中部横断自動車道の南部IC・下部温泉早川IC間が8月29日に開通して、遂に新東名新清水JCTと中央道双葉JCTが繋がりました。静岡県東部の長泉町に住んで、しょっちゅう山梨、長野に遊びに行くアスパラにとって、この道路の開通は首を長くして待っていました。今回の開通区間なんかいままで何回も期待を裏切って、開通見込が度々後ろにずれて(開通予定19年度→20年内→21年夏)、もうほとんど狼少年扱いでしたが今年の4月末になって、やっと9月開通と報じられました。
9月開通を公表した際に「21年夏の予定だったが秋にずれ込んだのか」と問われて国交省は「9月は夏なので予定通り」と言い張りました。さすがに居心地が悪かったのか最終局面で9月開通をなんとか8月29日に前寄せしましたが、もうほとんどメンツと意地の結果でしょう。お役人がこういうところで意地を見せてくれるのは、まことに頼もしいです。
これでアスパラの住む長泉町から長野県方面に向かうのに、東富士五湖道路経由と中部横断道経由と2本の高速道路ルートができあがりました。前回「
中部横断道(新清水-双葉)が9月に全通! 」をアップしたときに、「開通したらこの円を一周して来ます」と公言しました。お約束ですので昨日(9月8日(水))新規開通区間の走り初めと、念願だった富士山周遊高速ループの一気走りに行ってきました。
9月8日の行程
長泉沼津IC→新東名→新清水JCT
→中部横断道
→南部IC→(新規開通区間)→下部温泉早川IC→双葉JCT
→中央道→大月JCT
→中央道河口湖線→富士吉田料金所
→東富士五湖道路→須走料金所
→須走道路
→国道138号御殿場バイパス→新御殿場IC
→新東名→長泉沼津IC
長泉沼津IC出発 10時48分
長泉沼津IC帰着 13時27分
236km、2時間38分をノンストップです。
全部高速道路ですから平均速度は91.6km/hですし、
燃費15.8km/ℓもアスパラのActiveHybrid3としては記録的です。
【長泉沼津IC】 10:49
長泉沼津ICゲート前で待機中のActiveHybrid3
さあ、いよいよゲートインです。
スタートは10時49分。
まずは新東名を西に向かいます。
【新清水JCT】 11:14
新清水JCTでは一旦東名への連絡路に入り、すぐ中部横断道に向けて右側に離脱します。
制限速度120km/h、3車線で特別高規格な新東名から、制限速度70km/h、1車線でセンターポールを挟んで対面通行の中部横断道ですから、気持ちの切替えが大切です。
【中部横断道 新規開通区間】
南部IC 11:35
ここから先が、今回の開通区間。
新規区間に入るとすぐに緩い右カーブで国道52号をアンダークロスして、そのまま富士川第一橋です。ここから中部横断道は富士川左岸に移ります。
それにしてもトンネルだらけです。既開通区間を含めて新清水JCTから増穂ICまで、山の中にチューブを通したような道です。そしてとにかくトラックが多く、まさに静岡・山梨を結ぶ産業道路です。1車線ですからトラックを追走する形になりますが、トラックも75~80km/hで淡々と走り、きれいに流れています。
ただ前面はトラックの荷台、まわりはトンネルの壁ですから車窓はおもしろくありません。その点でも観光道路ではなくて、まったく産業道路です。
身延山IC 11:39
今回開通区間の真ん中に身延山ICがあります。山の上なので身延山へは下へ降りて川を渡らなければならず、静岡側から来たら南部ICから行く方が便利そうです。
トンネル掘削に難儀して何度も開通延期を余儀なくされた区間であり、迫り来る山の姿にも恐れを感じます。この崖が道の上に崩れてこないかと心配になります。
下部温泉早川IC 11:45
ここまでが新規区間です。ず~っとトンネルでした。
新規開通部分の動画(11分)でトンネルばかりですが、興味があればどうぞご覧下さい。
【中部横断道】
ずっと1車線ですから、前のトラックの荷台にも飽きてきます。
なんとか景色を変えたいと、富士川本線料金所で隣のゲートを使って前に出ました。
