから参加する話もあり、とても残念な出来事となりました。

ルマンを疾走する光さん、徹さんを見たかったな。