無銭乗車

いやはや…
気持ちよく晴れ渡った初秋の青空の下、ここぞとばかりに
ミニの幌を開けてオープンクルージングを堪能していると、
突然ダッシュボードの奥深くに黒っぽい物体が飛んできた…。



一瞬…
スズメバチか！？と身の危険を感じて駐車帯へと滑り込み、
目を凝らして見ると「あぁ○○か」などと直ぐには出てこぬ、
あまり見掛けた事のない生物がのんびりと羽を休めていた。

とりあえず…
虫の居所も悪くは無さそうで、此方としても飛んで火に入る
夏ならぬ秋の虫と無差別に殺生をするどころか、虫も殺さぬ
穏やかで気弱な性分なので、そのまま走行を再開したものの、
やはり目前にずっと居座られると、虫だけに無視出来ない…。

結局…
信号待ちしていたところで、これまでの此方の緊張感を余所に
何食わぬ顔で、秋晴れの空の彼方へと飛んでいってしまったが、
何だかんだでタクシー代わりにされ、まさに虫がいい虫だった…。