予選ですが、その前のプラクティスで
シボレー勢の危険度の高い
マシンが引っくり返るようなクラッシュが
相次いであったため、
急遽フォーマットが変更されました。
・予選用エアロパーツの使用禁止
・ターボブースト圧ダウンで予選、決勝と同じ
etc.
ホンダ勢にはこの煽りが大きかったようで、
さらには琢磨は出走が全体的には前の方。
走行時には強風が吹いていたこともあり、琢磨は
予選27番手と
後方に沈んでしまいました。
それでも、決勝前の最終プラクティスでは琢磨はホンダ勢最高位の5位となり
期待を持っていました。
決勝ではドライバー交代により3台が最後列に並んだため、
琢磨は3つ順位が繰り上がり
24番グリッドからのスタート。
そして、冒頭の画像。
スタート直後ターン1でクラッシュがありました。
まさかの琢磨!!
セイジ・カラムをアウト側からパスしようとしたところ、
カラムが琢磨の予想以上にアウトに膨らみ
琢磨が行き場を失ってしまって2台が絡んでしまいました。
カラムはマシンダメージが大きくリタイア。
琢磨も左フロントのサスペンションのダメージがあり、画像で見る限りブラブラしているくらいだから
おそらくほとんど多くの人がここで終わってしまったと思ったのではないでしょうか?!
しかし、琢磨は運よくすぐにピットに戻れた上、
当然ラップダウンになったとはいっても
これまたまさかのたった3周の遅れでレースに復帰!
レースに戻れたことも凄いけど、この素早いピット作業。
さらにはまともにレーススピードで走れているし、150周ほどかかりましたが
フルコーションを上手く利用してなんとラップバック!
そして、終盤では順位を大きく上げて
13位フィニッシュ!
これはもう奇跡的神がかり的とか言いようがありません。
メークミラクルですね!!
レース復帰後の琢磨の走りもありますが、いつも遅いと言っているAJフォイトのピット作業が
非常に速く確実で素晴らしかったです。(拍手)
琢磨の特に終盤のレースペースを見ていると、本当に最初のクラッシュが残念でした。
それと、予選フォーマットの変更はあったとはいえ
今シーズンのレース、INDY 500の予選・決勝と見て思うこと。
もうHPDのINDY 500至上主義はやめてもらいたいですね。
2015 Indy 500 Highlights
佐藤 琢磨(13位)
「あのスタート直後のアクシデントが本当に残念です。私はアウト側のラインを保っており、アウト側を回ってコーナーを抜けられるところでした。彼は私の方にラインを上げて来ましたが、こちらの前輪は彼の後輪より前に出ていましたから、もう何もできず、彼のマシンと壁とのサンドイッチになってしまいました。ピットに戻って、折れたサスペンションアームを交換し、2周遅れに陥りました。その後にさらに1ラップの遅れとなりましたが、150周をかけてリードラップに戻ることができました。クルーたちはピットストップをがんばってくれ、チームの作戦もよかったからこそ、最後のリスタートからリードラップでの戦いを演じることができました。最後のバトルでも2つほどポジションを上げることができました。とてもハードなレースであり、また、非常に残念なレースにもなりました。」
アート・セントシアー|HPD社長
「今日のレースでは、私たちが今後すべき仕事が明らかになりました。今月インディアナポリスで戦って、とても多くのデータを集めました。そして、Hondaが再びインディカーのレースでトップ争いを行うために何が必要かが判明し、明確な目標を設定することができました。グレアム・レイホールとマルコ・アンドレッティの奮闘を称えたいと思います。彼らがまたしても私たちのためにすばらしい仕事をしてくれました。彼らは200周にわたって激しく戦い、高い競争力を見せ続けていました。」
<決勝リザルト>
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
1 2 J.P.モントーヤ シボレー 200 3:05'56.5286
2 1 W.パワー シボレー 200 +0.1046
3 83 C.キンボール シボレー 200 +0.7950
4 9 S.ディクソン シボレー 200 +1.0292
5 15 グレアム・レイホール Honda 200 +2.3122
6 27 マルコ・アンドレッティ Honda 200 +2.5388
7 3 H.カストロネベス シボレー 200 +2.7821
8 6 J.R.ヒルデブランド シボレー 200 +3.5631
9 21 J.ニューガーデン シボレー 200 +4.0281
10 22 S.パジェノー シボレー 200 +4.2148
12 5 ライアン・ブリスコー Honda 200 +5.6687
13 14 佐藤琢磨 Honda 200 +6.1678
15 28 ライアン・ハンターレイ Honda 200 +9.6481
16 98 ギャビー・シャヴェス Honda 200 +10.1016
17 48 アレックス・タグリアーニ Honda 200 +11.2151
18 7 ジェイムス・ジェイクス Honda 200 +12.0431
19 29 シモーナ・デ・シルベストロ Honda 200 +12.7328
20 26 カルロス・ムニョス Honda 200 +39.8346
21 25 ジャスティン・ウィルソン Honda 199 +1Lap
22 63 ピッパ・マン Honda 197 +3Laps
24 41 ジャック・ホークスワース Honda 175 +25Laps
27 19 ジェームス・デイビソン Honda 116 +84Laps
28 18 トリスタン・ボーティエ Honda 116 +84Laps
29 32 オリオール・セルビア Honda 112 +88Laps
33 43 コナー・デイリー Honda 0 +200Laps
<ポイントスタンディング>
ドライバー 順位 No ドライバー エンジン 総合ポイント
1 2 J.P.モントーヤ シボレー 272
2 1 W.パワー シボレー 247
3 9 S.ディクソン シボレー 211
4 3 H.カストロネベス シボレー 206
5 15 グレアム・レイホール Honda 204
6 67 J.ニューガーデン シボレー 173
7 11 S.ブルデー シボレー 161
8 83 C.キンボール シボレー 160
9 27 マルコ・アンドレッティ Honda 151
10 10 T.カナーン シボレー 147
12 28 ライアン・ハンターレイ Honda 130
13 5 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 129
14 26 カルロス・ムニョス Honda 122
15 14 佐藤琢磨 Honda 106
16 7 ジェイムス・ジェイクス Honda 99
17 98 ギャビー・シャヴェス Honda 99
19 41 ジャック・ホークスワース Honda 76
21 25 シモーナ・デ・シルベストロ Honda 66
25 19 フランチェスコ・ドラコーネ Honda 38
26 0 ライアン・ブリスコー Honda 36
28 18 カルロス・ウエルタス Honda 31
29 0 アレックス・タグリアーニ Honda 27
30 0 ジャスティン・ウィルソン Honda 25
31 18 コナー・デイリー Honda 23
32 0 ピッパ・マン Honda 16
33 18 ロドルフォ・ゴンザレス Honda 10
34 0 ジェームス・デイビソン Honda 10
35 0 トリスタン・ボーティエ Honda 10
36 0 オリオール・セルビア Honda 10