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2014年07月15日

【書籍】Motor Fan illustrated vol.92 ~「点火」と「燃焼」ノッキングをぶっ飛ばせ~

【書籍】Motor Fan illustrated vol.92 ~「点火」と「燃焼」ノッキングをぶっ飛ばせ~ 今日は九州に日帰り出張だった。




■Motor Fan illustrated vol.92 ~「点火」と「燃焼」 ノッキングをぶっ飛ばせ~

出版: 三栄書房(2014/06)



●「点火」と「燃焼」 ノッキングをぶっ飛ばせ

・V8、OHV、2valve



特集の最初にクライスラーとGMのV8、OHVの紹介記事がある。

この記事の冒頭に、

"欧州の技術はチヤホヤするが、アメ車は旧弊な技術で走る安物機械だと思い込んでいるのか、はたまた知ろうとする気が毛頭ないのかわからないが、何故かメディアの視界にアメリカ車の技術は入ってこない。視野狭窄なのだ。"

と批判がある。ふむ。


メディアの事情はわからないが、私もあまりアメ車には興味がナイ

・・・というか、基本的にアメリカの文化、デザインなどが生理的に受け付けないのだ。
幼少期、2年半、アメリカで暮らしたにも関わらず。
ハリウッド映画なんかも全然観ない。
唯一の例外はスターウォーズかなあ。
ああ、10代の頃はメタリカとかレッド・ホット・チリ・ペッパーズとか聴いてたか。



でも、「クルマ離れしている」と言われる20代の若者と会話をすると、憧れのクルマがクライスラーだったり、バイパーだったり、ハマーだったりする。

また、クルマのオフ会って私が参加されるものも含め、基本的にキモヲタ文化で女子は少ないのだが、アメ車のオフ会を覗くと、どういうワケか、ファッショナブルな肉食系美女同伴の連中がやたらと多い

「若者のクルマ離れ(笑)」の原因としてあまり論じられていないことだが、案外このあたりは打開のヒントなのかも。



・・・・点火、燃焼、ノッキングと大きく脱線した。。。



で、アメリカンV8、OHV記事。

結局、斜め読みに終わってしまったが、気になった一文。

"第3世代HEMIの一番手は、排気量5.7Lで登場した。ブロックは・・・・(中略)・・・・圧縮比は半円球燃焼室をもちながら平凡な9.6であった。だが、リカルドの手を借りて仕立てた高性能版から、その数値は向上する。"

・・・。
クライスラーもリカルド(←マクラーレンMP4-12Cなんかのエンジン開発してるイギリスの受託開発屋ネ)に開発委託をしているのか。。。。


AVL、FEV、IAV、iFP、Ricardo・・・・
エンジンの開発委託は世界で進む一方だ。困るなあ・・・。
本件についてはまたいずれ。





・FB16DIT



スバル・レヴォーグのこのエンジンの記事と、実際に運転してみた感想は以下参照。

ブログエントリ: 「【JSAE2014】人とくるまのテクノロジー展2014 Subaru FB16DIT

ブログエントリ: 「【試乗】Subaru Levorg 1.6GT-S EyeSight (DBA-VM4)






・正常な「点火」と異常な「着火」



過去にレガシィB4(BL5A)でOpenECUにより、ROMチューン、ログ解析に熱中していたこともあり(※ビートでもROMは自分でイジって焼いてるが)、本ブログを閲覧頂いている方には、ECU触っている方の比率がかなり高い。

ROMチューンはノッキングとの戦い、というか、トレードオフ。

極論してしまうと、

「ノックリタードがなるべく出ない範囲で、ブースト(アップさせたい)、燃調(出力空燃比に入れたい)、点火時期(MBTに向けて進角させたい)を触る」

のが「パワーアップを目的とした」ROMチューンの基本で(※個人的には体感や中間加速に効くのはむしろバルブタイミングだが)、エンジンを壊すリスクはともかく、その程度の知識でも、OpenECUによるROMチューンはできてしまう(※自己責任でお願いします)。


が、やはり

「プレイグニッションとは?」
「ノッキングとは?発生の原理は?」
「MBTとは?回転数で異なるのはなぜ?」
「ハイオクだとなんでノックマージンを稼げるの?オクタン価とは?」

