長いことダラダラ韓国車を紹介してきたが、このエントリでおしまい。
車種単位ではなく、韓国のモータリゼーションについての個人的な感想。
【1】KIAのデザインがイケてる
これについてはクドいほど語ってきたので。
詳しくはブログエントリ「
【カーデザイン】KIAとペーター・シュライヤー」参照。
↑はKIA製のバス(左)とヒュンダイ製のバス(右)。
バスを並べてもKIAの方がモダンで洗練されたデザインなのがわかる。
2013年からはヒュンダイ車もペーター・シュライヤーが面倒を見るので・・・
・・・ガンバレ、日本のカーメーカー。
【2】新車が多い
新車比率が非常に高かった。
サムスンやLGの家電、ケータイや、ヒュンダイ・KIAのクルマが世界でバカ売れしているのは認識していたが、本当にこの国は高度経済成長のまっただ中で勢いがあるんだなあ・・・と実感。
【3】韓国車比率が高い
韓国で見かけるクルマのほとんどが韓国車。
個人的には90%以上という印象(※郊外では。ソウル市内に行くともう少し外車が増えるが・・・)
2013年時点のデータは不明だが、ここ数年のデータによると「現代-起亜自動車グループが国内市場で78%ものシェアを独占」とのこと。
ソースがWikipediaなのがショボいが、
「韓国政府は高関税戦略で国内市場において、海外企業との競争から自国企業を保護していることが要因」
とある。
また、Wikiのヒュンダイのページに「不正販売疑惑」という項がある。
韓国市場を独占しているヒュンダイ+キアが、
「車両価格を急激に引き上げるなどの不公正取引行為を行い、ディーラーや消費者が被害を受けていると公正取引委員会が判定を下した」
とのこと。
「ソナタの場合は平均価格が2000年の1429万ウォン(約185万円)から2003年には1949万ウォン(約252万円)、2006年には2498万ウォン(約323万円)に上昇し、6年で1069万ウォン(約138万円)も価格が上昇した」
・・・と書かれている。
ウォン高も関係して、今後は韓国内の韓国車比率も減るのかも。
ちなみに数少ない「外車」はほとんどが高級車。
・メルセデス(CクラスではなくEクラス以上。CLSなど人気っぽい)
・BMW(ときどきE90 BMW3を見たが、主に5シリーズ以上。しかも現行)
・Audi(A6とかA8も見るケド、それよりもQ7なんかを良く見た)
・レクサス(新旧LS、新旧GSに加え、DセグだけどISも良く見た)
・ジャガー(現行のXJやXF)
・ニッサン(インフィニティなのかな?) 現行フーガ、V36スカイライン
更に少数派で
・ホンダ・レジェンド(最終型)。なんか貧相に見えた(ゴメン)
高級セダン以外で良く見たのは
・ホンダ CR-V(先代=3代目 RE3/4型)
・VW ゴルフ
かな。
あと更に少数派で
・トヨタ・プリウス(3代目=現行)
・ホンダ・CR-Z
やたらとたくさん見た日本車は三菱自の初代RVRの形をしたクルマ(どこかにOEM供給してたらしい)。
【4】スポーツカーとミニバンが少ない
ミニバンはほとんど皆無。
たまたま見かけた希少なミニバンが307SWだった(笑)
7人乗りで一番多く見るのはAudi Q7なのかも。
独占企業状態のヒュンダイ+KIAにスポーツカーのラインナップが少ないのもあるが、その希少車種のスポーツカーもストリートであまり見かけない。
政策なのか、国民の趣向なのか?
韓国では「豊かさ=セダン」または「豊かさ=SUV」の方程式のような気がする。
お金持ちも高級セダンは購入しても、フェラーリやポルシェはあまり買わない印象。
「2台所有」という文化がないのか、「クルマ道楽」という文化がないのか、「クルマ道楽」が「スポーツ」以外のベクトルを向いているのか、事情は不明。
なんしかスポーツカーは少ない。
先のブログで、希少種であるクーペとしてヒュンダイ・ジェネシスクーペを紹介したが、もう1台紹介する。
●ヒュンダイ・ヴェロスター(Hyundai Veloster)
ジェネシスクーペ同様、シトロエン顔?
