皆さんは、分からないことが発生した時
どうやって解決してますか?
オイラは、先達のお知恵にすがってます。
ことに、自分の専門分野でないことは
知識がないんだから、考えても無理。
ドンピシャリの回答でなくても、なにかの
ヒントになることは必ず出てきます。
なんて頼りになること・・・
偉大なる先輩方に感謝ですね(笑)
現在起きていることを正しく知るためには、その歴史を知ることも必要です。
ということで、省燃費技術の事(歴史)を書くために、あっちのページこっちのページから
先輩諸氏の知識や蘊蓄を拝借しまくってまとめてみました。
ええ、エコ馬鹿なオイラはここでも低燃費化を図ってます(爆)
まずは省燃費車代表:ハイブリッド車の歴史から。
日本における低燃費車のさきがけと言えば・・・
そう!ラテン語で「~に先立って」の意味を持つあの車
初代プリウスですね。
「21世紀に間に合いました」のフレーズの通り、その機構や姿形は
まさしく未来的なものとして、人々の目に映りました。
1997年10月に発売され、国内のみならず海外でも人気でした。
このプリウスの燃費が28.0Km/㍑。後の改良で31.0Km/㍑まで伸びてます。
この後も改良やモデルチェンジを経て、ハイブリッド車というジャンルを
確立していったことは御存知の通りです。
しかし、です。
ハイブリッド車として市販されたのは、プリウスが最初ではありませんでした。
同じトヨタから、同年8月に
コースター・ハイブリッドEVなる車が発売されてたんですねえ。
御存知でした?
オイラ、この記事を書くまで、全く知りませんでした。
では、他には無かったのか?
時系列に沿って、列記してみます。
1975年に、やはりトヨタが、エンジン+ガスタービンでの発電による
ハイブリッド車の実験車両を制作してます。
このスポーツ800!とセンチュリーを使って研究がなされていました。
けっこう昔ッからやってたんですねえ。
1981年には、初のアイドリングストップ機構を持つ車がデビューしてます。
これもやはりトヨタ。
KP61スターレットに、エコランシステムと名付けられ搭載。
この時すでに低燃費を考えてたんですねえ。ちょっと驚き。
未熟な制御技術などが原因で、再始動しないなどのトラブルもあったようですが
これがアイドリングストップ車の第1号となっています。
カタログに書かれた内容が非常に興味深いです。思わず(* ̄m ̄)ププッ
また、ガソリンを使わない電気自動車。こちらはどうでしょう。
これもトヨタが、タウンエース・バンEV、クラウン・マジェスタEVとして
1993年に、官庁に対して納入をしています。
一般への市販車両としては、こちらの1996年のRAV4-EV。
この後、6年間に渡り市販されていました。
こうした実験・研究の末に生み出されたプリウス。
膨大な数の技術革新の積み重ねの上で成り立ってるんですねえ。
トヨタ偉いぞお!
世界にも目を向けてみましょうか。
世界初の、市販ハイブリッド自動車は、なんとポルシェが絡んでます。
プリウスを遡ること約100年!
こちらは、
「20世紀に間に合いました!」(笑)
1901年 ローナー・ポルシェ
当初は電気自動車として開発されたようですが、航続距離の問題などがあり
これを解消するためにエンジンで発電し、その電気でインホイールモーターを
駆動するFF車として登場。当時としては、かなりの高性能車だったようです。
なんとこれ、4WD化もされてました。
2011年には、このローナー・ポルシェがポルシェ自身の手で復刻され、
ジュネーブでのモーターショーに出展されてます。
え、ちょっと待って下さい!
エンジンで発電、モーターで走行って、どっかで聞いたような気が・・・
うわっ!まさにコレじゃん。
このアイデアは100年も前からあったのね Σ( ゚ω゚) スッ、スゲー!!
現在の省燃費技術はハイブリッドだけではありませんよ、もちろん。
難しいことは分かりませんので箇条書きになりますが・・・
エンジン単体で言えば、
より少ない燃料で走るための、直噴化、気筒休止、希薄燃焼。
これによるパワーダウンなどを補う、高圧縮化と急速燃焼。
ポンピングロスを減らすための、可変バルブ(タイミング)や
アトキンソン(ミラー)サイクル・エンジン(高膨張比エンジンと訳されます)。
各部の適正化と低フリクション化などなど。
他にも、ダウンサイジング・ターボだったり、クリーン・ディーゼルだったり。
車体では、軽量化や空力性能の向上が図られてますね。
プリウスなどでは、超軽量鍛造アルミホイールに空力改善のためのカバーまで・・・
巷で話題のアルミテープもこの一環でしょうか。
タイヤだって、転がり抵抗の減少が図られた低燃費タイヤなんてものが出ています。
バッテリーも相当な進化をしています。
おなじみの鉛蓄電池。これも性能向上のため、ありとあらゆる方策が採られてます。
ハイブリッド関係では、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池が使われてます。
このバッテリーの進化無くしては、ハイブリッド車は成立しなかったでしょう。
そして、忘れちゃならない測定・制御技術。
昔は、オートマよりもマニュアルの方が燃費が伸ばせるなんて言ってましたが
いまや、ミッションの方が人間の何倍も頭が良い!っていうか、的確で細やか。
燃調だって、それはもう超絶技巧的。想像すら出来ないほど・・・
さらには、エンジンや車体を作る工作機械の制御も、もはや神レベル。
それを使って加工・制作してるんだから、その精度たるや推して知るべし・・・
精度が高ければ、性能のバラツキ少なく、丈夫で高性能が達成できます。
動いてる車の中でも、各種センサーが圧力・温度・流量その他諸々を測定し
車載コンピューターが、その時その時での最適な制御を精密に行ってます。
かようにコンピューターの進歩は
車の性能を著しく引き上げると同時に、
高性能な機械を、誰でも易しく扱えるものにしてくれました。
この車は乗り手を選ぶ、なんて過去の言葉になりそうに思います。
それくらい人間のいい加減さを陰でカバーしてくれてます。
ま、それだけに理性がないと、とんでもない凶器にもなるんですがね。
100年以上も前から、ありとあらゆる試行錯誤を繰り返し、知識と経験を積み上げ
それを元にしてさらに良いものを作ろうと、努力研究を続けるエンジニアの方々。
そのおかげで、今のオイラ達は素晴らしく高性能な車に乗ることが出来ます。
そうした技術の、ある頂点がF-1だとしたら、別の頂点は低燃費車だとも言えます。
実質的に同じ技術と同じ方向性をもって作られてる訳ですからね。
かたやパワー、かたや燃費。
そうして作られた低燃費車、いわゆるエコカーの性能をフルに使わないなんて
もったいない!
そんな意味でも、
エコドライブ してみませんか?
次回は、政治的な話を予定してまーす。