6月も終わりに近づき、そろそろ夏休みの予定などを考える時期になってきたような気がします。
今年の夏も暑くなりそうな気配ですが、いわゆる“高速千円”が先に終了したことから、帰省や行楽に自動車で出かけるという方は若干の減少傾向にあるかもしれません。
しかし、例えば北海道や九州・沖縄などの遠隔地に帰省や旅行で訪れた場合には一般的にレンタカーを使ったりするでしょうから、夏休みというのは何かと不慣れな地域で運転する機会が増えるものでもあります。
そんな季節の到来を前に、ちょっと気になったニュースをひとつ。
●違反車追い飛び出しか 伊達でパトカーと軽が衝突、6人軽傷
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Doshin web(北海道新聞) 2011年6月27日 0時57分
北海道の
伊達市で発生した交通事故、というか限りなく
北海道警察の不祥事と言いたくなる事案について伝えている記事です。
記事の内容が少々乏しいために事故の全体像は明確に見えてこないのですが、想像するに速度取締用のレーダー装置を車載したパトロールカーが第一当事者となった事故であると思われます。現場となった道道を地図で確認すると、国道37号に並行するような線型の道で、室蘭方面から来ると伊達市街にはこの道を通ってアプローチするのが一般的ではないかと思われます。そして道そのものは直線的ですが、おそらくここの制限速度は40~50km/h程度でしょう。
沿道の建物や木々に隠れるようにしてパトカーを停車し、やってくる車輛に向けてレーダーを発して速度を測定して取り締まる方法は、北海道ではもうお馴染みのやり方です。
実際問題としてパトカーの停車位置やレーダーの照射角度などの精度は決して高いと言えるはずも無く、果たして誤差については科学的な検証がしっかりなされているのか甚だ疑問な取締りです。さらに、コッソリ隠れて生活道路で地域住民を狙ってみたり、観光地や高速道路のインター付近で観光客などの運転するレンタカーを狙ってみたりと、姑息さも感じずにはいられないやり方としか言いようがありません。
速度違反の摘発は交通安全の維持にとても大切な取り組みですが、どうにも
北海道警察や地方の警察本部では“取締りのための取締り”を行っているケースが少なからず見られるのは残念なところです。
その上で今回の事故。
これも私の勝手な想像ですが、対向してきた対象車輛の速度を測定した結果として違反が認められたので、パトカーは沿道の停車位置から転回するような形で道路に出て被疑車輛の追跡に移ったのでしょう。その際に車線をまたぐ格好になったがために、進行してきた軽自動車と衝突したものかと。
なぜ転回のような形になるかというと、車載レーダーはあくまでも前後方向に照射されるので、車輛を道路に対して直角に停車させての測定は事実上不可能。あくまでも道路と並行、もしくは上下線のいずれかに狙いをつけて30度程度の角度をつけたかたちで停車して測定しているのです。
いずれにしても前述のように“コッソリ隠れて”取り締まるのですから、なるべく道路を走っている一般車からは気付かれないように停まっています。ゆえに建物や木々の影に隠れていたり、大きめの看板などより目立つものに寄り添うように身を潜めているわけで、これが急に道に出てきたら一般車輛にとってはたまったものではありません。
一例として掲載した写真は、国道37号の
長万部町で実際に遭遇したレーダーパトカーによる速度取締りの現場。
ここは私が北海道在住の頃から“取締りの名所”として地元では知られており、見通しも悪くないので路肩に停車しているレーダーパトカーを私は早い段階で発見していました。そして対向車として小型トラックが通過、次に写真にあるミニバンが通過しようとした瞬間、ルーフの赤色警光灯を点灯させていきなり私が接近している車線をふさぐかたちで転回を行ったのです。
急ブレーキまではいきませんでしたが、パトカーの存在を事前に確認して注意して接近していた自分でさえも、ブレーキを余儀なくされる“進路妨害”でした。さらにこのパトカー、ウインカーなどの合図は一切なし。赤灯と同時にステアリングを据え切りして全開加速に移ってきたのです。
もちろん赤灯による緊急走行であったにしても、こうした馬鹿げた運転をして周囲に迷惑と危険を及ぼすような輩については、しっかりホーンで危険を知らせた上で、
北海道警察のそれなりの部署にも連絡して注意を促しておきました。発進の際は後方をよく確認するのが当たり前ですが、たまたま撮影していた車載動画や助手席に乗っていた“しろぶぅさん”が撮影した連続写真を見ても、運転担当者が後方を振り返って視認した形跡はなく、ミラーでの確認のみで“進路妨害”を行ってきたと思われます。
どうやら検挙対象は先行した小型トラックのようでしたが、直線が続き逃げ隠れする場の無いロケーション、かつトラックもパトカーを視認した段階で速度違反の自覚があったのかブレーキランプを点けて減速体制に入っていました。果たしてその状況で危険な“進路妨害”をしてまで急ぐ必要があったのでしょうか。
安全な交通社会を維持するためには、交通部門の警察による取締りや啓発活動が欠かせません。特に危険な運転者は交通社会から排除して更生を促すために断固たる取締りを行っていくべきであろうと思います。
しかし、それが“取締りのための取締り”になってしまっては元も子もありません。以前には関西地方にある三車線の高速道路で、制限速度で第二走行車線を走っていた私を、なんと第一走行車線から赤灯もつけずに大幅に上回る速度で抜いて行った制服仕様のパトロールカーがありました。また、東名高速道路では本線に合流して第一走行車線に入った私の車に対して、後方から制限速度を遥かに超える速度で接近してきて明らかに車間距離不保持で走行を続けた覆面パトロールカーもいました。これらについては、当方は携帯電話のハンズフリー装置を車につけているので、即刻通報してナンバープレートやコールサインを伝えて善処を要請しました。
適切な取締りや警察活動は市民の信頼と協力があって初めて成り立つのですから、警察車輛の運用には細心の注意を払ってほしいものです。
Posted at 2011/07/02 01:06:59 | |
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