・・・などについて、きちんと理解があった方が絶対に良いと個人的には思う。


そういう観点からは、本誌にも比較的わかりやすく解説されているし、既に他の文献などで十分に知識をもってROMチューンされている方は別として、マジメにECUを介してエンジンと向き合いたい人は読んだ方が良いのではないかと個人的には思う(別に本誌以外のソースでも良いのだが)。

本誌から、「わかりやすくて良いなあ」と思ったものを例として一部抜粋。



(オクタン価について)

"ガソリンの成分中には自己着火しにくく耐ノック性の高いイソオクタンに近い成分から、自己着火しやすいノルマルヘプタンに近い成分まで、いろいろな炭化水素が混ざっている。"

"オクタン価とは、前者のイソオクタンの容積比"

"オクタン価100ならイソオクタンと同じで、自己着火しにくい"


"オクタン価90(=日本のレギュラー)と95(=ヨーロッパに存在する設定)はえらく違う。95と100(=ハイオク)とはそれほど違わん"




(燃料冷却について)

"(燃料を噴くことで温度なんて下がるんですか?・・・・・という編集側の質問に対して・・・) 蒸発するときに熱が奪われるんじゃ。直噴ならけっこう効果があるんじゃ。ポート噴射じゃったら基本的に吸気バルブが閉じているときに噴くからポート壁とバルブの熱を奪うだけでシリンダー内の温度を下げる効果はほとんどない。"

"(でもガソリン直噴などなかった頃から燃料冷却ってあったような気がするんですが。・・・・という質問に対して) それは、高回転高負荷になるとたくさん燃料を噴くんでほぼ噴きっぱなしになって、そこで一定の効果が得られたということ。吸気バルブが開いているときに吸気流に乗って、燃料が液滴のままシリンダー内に入る。そこで蒸発して直噴のような冷却効果をもたらすんじゃ。ハッキリ言うて混合気形成はでたらめいなる。じゃが確かにノッキングの抑制にはつながる。"


・・・OpenECUをやってた頃、GDBインプレッサの純正ROMの燃調マップを見て、高回転高負荷域で、A/F目標値が8.71とか「それってホンマに空燃比の値なのか?」という酷いオーバーリッチでドン引きしたもんだ。。。。





・点火プラグの進化がエンジン性能を向上させた



個人的にはこの記事も面白かった。

点火プラグなんて枯れた技術のようで、エンジン側の要件が年々変化するので、それとリンクして仕様が変わっていっている・・・という内容。







・多点点火の急速燃焼が自動車エンジンを変える



このミヤマが開発した、シリンダヘッドとシリンダブロック間にガスケット状に挟む、多点点火装置は以前にも紹介されていたが、面白いデバイス。

ノッキングの生じやすいボア壁付近に点火部を配し、多点点火とすることで火炎伝播時間も短縮できる。

これは市販車のエンジンに組み込まれて登場したら面白いよなあ。



●自動車 書籍レビュー関連目次はこちら
ブログ一覧 | 書籍 | クルマ
Posted at 2014/07/15 23:00:50

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この記事へのコメント

2014年7月15日 23:15
ガスケットに点火プラグをはさむという発想はその時点でなかったですね。
昔、多点同時点火のプラグの原型を作ったことがあるのですが、通常のプラグ形状だと4点同時点火がスペース的に限界でした。
コメントへの返答
2014年7月15日 23:37
そんなことしてはったんですか?

趣味ですか?お仕事ですか???
2014年7月15日 23:29
mistbahnさんは面白そうな本を見つける天才ですね!
メチャクチャ興味ある内容です〉紹介の本
コメントへの返答
2014年7月15日 23:41
Motor Fan illustratedは創刊号から欠かさず買っていたんですが、一時期、同じ特集の繰り返しの陥ってたので、最近は興味ある号しか買ってません。

ちなみに本日発売の、最新号の「ミッドシップの戦闘力」(表紙ランボルギーニ)も、以前にも、ランボルギーニが表紙のミッドシップ特集があったので(←結構面白い)

http://minkara.carview.co.jp/userid/242406/blog/13466698/

・・・「またか」と思いつつ、本日購入してしまいました(笑)
2014年7月16日 0:11
ネタが3巡目くらいになってますけど、惰性で毎号買い続けてます。
コメントへの返答
2014年7月16日 0:19
以前は惰性というか義務感で欠かさず買ってましたが、断ち切りました(笑)

ネタのループは諦めるとして、コメンテーターにバリエーションが欲しいところです。
畑村氏の解説はとてもわかりやすくステキなのですが、思想が偏り過ぎなので。。。
2014年7月16日 0:27
それはお仕事でしたね。スパークプラズマ以外の点火方式でやりましたが、いかんせんコストが・・・
まだ研究室レベルでやられますよ。
コメントへの返答
2014年7月16日 7:35
面白いお仕事されてるんですね!


