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2010年05月07日

【技術】バルブトロニックとターボ

Motor Fan illustrated vol.43の畑村耕一氏のコラム「博士のエンジン手帖」で、「今月のエンジン」としてBMW NN5B30が取り上げられていた。

直噴+ターボは、以前に試乗したZ4 sDrive35i (E89)や、335i、135iなどに載っているが、これにBMWお得意のバルブトロニック(バルブの連続可変リフト+開角機構)を追加したのがNN5B30で、535i-GTに搭載されるといのこと。

このコラムで、畑村氏が、過給エンジンでバルブトロニックを使うメリット、制御のありかたをシンプルにわかりやすく解説されている。

スバル EJ20系は可変バルブタイミング(AVCS)のみ(※可変バルブリフト(i-AVLS)はEJ25系から実装)だが、AVCSのECUセッティングにも参考になる情報なので、一部抜粋する。




・低回転域でアクセルペダルを踏み込むと、排気圧が高く吸気圧の低い状態がしばらく続く。吸排気バルブのオーバーラップがあるので排気が逆流し、新気が入らないようになる。ところがバルブトロニックを付ければ、オーバーラップを減らして逆流を防ぐことができる。
同時に下死点直後に吸気バルブを閉じてやれば、空気がいっぱい入る。いっぱい空気が入れば燃料もたくさん吹けるので、排ガスのエネルギーが増えてターボのレスポンスが良くなる。


※畑村氏の解説とは矛盾するがEJ20のAVCSチューニングでは、低中回転域はオーバーラップを増やすのがセオリー。メーカチューンのGrp.N ECUでも過激にオーバーラップを増やされており、GRBなどモデルが新しくなるごとにオーバーラップは増える傾向。
リフト量をコントロールできないと「早開き=早閉じ」「遅開き=遅閉じ」となってしまうため、バルブトロニックと同じ概念というわけにはいかないのか?


・目一杯空気を吸うと有効圧縮比が高くなるので、ノッキングしやすくなるはず。だが、アクセルを踏んだ瞬間はエンジンが冷えているからノッキングしない。2~3秒は大丈夫だろう・ノッキングしないままタービンの回転数が15万rpmくらいまで上がると、今度は吸気圧の方が排気圧よりも高くなる。で、定常状態になったらオーバーラップを広げていく。すると、オーバーラップ期間中に吸気が排気が押し出し、たくさん新気が入ってくる。加えて、吸入した混合気の温度が低下してノッキングしにくくなる。だから定常になるとトルクが上がる。

※「アクセルを踏んだ瞬間はエンジンが冷えているからノッキングしない」については、少なくともBL・BPレガシィ前期型には当てはまらない。昔のブログエントリ「【ECU】イケてないレガシィのDBW 」などにはシフトアップ直後のノッキング発生について書いたが、シフトチェンジが伴わなくても、アクセルペダルを戻した状態(燃料カットによるエンジンブレーキ)から、ガバッと踏み込むと、一瞬、燃調リーン状態となり、ノッキングが発生することは実走ログより明確。
ECUの燃調にはTip-in Enrichmentという、アクセルを踏み込んだ瞬間に、燃料噴射を増量させてやるマップが存在するが、これを過激に増量させてみても、排気が黒くなったり、冷間時に低回転域でカブりを起こすばかりで、ノッキング低減にはあまり効果がなかった。
畑村氏の言っていることが間違っているわけではなく、スバル+DENSOの燃料カットとの制御の関係の問題なんだろう。せっかくのDBWなのに、残念な限り。
ちなみに、アクセルを「ドン」と踏むのはノッキングを誘発するだけでなく、トラクション低下により結局速く走れないことは、先日の雨の岡山国際で痛感したので、自分のアクセルコントロールもより丁寧な方向に見直し、DBWマップもリニアな方向にセッティング

※「で、定常状態になったらオーバーラップを広げていく」→つまり、これがEJ20ターボのAVCSチューンのセオリーに該当。ただし、スバル+DENSOのECUが「過渡」と「定常」を意識したマッピングになっている感じはあまりない。Grp.N用は吸気圧に関わらず低・中回転域のオーバーラップは過激にデカい。
GRBなど最近のモデルのECUには「Cruise(定常)」「Non-Cruise(過渡)」の2マップが存在するが、マップの内容は全く同じ。「とりあえず将来対応用にマップだけは用意しときます。将来的にはマジメにマッピングします。」ということなんだろうか?(BL・BP前期型には、こういった適合作業の形跡が見られないマップが多数ある)


・過給圧が高まってノッキングが始まりそうなら、閉時期を早めればいい(ミラーサイクル)。この方式は点火リタードのように燃費が悪くならない。リタードすると、上死点よりだいぶピストンが下がってから火がつく。下がっている間は仕事をしていないということは、膨張比が減って効率が悪くなる。排ガス温度を下げるためにリッチにするとますます燃費を悪化させる。

※このあたりは、過去のブログエントリ「【ECU】AVCSバルブタイミング調整」に掲載した、島筒先生の解説と同じ概念。
ブーストアップ=排気温度上昇、点火時期遅角=排気温度上昇・・・・・のため、純正触媒では熱的に厳しいため、ブーストアップには「排圧」面以外の側面からもメタルキャタライザーの導入が必須となることは、OpenECUを始めた頃にもエンジン技術者からアドバイス頂いた。
これらのアドバイスに基づき、ブースト圧大となる箇所では私も有効圧縮比を下げている



●レガシィB4(BL5A)のECUチューン関連目次はこちら
●自動車 書籍レビュー関連目次はこちら
●自動車技術関連関連目次はこちら
ブログ一覧 | 技術論 | 日記
Posted at 2010/05/07 07:53:25

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この記事へのコメント

2010/05/07 12:47:09
GRBのTip-in Enrichmentは燃費を意識しているのか、動作条件やら補正があって面倒です。
面倒というわけではないのですが、今回は動作カウンターくらいしか弄らないつもりです。
コメントへの返答
2010/05/07 14:13:07
そういえば、スペCのROMの解析はだいぶと進んだのでしょうか?
スペCのROMやR205のROMなんかも見てみたいものです。

wildspeedさんの手が入ったスペC、また乗せてください!
2010/05/08 00:40:43
雑誌の話は、ValvetronicとVANOSの話がゴッチャになってる気がしますが...

セッティングの考え方が、参考になりました。
いつもありがとうございます!
DISAがからむと更にややこしいですね...
BMWを本当に解説してくれる記事が欲しいです。
コメントへの返答
2010/05/08 07:34:33
バルブトロニックには可変リフトと位相角可変と両方含まれるのかと思ってましたが、バルトロ+VANOSとなるのですね。

共鳴過給をマジメに考えて作られている車種は、うかつにエアクリをキノコにしたりして吸気管長を変えてしまうのも注意が必要ですね。

> BMWを本当に解説してくれる記事が欲しいです。

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