Made in JAPANの威光よ 何処に？

電機業界の雄たるT社の粉飾決算に端を発し上場取消しの事態にまで発展した事は記憶に新しいが、近頃新たに金属業界大手のK社で検査データ改竄、矢継ぎ早にシールパーツの分野に於ける信頼のブランドたるM社でも改竄が発覚・・
我社はK社、M社双方とも相応の取引があり、前者使用製品のおよそ35%、後者では45%の製品が出荷不能の事態に陥る事が判明した
超勤ゼロ体制にも関わらず近頃残業しがちな自分だが、それとてK社の検査データ改竄問題の余波と云っても過言ではない
事件発覚後、約１ヶ月かけてようやく製品の出荷可否判定ツールを自作し本日完成を見、多少でも事態収束の一助になろうかと期待した矢先に今度はM社のシールパーツの改竄問題発覚！
まさに泣きっ面に蜂ですね
我社の経営面の損失もさる事ながら自分の本来業務がこうした後ろ向きな仕事のお蔭でお座なりにされる心理的苦痛も損害と云えなくもない
ただでさえ業績不振の直中に晒される我が事業部にとってかなりのダメージとなる事は想像に難くない
長年黒字にかまけて改善を怠ってきた当事業部が数年前から赤字体質に転落、そんなお寒い時世に人事異動で火事場に放り込まれた自分としては、微力ながらも自分なりにそこからの脱却を目標に業績改善に勤しんで来たつもりだが、そんな地道な努力などいとも容易く粉砕されてしまう規模の損害(人災)

既に価格面の競争力では新興国製品に太刀打ちできない日本ブランドの一番の強みと云えば・・
他の追随を許さぬ高品質
性能、機能面の圧倒的な優位性
だと信じてきたし、その維持や向上こそが存続の前提とも捉えていた
しかし現実はデータ改竄だの無資格者の検査代行だの、長年培ってきた信頼や安心感を根底から覆すような事件ばかり・・
コスト低減、利益確保は企業である以上求めるのは至極当然な事だとしても、その代価として払った犠牲があまりに大き過ぎたと気付かされた時それでも尚残される余りある価値など一体何があるんだろう？
戦後の混乱期から不死鳥の如く再生した筈のこの国の神話が瓦解し始めているようにも映る
単なる偶然の一致かも知れないがこうした不祥事が謂わば老舗とも称せる古い会社から噴出してる点も見過ごせない
うちの会社、とりわけ今自分の身を置く事業部などまさに古株クラス
果たして対岸の火事とたかをくくってただ被害者面して居られる身分なのだろうか？
不合理、不条理な慣習をまるで常識と勘違いしてる井の中の蛙どもが発する澱んだ空気の中に連日身を置く身として「一抹の不安すら覚えない」と云える自信などとても持ち得ていない事も事実だ

明日、明後日は所定休日
自分の時間を楽しむ事に心を注ごう