昨日の朝日新聞朝刊に愛知トヨタの山口真史社長さんの
インタビュー記事が出ておりました。
引用始まり
低迷?どうする自動車販売】
●「買いやすさ」を提案
エコカー補助金が昨年9月で終了し、今年の新車市場は低迷が予想される。トヨタ自動車の国内販売計画は34年ぶりの低水準。長期的にも若者の車離れや少子化で市場の盛り上がりは見込めない。販売会社はどうするのか。愛知トヨタ自動車(名古屋市)の山口真史社長に聞いた。(聞き手・久保智)
――昨年、創業75周年を迎えました。
「今やグローバルに展開しているトヨタだが、第1号車『G1型トラック』は私たちが販売した。私の祖父が創業者で、当時はいろいろ苦労が絶えなかったと聞く。そうした重みを、社内でもう一度共有したい」
――豊田章男さんがトヨタの社長になって変わったことは。
「最近は国内営業部門だけではなく、開発部門の技術者も『販売店の声を聞かせてほしい』と言って来社されることが多くなった。お客さまに近い私たちの声を吸い上げて、車づくりにいかそうとする豊田社長の取り組みの一環だろう。販売会社とメーカーが一体となって良い車をつくろうという姿勢は、ありがたいことだ」
――今年の販売は、どのようにみていますか。
「一番の需要期である2~3月に、どのぐらいの販売実績になるかが、今年を占ううえでのポイントだ。昨年の軽自動車を除く国内新車市場は323万台で、エコカー補助金の効果もあり、2年ぶりに300万台の大台を回復した。今年は280万台に減るというのが大方の見方だが、売り手の心意気としては、何とか今年も300万台の攻防に持ち込みたい」
――ただ、エコカー補助金の終了後、毎月の国内販売実績は前年割れが続いています。
「当社の場合、昨年11月前半までは厳しかったが、12月の受注は前年同月の台数を超えた。ザーザー降りの雨からは抜けだし、明るさが出てきた感じだ」
――何か対策でも。
「補助金の反動減は個人客で強くみられたが、それを見越して法人営業に力を入れてきた。トヨタブランドの4系列のうち、クラウンなど高級車の取り扱いが多いトヨタ店は、もともと法人客が多い。法人と個人の割合は、台数ベースで6対4ぐらい。ハイブリッド車(HV)のプリウスを営業用に使う企業が増えたことも大きい」
――愛知トヨタはHVの販売に力を入れています。
「売れ筋の車に力を入れるのは当然だ。当社の販売台数の4割はHV。トヨタ店は初代プリウスから取り扱っており、当社だけでも累計販売台数は、もうすぐ5万台で、どこの販売会社よりも多い。営業スタッフやエンジニアの経験も他の販売会社とは格段に違い、差別化できる点だ」
――ハイブリッド専用車種のプリウスとSAIは、トヨタの販売4系列すべてで扱うようになりました。
「プリウスがこれだけ売れたのは、商品力に加え、販売店が競い合ったからという見方もできる。ただ、HVの車種が次々に増えれば、トヨタも戦略をやや変えるのではないか。トヨタから明確な指針が示されたわけではないが、プリウスのように全系列で展開する車種だけではなくなるかもしれない」
――HVは好調ですが、国内市場全体は縮小傾向にあります。どうしますか。
「提案型の営業に力を入れるのが基本。個性的な新車の投入も、市場の喚起や車離れを防ぐうえで効果が大きい。スポーツ用多目的車(SUV)『FJクルーザー』が昨年12月、国内に投入されたが、個性的な外観がうけ、2カ月で500台を受注した。排気量4リットルの本格的な四輪駆動車ながら、314万円からという手ごろさも好評だ」
――消費者のニーズは低価格な小型車に移りつつありますが、上級車や大型車の扱いが多いトヨタ店は大丈夫ですか。
「確かにそういう傾向はあるが、もっといい車に乗りたいという気持ちや上級車へのあこがれは、明らかに存在している。『だけど価格がね』というのがお客さまの本音。だから、求めやすいようなローンの提案や、買いやすい価格にしていくことが、ますます重要になる」
