正月休みは一歩も外に出ることなくパジャマのまま食っちゃ寝の日々を送り、お陰で少し太った。
逆にはけるジーパン (年寄りだねぇこの表現。普通はジーンズって云うよねw) が1本もなくなってしまったのはちと痛い。おまけに運動不足がたたり少し動くのもしんどくなっているのも副作用か。
快晴だが寒風吹き抜けるFISCO (古い人間なのでFSWとは呼びにくい) で気の合う仲間が集まって楽しい時間を共有。不景気で凍りつく気持ちを元気にしてくれた。
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今回のサーキット走行に当たって事前に準備したのは外しておいたバッテリーを載せ、ブレーキフルードの交換と冷却用エアダクトの点検だけ。洗車は8月以来放置。限定車が泣くね。
純正のフォグランプ・カバーを買ったけどどう取り付けるか思案中。ダクトの径とカバーの穴の大きさが合わないので何らかの加工が必要かも。できればカッコよく網もつけたいね。
昨年10月以来のマニュアルミッション車、トレーニングがてらにFISCOまで体の慣らし運転。MTなんてのはもはや前時代的変速装置なのかもしれないが、クルマを操っているという感覚が気持ちいい。
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FISCO東ゲート入り口は何故か大渋滞。無理もない、今日は5クラス全部埋まり少なくとも225台以上が集まってるから。ピットに到着すると既に仲間の面々が揃っていた。受付を済ませまずは一服。よのさんとynarさんご夫妻がたくさんの差し入れを持参して現れた。本当にご馳走様でした。
走行の準備をしていると約2年ぶりに予期せぬスペシャル・ゲストが来られたことに驚いた。このチームとの「微妙な」関係が確実に進化しつつあることを実感する。これだけでも十分に来た甲斐があったというもの。
美白号は相変わらず美しい。オーナーのクルマに対する思い入れを感じさせる。隣に並んだ私の車といったら・・・。おや、ローターはドリルドのフローティング。足もいい物が入ってんじゃん。さりげないチューンだけどセンスがいい。
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そのうちに最初の走行が始まった。ピットウォールで見ている横でカメラを構えるコワモテのオッサンがカメラを構えている。「ん?用心坊殿はこのクラスじゃなかったっけ?」聞けば彼の息子さんが走行中とのこと。何となく不安そうな表情をしていたのはそれだったのか。
でも、いいねぇ。親子でサーキット爆走なんてうらやましい。今夜はきっと茶の間で爆走談義の花が咲きそう。息子さん、絶対に病み付きになること間違いなし。保証するよ。いつかは我々が追いかけ回されるんだろうな。
気温が低くクルマにはいいコンディションだけど老体にはちと堪える。ピット奥のVIPルームで温まりながら仲間とダベリング。よのさんの長距離移動趣味のどこが楽しいのかを根掘り葉掘り。彼曰く、移動時が楽しいんですと。目的地は何をするわけではなく移動することそのものが楽しいと。
あら、もしかしたら私のサーキット走行の楽しみと同じなのかもしれない。走行会なのでタイムは二の次。突っ込んだりコーナーを攻めたりするそのプロセスが楽しいわけだから。
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さて、午前中の1本目の走行。55台ものさまざまな車種がコース上へ。準備に手間取ってしまい後方へつく。最初はゆっくりとコースを見定めタイヤを温める。そして2周目。ん?まだゆっくりとコンボイ走行。気温が低いので丁寧にタイヤを温めるわけね。で、3ラップ目。ありゃま、まだゆっくりツーリング。しょうがない、お先に。
ともかく後方からなので全然クリアが取れない。どうして皆さんゆっくりなの?
5周くらい全力で走ったら汗が出てきた。久しぶりの高いGに体がついていかない。で、ハザード点灯でクーリングラップ。要するにクルマのクーリングじゃなくドライバーの息抜き。水温・油温も安定しているしブレーキも絶好調。だけど車室内が暑くて仕方がなく助手席側の窓を開ける。おー、気持ちいいぃ。
40分ピットにも入らず走れたのは適度なクールラップと窓を開けたからなのかもしれないが、やっぱり高齢にはハードだな。意外と走行される皆さんのマナーがよく上手に抜かせてもらった。一度もヒヤリとした場面はなかったけど、やっぱり1コーナーは追突しそう。
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ピットに戻ってホッと一息。走行後の一服は格別。差し入れのリポDを飲んでやっと落ち着いた。応援に駆けつけたTさんが「体、大丈夫?」と心配してくれた。正直なところホントはきついのよ。運動不足で体の動きが悪すぎ。
オレンジ色が憎たらしいあざさんと相方様が現れた。やっぱり久しぶりなんだよね。しかし何だね、トンでもないクルマだよね。凄い代車!?