本誌ではスパークプラグの構造、原理も解説されていて、普段普通に使っていてもあんまし詳しく知らなかったので勉強になりました。
確かに、「トランス」なんですよね。
2014年7月16日 5:01
ホンダのツインプラグやダイハツの点火装置などで興味があってモーターショーで毎回技術者に聞いてますが、点火系の最近の進歩は基本EGRによる点火不良対策で最高出力のためではない(そちらは同じコストでより高い効果のものが他にある)という点でどなたも同じ答えでしたね


アメ車だから注目しないってんじゃないと思いますけどね。ドイツ車でもベンツのSOHC3バルブやワーゲンのv5/vr6/w8なんてのも華麗にスルーしてましたよね(^^)
コメントへの返答
2014年7月16日 7:44
マニアックな御質問されてますね(^_^)

本誌では、高圧縮化のためにバルブ挟角を狭くしたい→どんどんプラグを細くしたい・・・・
という話と、
火炎伝播速度のために電圧がどんどん上がってる・・・
という話が主に書かれてました。


確かに華麗にスルーされてたかも(笑)

逆にフォーカスあたりはアメ車だケド、あんましスルーされていない気が・・・(アメ車っぽくナイですし、マツダとプラットフォーム共通だったり、WRカーでMZR使われてたりしたから、かも知れませんが・)
2014年7月16日 14:04
ビートの点火での性能UPを模索してたんですが結局アイドリングや発進時などのエンストしそうな時にのみ効果があるという結果に。
点火系強化してもノッキングやプレイグニッションが緩和されるわけじゃないというあたりまえの結論になりました(爆
点火後の話ですもんね。

ヨーロッパフォードはフォード本社とテクノロジーの共有も含め限りなく別会社に近いです。トヨタとダイハツの関係に近いかも。
なのでフォーカスやフィエスタはアメ車じゃないですね。
つい最近までアメリカじゃ売ってませんでしたし。

アメリカンV8でもフォードだけはDOHCを新規に作っていてengine of the year取ってたりするんですがOHVエンジンより更に取り上げられませんよね。
せっかくアメリカンテクノロジーを取り上げるならそちらを解説して欲しかったかも。
コメントへの返答
2014年7月16日 15:32
なるほどですね。
レガシィのときはブーストアップしていたのでプラグも番手を上げていましたが、ノッキングを嫌って、燃調をリッチ目にし過ぎた結果、学習も絡んでアイドリングでカブる・・・・というか、信号での停止に向けて減速するとそのままエンスト・・・という自体に陥ったことがあります(^_^;;)


ああ、そうか。フォーカスも欧州フォードなんですね。
シエラやエスコートの頃は欧州フォードという認識が強くあったので、言われてみればもっともなんですが、フォーカスに関してはそういう知識がなかったんです。


ホンダもV8・・・ではなく6気筒ですが、V6は開発も含めてオハイオに移ってしまったので、今後は「アメリカンエンジン」と言えるモノになってしまうのかも(T_T)

・・・いや、F1のV6はHRD Sakuraなので、メイド・イン・ジャパンか!
2019年8月24日 8:01
こんにちは 空燃比の記事から来ました
GDB、高回転域8.71なんすか、、(汗
9.5狙いぐらいかと思ってましたが、、まさか(ーー;)
コメントへの返答
2019年8月24日 8:36
コメントありがとうございます。

GDB、純正マップ見るとドン引きできます 笑

やっぱりインタークーラは前置きじゃないと・・・と思います。

プロフィール

「@クラフトマン ありがとうございます🙇‍♂️ガスケット抜け〜面修正で済めば良いのですが😓」
何シテル?   04/15 08:08
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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