お尻はルノーっぽいケド、個人的にはカッコイイと思えない。
ある意味、個性的ではあるのかも。
「Veloster」はポルシェ・ボクスター(「ボクサー」と「スピードスター」)に倣って、
・VeloceまたはVelocity
・Speedster
をくっつけた造語かと思ったが、良く考えたらヴェロスターはオープンカーではないので、「スター」の説明がつかないな。
【5】ルノーサムスン自動車
「ルノーサムスン自動車」なる自動車メーカがあることを知らなかった。
いや、厳密には「三星自動車」と書かれれば、MFiで見た名前なのだが・・・。
街で見かけても、知らないロゴだし、「samsung」とか書いてないので、最初は何かわからんかった。
三星自動車の最初のクルマSM5が1998年、ルノーが筆頭株主になってルノーサムスンとなったのが1999年・・・と、非常に若い会社。
基本的に中身はニッサンかルノーのOEMらしい。
●ルノーサムスンSM5
ルノーサムスンのクルマはみんな地味で古臭い。
ディーラーの前も通りかかったが、どのモデルも20年ぐらい前のデザインという印象だった。
ヒュンダイ+キアのシェアには遠く及ばず、ストリートで見かける頻度も低い(・・・少ない上に、地味なので目立たない)
【6】ドア縁のスポンジ
多くのクルマが付けているドア縁のスポンジ。
せっかくの新車やのに。個人的には激ダサだと思う。
そして、「ドア開閉時の歩行者保護」だったり「ドア開閉時の壁や隣のクルマへの接触による傷防止」が目的ならば、一点だけでなく、もっとドア縁取り全体に対策しないと意味がないと思うのだが・・・。
日本で売ってるドア縁のメッキモールとかゴムもダサい思うが、このスポンジよりマシだと思うし、機能的だと思う。
そのスポンジにもオシャレ心があるらしく、このような羽根とか「なると」っぽいデザインのモノも多く見かけた。
でも個人的にはダサいと思う。
・・・・というのがmistbahnの所感だったのだが、Chi3さんにご教示頂いたところによると、
「コレ新車で買ったよ~」の証しで、一種のステイタスシンボルらしい
とのこと。
確かに、KIAのショールーム内の展示車両のドアにも青いスポンジが付いていた。
オーナーによる後付けではなく、納車時に付いてくるものなのね。
昔良く見た、新車購入したクルマのシートにいつまでもビニールを被せたままにしているアレと同じワケね。。。。
でも・・・・・やっぱり個人的にはダサい文化だと思う。
【7】路駐の嵐
表通り以外の路地は隙間なく路駐されてるんだケド、これは韓国に「車庫証明」というシステムがないため、らしい。
駐車場に関係なくクルマを買えるそうな。
【8】2種類のナンバープレート
日本でもちょっと前に「横長ナンバープレート」の導入検討が話題になっていたが、韓国には2種類のナンバープレートがある。
新車はみんな横長プレートだったので、今後は全部横長になっていくのかな??
日本の国土交通省による横長ナンバープレートのサンプル↑があまりにダサいので、私は横長ナンバープレート導入には反対なんだケド(見送りになったね)、韓国の横長ナンバープレート程度のカッコ良さなら反対はしないゾ。
【9】カスタム文化?
ホイール屋・タイヤ屋は多い。
BBS、レイズ、OZ、ヨコハマなんかも飾ってる。
でも、アルミホイールを換えてると思われるクルマはあんましたくさん走ってない。
タイヤはハンコックとクムホが強い。(当然か)
LEDやネオンをたくさん使ったドレス系のカスタムショップもたくさんあるのだが、ストリートを走るクルマにはイジりモンが比較的少ないので、最近、カスタム文化が広がってきたのかなあ?・・・という印象。
これから、なんだろうな。
【10】運転が攻撃的?
乗せて頂いた現地業者やお客様の運転、タクシーの運転手の運転、バスの運転手の運転・・・
いずれも、攻撃的だった。
「無駄に飛ばす」という意味ではなく、周囲のクルマとの位置関係が。
接触ギリギリのサイド・バイ・サイド、テール・トゥ・ノーズ。
車線変更や割り込みでは
「強引にノーズをねじ込む!」
という場面ばかりだった気がする。WTCC的な。
強引な運転だなあ・・・・でも、韓国人、運転上手いんだな。あんまし事故車両見ないし・・・
・・・と思ってたケド、韓国人が言うには事故はとても多いそうだ。
以上。
●韓国車・モータリゼーション 関連目次はこちら