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2010年08月15日

【書籍】Racing On No.448 ~ホンダF1 第2期の曙光~

【書籍】Racing On No.448 ~ホンダF1 第2期の曙光~ 盆休みは、ギックリ腰の療養のため、比較的家にいる時間が多かったのと、盆直前に魅力的な書籍がたくさんリリースされたので、やたらと読書した。
その中の一冊。


■Racing On No.448 ~ホンダF1 第2期の曙光~

「曙光」は「しょこう」と読むらしい。
読み方すら知らんかった。
もちろん、「物事の前途に見えはじめた明るいきざし。」なんて意味も知らなかったので、ホンダF1第2期を総括する特集だとばかり思ってたもので、読み進めていくうちに、

「?なんかセナプロ以降が極端に少なくて、ピケ・マンセルまで、特に1986までが多いなあ・・・?」

なんて不思議に思ったりもした。


それはそれで、充実した内容だった。
本当にRacing Onの特集の組み方、ソース、編集は巧みだと思う。



本誌の文章とはあんまし関係ないんだけど、昔からホンダのF1エンジンは美しいと思う。



↑の写真はエンジン単体だが、シャシーに搭載された姿は、なんか鍛え上げた筋肉のようでもあり、かつ、精密機械のようでもあり・・・
「速さ」以上に「正確さ」「信頼性」が強調されたような見た目だと思う。

ヘッドだけじゃなく、シリンダブロックも黒いのが特徴なんだけど、意外とコレを模してエンジンを塗装されてるホンダ車って見ない(私だけ?)。
赤はホンダの勝負色だけど、F1エンジンをパロったものがもうちょっと流行っても良さそうなもんだけど・・・(実は定番だったりする?)


ホンダのF1エンジンの名前「RA163E」などの命名ルールも本誌に書いてあった。

R: Racing
A: Automobile
1: F1の1
6: 気筒数
3: 西暦の下一桁
E: エンジン

なんだって。
シーズン中に新エンジンが投入されても、上記命名ルールだからエンジン型式名は変わらなかったんだって。
20年前にF1ファンしてたときには得られなかったトリビアだなあ・・・。



初期のターボが最大、何barまで過給されていたのか知らないけど(どこかに予選で5barかけてたと書いてた)、レギュレーションで87年に4bar制限、88年に2.5bar制限。
そういえば中坊のときに買った「F1グランプリ特集」にポップオフバルブの写真を大きく掲載した過給圧制限の特集記事があったっけ。当時は過給圧の数値を見てもピンと来なかったけど。

5barとか4barとかって、Absolute(要は大気圧込)かな?Relativeかな(一般的なブースト計の値)?
5barとかになってくると、絶対圧だろうが差圧であろうが、目ん玉飛び出る数値なんだけど。
2.5barは、Absoluteならかなり抑えた数値だけど、Relativeだとすると、市販車ベースのチューンドからするとトンデモ過給だよね。

そのトンデモ過給のために、1983年のSPIRIT201Cに搭載されたRA163Eの圧縮比は6.6(低い!)。
これが1987年(4bar)では、ECUの高度化も手伝って、圧縮比8.2へ。4barで8.2も驚きだよなあ。

桜井淑敏氏のインタビューに、

「最初は燃料冷却に多くのガソリンを使ってた(84年は冷却用に燃料噴射5割増し)が・・・」
「RA166Eではほとんど理論空燃比で燃焼できるようになった」
「その一方でパワーは150馬力くらい増えたのですから、奇跡としか言いようがありません」


と書かれていた。

今なら、それが本当に奇跡としか言いようがないことは私にもイヤというほど良くわかる。
もちろんEJ20だって点火時期を遅らせたり、ブーストを下げたり、圧縮比を落としたり・・・・すれば、全域ストイキは可能だと思うけど、たかが300馬力クラスのEJ20ですら、そんなセコい手を使わないとノッキングマージンは稼げないのだ。

ホンダの開発者側に「奇跡としか言いようがありません」なんてお茶を濁されちゃ困るよね。ちゃんと説明してもらわないと。
そもそも、なんで出力空燃比にせず、ストイキなのかを説明してもらいたい(燃費重視だったのかも)。

最近では3代目プリウスが全域ストイキを達成して話題になってたな、そういえば。
2009年のエコカーですら、やっとそんなレベルなのに、なんなんだ、RA166E。



・・・・と、今更ながらに、いや、今だからこそ、ホンダ第2期のF1テクノロジーに驚かされまくり。



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Posted at 2010/08/16 00:44:00

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この記事へのコメント

2010年8月16日 2:34
ヘェ~ヘェ~と思わず押したくなっちゃいました(笑)

ターボ時代懐かしいですね。私も同様にターボに散々散財させられました。
たまにはターボも乗りたくなりますが、今はまだNAに夢中です。

でも、確かにこの”奇跡”の理由と言うか方法、すっごく気になりますね(笑)
コメントへの返答
2010年8月16日 7:01
チューニングしていると、効果がわかりやすいターボにハマりますよね。
私もECU触り始めてから、すっかりターボが面白くなりました。

でも、ホンダのNAはやっぱり最高です。
AP2には試乗したことがあるのですが、かなりヤラれました。
昔、CR-Xに乗っていたのですが、1.5SOHCのモデルでも、本当に上まで回り、かなりの高フィーリングでした。
(ただ、最近は、フィットとかアコードとか、どのホンダ車に乗っても、ホンダエンジンらしさがなくなって・・・・)


奇跡のヒミツを流出して欲しいです。
こんな奇跡が起こせるなら、ホンダもハイブリッドよりも、直噴+過給系エコに力を入れるべき!(笑)
2016年5月3日 1:41
古い記事にコメント付けてスミマセン。
この時代のF1ターボエンジンはガソリンじゃなくて特殊燃料なんです。ほとんどベンゼン、トルエン、みたいな。
燃料性状が違うのでノック特性もガソリンなんかと違うわけで、この特殊燃料での理論空燃比で運転したらノックしなかったし、パワー出たし、薄い分燃料登載量も減らせた、ということのようです。

アロマ系燃料以外ではアルコール系燃料が耐ノック性高いですけど、あちらは発生熱量が小さいので嵩むため使われなかったんでしょう。(水で消火できるいう理由でアメリカでは使ってましたけど)

もちろん市販車でそんな燃料使えないですから、禁じられたテクノロジーですよね。
コメントへの返答
2016年5月3日 7:15
コメントありがとうございます。

おー、この時期は特にエゲツなく特殊燃料でしたよね。
とても納得です!



今のF1も、結構な特殊燃料だと報道されています。

新レギュレーション(2014年からの直噴ターボ、MGU-H、MGU-K、燃料終了規制)になってからの、メルセデスの圧勝ぶりは、メルセデスのPUが優れているからだけでなく、ペトロナスの燃料にも大きなアドバンテージがある・・・・・と、昨秋頃、報道されていました。

なので、ホンダはモービル1、フェラーリはシェル、ルノーはトタル・・・・のケツを叩きまくっているようです。


特にターボエンジンはノッキングマージンを稼げると、ブースト上げて簡単にパワーを出せてしまうので、特殊燃料、うらやましいですね~

でも、適合するには普段からその燃料を使わないといけないので、ストリートでも乗るクルマでは無理がありますね(^_^;;)

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