ジャーマンティーポ

Tipoという雑誌。
かなりエンスー寄りな雑誌。
イタ車50%、英車30%、仏車20%ぐらいで構成される雑誌。
古めのイタ車中心なのと、他の雑誌よりも貧乏臭いのがツボで、1997年頃にはよく買った。ランチア特集とか。

最近もたまに買うのだが、2007.04月号に
「ジャーマン・ティーポ創刊！」「ティーポはドイツ車だって大好きだ！」
という広告が載ってて、「嘘つけ！！」と思いっきりツッコんでしまった。

で、買いました、ジャーマン・ティーポ。

巻頭の挨拶に、Tipoがイタ・英・仏車中心の雑誌となってしまい、「アンチ・独車」な雑誌になってしまったことについての後ろめたさなどについて書かれていた。
そのストレートな表現がなんとも好ましかった。


私は1987～98ぐらいまで、イタ車とホンダ車以外ほとんど興味がなかった。
1994～1997の愛車であった、CR-Xのエンジンの元気さとデザインは溺愛しつつも、ボディのヤワさ、ハンドリングの軽快＝軽薄さには疑問をもちつつ・・・。

傾向が変わったのは1999年あたりで、友人のゴルフⅢを長野～大阪まで7時間、ほとんど休みなしで運転してからだ。
ドイツ車のガッチリ感にグッときたのである。

Alfa 147、Alfa GTなどの試乗を重ねて、CR-Xと似たフィーリングを感じつつ、世の自動車誌の言う「官能的」という表現とは何だろうか？と考えるようになった。
どこかで「不出来」「ボロ」「ヤワ」を「官能的」と解釈する傾向があるのではないか、と。

Golf GTIのどこまでもスムーズでリニアな加速、Audiのとことんバランシングされたような緻密な回転感、BMWの「磐石」感、そしてポルシェの硬質・鋼質なパンチ。（メルセデスは運転未経験）
今もやはりランチア・マセラティ・ランボなんかは大好きなのだが（私は英車、仏車には魅かれたことがない）、乗れば乗るほどドイツ車のことも大好きになっている。

なんか、「ジャーマンティーポ」創刊に至るまでのTipo編集部の変遷が、自分と通ずる気がして、うれしくなってしまった。



編集後記欄に「ジャーマンティーポって誌名、どーなの？」って書いてあった。
「Tipo」とはイタリア語の「Type」。
「Tipo」とはドイツ語では「Art（芸術）」の意味らしい。
「German Tipo」とはドイツ人から見れば「ドイツ芸術」ということになるそうな。
なんかとても勉強になった。細かいとこまで呼んでみるもんだ。