――お値打ち感ですか。
「表現は難しいが、『これだったらこのぐらいのお金を出してもいいかな』と感じてもらえる価格設定ということ。安ければいいということではない。それをメーカーと一緒に考えていきたい」
《やまぐち・まさし》
名古屋市出身。慶応大経済学部卒。94年トヨタ自動車入社。02年愛知トヨタ自動車に入り、営業企画部長、常務などを経て、07年4月から現職。持ち株会社のATグループでは専務。39歳。
《愛知トヨタ自動車》
持ち株会社「ATグループ」の中核事業会社で、トヨタ系列最古の販売会社。トヨタ店63、レクサス店6などを持つ。前身の「日の出モータース」は米ゼネラル・モーターズの販売代理店だったが、1935年にトヨタと専属契約。48年から現社名に。07年に持ち株会社制に移行し、グループにはカローラ店、ネッツ店を含む12社を抱える。
【記者の視点】
●消費者の声をメーカーに
全国に約280社あるトヨタ系販売会社のなかでも、愛知トヨタ自動車は「別格」の存在だ。名古屋トヨペットと並び、トヨタ自動車のおひざもとに根を張る2社の影響力は大きい。祖父で創業者の山口昇氏、父で会長の直樹氏が築いてきた看板を4年前、36歳の若さで背負った。
愛知トヨタは2010年度、12月までに前年同期比16%増の2万5千台を売った。前年度は高級車クラウンの販売が落ち込んで苦戦。しかし、今年度はエコカー補助金とプリウス人気を背景に、市場全体やトヨタ車販売全体の伸びを上回る好調さだ。
山口社長は「メーカーと一体に」と繰り返した。トヨタは1年前、プリウスのリコール判断が遅れ、批判を浴びた。販売会社はメーカーに消費者の声を届ける役目を担っている。一方、国内市場の先細りが予想されるなか、トヨタは販売網の改革という課題も抱えている。メーカーと一体となって、どう改革に取り組むのか。影響力が大きいだけに責任も重い。
引用終わり
今や販売台数の4割がハイブリッドなのですねぇ・・・・
でも、凄く危険?な気もします。
ハイブリッドの基幹部品は恐らく共用されている部品も多数有るでしょう。
もし、リコールやサービスキャンペーンが起こったら、
たちまちサービス窓口は大混乱?になってしまうでしょう・・・・
本当はガソリン、ディーゼル、ハイブリッドの3本柱で行かないといけないと思いますが、
トヨタはハイブリッド一本槍で行くつもりでしょうか?
ハイブリッドも冬場のヒーターを使う場合は非常に悪いです。
出来れば寒冷地仕様を選んだら、シートヒータが付いてくると良いと思うのですが。
燃費重視でヒーターを我慢して厚着するなんてナンセンスじゃないかと。
ハイブリッドは80km以下で使用する場合は燃費は良いと思いますけど、
高速道路の追い越し車線を流れに合わせて走行したりすれば、
20km程度になってしまうので、最近のCVT搭載したカローラやアリオンとかと
変わらない燃費になってしまうと思います。
高速道路メインで使う方や距離を乗る方にはやっぱりディーゼルが
必要では無いのかなぁ・・・
いすゞとのディーゼルエンジンの開発プロジェクトも止めてしまいましたが、
今後ヨーロッパは元より世界で戦うにはディーゼルエンジンが必要だと思いますけどねぇ。
日産や三菱に出来てトヨタに出来ない訳が無いと思いますけど、
どうかトヨタのディーゼルエンジン開発者の方には社内の圧力に負けずに
画期的なディーゼルエンジンを世の中に出して欲しいと思います。
昔、カローラ2とかに載っていた1N-T?だったかな?
ターボディーゼル乗ってみたかった記憶が蘇りました(笑
Posted at 2011/02/21 23:29:52 | |
トラックバック(0) |
トヨタの話 | 日記