今更ながら…?、デミオXD(AT仕様)によるレンタツアー敢行。
前々回のレンタツアーでは後発のCX-3 XDに乗っていたのでおもにその比較で。
今回は岡崎駅前…、ではなく20キロほど離れた刈谷市の駅前にある「タイムズカーレンタル」で12時間の借り出し。岡崎駅前の“バジェレン”には「XDといえばCX-3」ということなのか、デミオXDは取扱いナシ。
それはさておき、スタートが刈谷駅前であろうが行き先はいつもと同じなわけで、駅から南下しバイパス23号を通って西尾幸田方面へ。いつものように三ヶ根山スカイライン→三河湾スカイライン→田原坂→本宮山スカイライン→国道301を北上し県道35号へ。そこから今回は合流する国道257号を稲武・茶臼山方面の北上ではなく南下して浜松方面へ。その後新東名から分岐する「三遠南信道」に入って再び北上。終点から合流する国道151号を北上し、合流する国道473号を西進。後はひたすら国道473号を使って戻るという約300キロの道程。
CX-3を乗った際にSUVとは思えないほどコンパクトカー並みの低い着座位置だったのが印象に残ってますがデミオに乗るとさらに低く感じ、さらにバイパス23号や三遠南信道のようなスピードの出る道路ではCX-3以上に路面に貼り付くような安定感があります。そのおかげなのか、CX-3では高速走行時のステアリングの初期応答時の敏感さが目立ってたびたび白線ラインを踏むことがありましたがデミオではそれが一度もありませんでした。さらにディーゼルエンジンの重低音の効いた内騒音と相まって1.5リッターのコンパクトカーらしからぬ重厚な走行感覚を味わえます。これぞロングツアラー志向のXD系の真骨頂。
まずバイパス23号を降りて三ヶ根山方面へ向かう時に走る山間部にある比較的長めの上り坂でCX-3とのターボ特性の違いが出ました。CX-3では上りの途中で速度と回転数が落ちてきてそれを補うためにアクセルを踏み増すとあるところを境に急に過給が始まり(ゴォォン!な感じ?)急加速を起こすことがありました。ところが今回のデミオXDでは過給が比較的穏やかに始まる(ヌゥっ、とした感じ?)のでアクセルの踏力とその加速感にギャップが少なく自然な感覚で上っていけました。
このあたりの過給のかかり方の違いでデミオは「ごくはじめから2.5リッターカー」に乗っているような感覚を受けました。それに対しCX-3は「OFF時は1.5リッター、スイッチが入ると2.7リッターカー」に乗っている感覚。どっちが好みかは人それぞれかもしれませんが大排気量NA乗りの自分にはやはりデミオのほうが自然に感じたし、比べてCX-3の動きはなんとなく頼りなく、安っぽさすら感じてしまいました。
そんな好印象デミオXDながら残念な点も。といってもおそらくグレードの問題だと思うけれど、まずはタイヤ。履いていたのはヨコハマ・ブルーアースのエコタイヤ。グリップ力が超低いです。直線や軽いワインディング路では分からなかった部分ですが峠道の急な下り坂のヘアピンに少しオーバースピードで入るとフロントタイヤが簡単に鳴きます。それに加え姿勢が大きくブレて嫌な緊張感が走ります。タイヤと足回りの性能がブレーキ性能とシャシー性能を大きく下回っている感覚。このあたりはXDの仕様であり峠道に持ち込んで走りまわすようには出来ていないからなのか「走らせるならXDツーリングで」、ということでしょうか?
あとは左後方の視界の悪さ(というかほとんど見えない…)。リヤウィンドウが後方にかけて跳ね上がっているせいで交差点での左折時に歩行者や自転車がほとんど見えず。これはゴルフのようなCピラーの太さによる視界の悪さの比にならないくらいなので街乗りには実は不向きかも。そういった点からデミオのXDについてはCX-3XDとは違い、個人使用では選ぶ理由を見つけにくいグレードかもしれないと感じました。
そんな不満な点がありながらも走りはドイツ人もメーカーを知らされずに乗ったらおそらくドイツ車だと言いそうなほど重厚。これに近い(近くもないか?)乗り心地の国産コンパクトカーは今のところ、スイフトスポーツくらいなものかなと思います。(ノーマル系のスイフトはやや軽快な足回りで「猫足」な感じでフランス車っぽい乗り味?)
なによりも後発で完成度が高いといわれるCX-3と比べても走りの面ではデミオにメリットがある部分
が多かったのがとても良い収穫になりました。
Posted at 2015/10/01 23:27:33 | |
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