下品な振舞いで前に出ましたが、料金所の先はしばらく2車線になった追越区間だったのでまったく徒労でした。
もうひとつはこういう1車線区間だと、所々に2車線になる追越区間が用意されています。
ところが70km/hくらいで走っていたクルマが、その区間が近づくと速度を上げて抜かれないように頑張ります。
だったらもっと早くから速度を上げてよと思いますが、追越区間だけ速度を上げるのです。
トラックはこういうバカなことはやりませんが、大体アスパラと歳が同じくらいの爺さまが、こういう振舞いをいたします。
困ったことです。
【双葉JCT】 12:13
中部横断道はここまでで、ここからは中央道です。
普段ならこの先の双葉SAで休憩でしょうが、今回はノンストップにこだわってそのまま走り続けます。
中央道
に入ると2車線なので自分のペースで走れます。中部横断道の1車線でもそれなりに流れていますが、頭を抑えられて他人様のペースに合せていましたので、気分はずっと良くなります。
【一宮御坂IC】 12:27
いつもはここで降りて、御坂みちを使って河口湖にショートカットしますが、今回は高速道路で周回しています。
【笹子トンネル】 12;33
中央道の難所はなんと言っても「笹子トンネル」です。
久し振りに通過しました。
天井板が撤去されて背の高い異様な断面を見せていますが、天井板崩落の大惨事を想い出して恐怖を覚えます。
【大月JCT】 12:43
中央道の本線から分かれて、河口湖線に入ります。
【河口湖料金所】 12:57
ここから東富士五湖道路です。
中央道河口湖線も東富士五湖道路も高速道路番号が同じ「E68」で、一括管理されているなんて初めて知りました。
ところで一宮御坂から富士吉田までの時間ですが、大月JCT経由の高速道路では30分でした。
霧ヶ峰に行った帰りに御坂みち経由で走っていましたので、一宮御坂と富士吉田両料金所の通過時刻を確認したところ所要時間は31分で高速経由とほぼ同じです。
高い高速代と遠回りのガソリン代か、御坂みちを飛ばすリスクか、どちらを取るかは人それぞれでしょう。
【須走料金所】 13:10
ここまでが東富士五湖道路。ここからは無料の須走道路。
【水土野(みどの)IC】 13:13
どうして区別しているのかお役所の事情は分かりませんが、ここまでが須走道路でここからが国道138号御殿場バイパスです。全部高速道路で区別はつきません。
【新御殿場IC】 13:15
ここから新東名です。まだ新御殿場で行き止まりの盲腸線ですから、いつもガラガラです。
【長泉沼津IC】 13:27
遂に帰り着きました。
ノンストップの周回が無事に終わりました。
【タイムテーブル】
今回周回した各地点の通過時刻です。
周回全部で2時間38分でしたが、長泉沼津→双葉JCT(中部横断道経由)が1時間24分に対して、双葉JCT→長泉沼津IC(東富士五湖道路経由)が1時間14分という結果です。中部横断道経由の方が速いと思っていたので、逆転している上に10分も差があるのは意外です。走ってみないとこういうことは分かりません。
中部横断道は全線1車線である上に、ほとんどトンネルで景色も楽しめませんが、大月経由は河口湖線から見る富士山は日本一と言われるし、東富士五湖道路だって雄大な富士を仰ぎながらで、観光面では圧倒的に優勢でしょう。ただ笹子トンネル、籠坂トンネル付近は気象的に厳しいところで冬期の通行は注意が必要です。
富士川沿いを走る国道52号線が比較的最後までルートが確保されていたように、平行する中部横断道も冬期のルートとしては十分期待できるのではないでしょうか。
【ETC利用履歴】
一周に要した通行料は6,480円です。
これだけの通行料を払いながら何もしないで帰っていては、いささか道楽が過ぎたかもしれません。
これが「阿房自動車」だと、どうぞ笑って下さい。
Posted at 2021/09/09 20:42:30 | |
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