FISCOが初めてのharukanaさん、9秒台での走行とのこと。おいおい、初めてでそのタイムは速過ぎんでないかい?次回から上のクラスで走ってね。
自分のクルマに戻ってみて初めて気がついたのはリアウィンドウの落書き。こりゃぁブリちゃんの仕業だね。自分のだけじゃなくチーム全員のウィンドウにも。んーっ! 見事なテープ技! 次回の仕掛けが楽しみ。
エキスパート・クラスの走行が行われるというのでピットウォールで見学。凄いねぇ、インラップから飛ばしてる。実S親分のyutaさんとヘアピンへ移動してラインの確認。
FISCO二度目のyutaさん、「絶対速度が高すぎて怖いなぁ、1コーナーやばいよ」と。何をおっしゃる、峠の一等賞なんでしょ。あれ、もしかして三味線? この人、本当に速いんだから。もう私には背中すら見えません。
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あまり旨くない折紙、じゃなくて折鶴で昼食。もしかしたら出店のラーメンがよかったかしら。昼食後はまったりとVIPルームで。心地のよさで眠くなりそう。
2回目の走行直前、急に内蔵が引っ張られるような痛みに襲われる。ちょうど去年の群サイで経験したあの痛み。座っているのが辛く立っているほうが痛みがやわらぐ。なんだろうこれは・・・
痛みが引いて意を決しヘルメットをかぶる。走っていれば痛みを忘れるかもしれない。もう集中。
今度は早め早めに前に出てクリアを狙うけどやっぱり台数多すぎ。
最終コーナーを立ち上がってフル加速するもR35GT-Rにあっさりかわされる。いいよねR35、アクセル踏んだまま指先でポチッとシフトアップ。あの加速、尋常じゃない。馬の数が違う。プライスタグも違うけど・・・
数周目に1コーナーでブレーキ遅らせたら止まれなかった。「あ、ダメ」仕方なくステアリングを真っ直ぐにしエスケープに飛び込む。もっと強力なブレーキが欲しい。新生富士はランオフエリアを舗装し安全性を高めた。つまりオーバーランしても舵が効くしブレーキも効く。意外と無理できちゃうのよね。群サイの危険極まりない峠コースとは格段の差。でも、あのヤバさが魅力だったりして。
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途中でエアコンのオンにしてクールラップ。午前中よりも汗の量が多い。結局10分を残してリタイヤ。身体がきつくて頭がボーっとする。ヘルメット脱いだら安堵感もあってジーンとする。やっぱ歳だわ。
エキスパート・クラスが始まったので1コーナーまで見に行く。ここはドライバーの腕が全部出ちゃうところだから絶好の観戦ポイント。速い人はやっぱりウマイ。
あの黄色号の立ち上がりの速さは異次元。ヒラリとかわしバヒューンと加速。クルマのいいとこを引き出すドライバーも大したもの。ケロちゃんはタイヤがきつそうで突っ込めないし回るのも大変みたい。次回はSタイヤかな。
ソメちゃんの走りはびっくりした。とにかく毎周同じラインをトレース。アマチュアで同じラインをキープして走行できる奴なんて少ない。派手さはないけど凄く速い。2年前にはどーしてもコーナー入り口で突っ込んで出口でオタオタだなんて言ってたけど、そんな走りは微塵もない。スムースというよりは綺麗。だから出口も素早くフラットアウト。もう玄人好みの走りに進化していた。
大きな事故などもなく無事に走行会が終わった。チーム全員でお決まりの記念撮影。幹事役のケロちゃん、本当にお疲れ様でした。応援に来てくれた仲間たち、寒い中長時間ありがとうございました。
本当はこの後の海鮮料理が目当てだったけど体調も良くないので用心坊殿ともどもお先に失礼となった。また集まりましょう。って、来週バラギだったね。
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今回は日曜日の走行会とあって軽からコンパクトカー、ミニバン、果てはフェラーリまで実に多様なクルマ達が疾走していた。自動車メーカーはこうして楽しんでいる愛好家が数多くいるということを知ってほしい。昨年暮れには富士重とトヨタの合作でリーズナブルの価格で予定したFRカーの開発が中止となり、今日ホンダがS2000の製造を中止すると発表があった。
今日走った多くの人たちの中に少なくないオピニオン・リーダーが現れることは明白。目先の利益も大切だけどマーケットを育てる工夫も必要なのではないだろうか。クルマの運転が好きな人はまだまだいっぱいいるのだから。
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翌日、左足の太ももがパンパンに張って痛い。階段を下りるのに難儀した。我が家にワンコがいなくなったので散歩すらしなくなり運動量が愕然と減った。MTに乗り続けるためにも歩かなくちゃね。
あ、車載映像ダメだった。ビデオが動いてなかったみたい。出走直前であたふたと設定していたんだけど。慌てるとロクなことないね。