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2017年01月13日 イイね!
加齢による認知機能に問題がない人でも要注意!! その22016年に起きた暴走事故は福岡(原三信病院のタクシー事故)だけではありませんでした。

2月25日、大阪・梅田(北区芝田)でも衝撃的な暴走事故がありました。男性(65)、女性(28)の2名が亡くなり、さらには重軽傷8名という悲惨な人身事故でした(女性(28)が亡くなったのは3月16日です)。

事故当日、奈良市の会社経営の男性(当時51)は大阪市北区芝田の路上で乗用車を運転中に心疾患を発症し、ハザードランプをつけて一旦は停止したものの約70秒後に急発進し、繁華街を140メートルほど(そのうち40メートルは歩道)暴走、歩行者を次々とはね飛ばすという異常な事故でした。被疑者がどの時点で突然死したのかは定かではありませんが、花壇に衝突して止まった時にはすでに亡くなられていたようです。

12月26日には『大阪地検、不起訴処分』というニュースが流れました。不起訴の理由は被疑者はすでに死亡している(『訴訟条件を欠く』)ためであり、『被疑者に嫌疑がない』と判断されたわけではないと思われますが・・・どうなんでしょう?

さて、男性(当時51)の心疾患とは “大動脈解離” からの出血が心臓を圧迫しておきた “心タンポナーデ” でした。

半ば想像の域ですが、運転中に激痛が起こりクルマを一時停車させた。➡︎ブレーキペダルを踏んでいたものの、脳に十分な血液が届かなくなるため意識が朦朧としてしてしまい、無意識のうちに足が離れアクセルペダルに動いてしまった。➡︎出血のショックで筋肉が伸展しアクセルペダルに乗った足に力が加わりクルマを発進させ、暴走してしまった。、これが事故の原因ということなのでしょう。

私が狙う主旨でこの事故を記事として取り上げるにはある程度踏み込んだ医療・健康情報が不可欠です。昨年12月には DeNA の運営する “WELQ” が問題視されたこともあり、どこまで踏み込んで書くか迷いました。結果、私の生半可な知識でリライトするより、信頼のおけそうな情報を適切に引用することを選びました。情報源は出版メディアや医療機器メーカーのwebページが中心です。引用元の外部サイトの記事も是非ともご覧下さい。



【 大動脈はからだのどの部分にあるの? 】
大動脈は、心臓から出て胸部、腹部にいたる、からだの中心を走る最も太い血管のことです。太さは胸部で直径約3cm、腹部でも約2cmもあります。

また、外膜、中膜、内膜の3層構造となっており、高い圧力がかかっても簡単には破れない強さと弾力を持っています。

▼ 大動脈の模式図

図の出典:突然発生する急性大動脈解離、救命は時間との闘い(2015/6/4)



【 大動脈瘤とは? その症状は? 】
大動脈瘤は、できる場所によって胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤に分けられます。瘤という字はコブを意味しますが、実際には大動脈の一部とは限らず、胸部から腹部にかけて長くふくらむケースもあります。

一般的には、血管の直径が通常の1.5倍程度になると大動脈瘤と診断され、2倍程度になると手術が必要とされます。人によっては、健康時には直径2~3cmの大動脈が、7~8cmにもふくれることもあります。

発症年齢は70歳代がピークですが、50歳代から増え始めます。大動脈瘤は急に大きくなるわけでなく、少しずつ拡大していくので、中年期から動脈硬化には注意が必要です。

ただ、大動脈瘤ができても、破裂するまでは血液がふつうに流れています。そのため、痛みなどの前兆はありません。

しかし、大動脈瘤が破裂して出血を起こすと、胸部の場合には胸や背中に強い痛みを感じ、呼吸困難に陥ることもあります。腹部の場合には、お腹や腰の付近にやはり強烈な痛みを感じます。一般に大動脈瘤の破裂による痛みはかなり激しいものですが、高齢者のなかには知覚神経の機能が低下していて、我慢できる程度の痛みしか感じない場合もあります。

出典:はじめよう!ヘルシーライフvol.75 大動脈瘤と大動脈解離...高血圧の人は要注意(2009.09.10)


【 大動脈解離とは? その症状は? 】
大動脈解離は、血管のいちばん内側にある内膜に亀裂が入り、そこから血液が一気に流れ込み、次の中膜が裂けて剥離を起こす病気です。中膜の剥離が進んで外膜まで破れると、大出血を起こすこともあります。

大動脈解離の場合、ほとんどの人が経験したことがないほどの激痛を感じます。引き裂かれるような痛みとか、バットで殴られたような痛みと表現する人もいるほどです。

しかも、痛みはしばしば胸から背中や肩、そして腹部というように移動します。それは患部が次第に広がっていくからで、人によっては胸から腹部にかけて、長い解離が生じることもあります。したがって痛みをこらえていたりすると、どんどん解離が大きくなり、それだけ死亡率も高くなるので、すぐに病院へ行く必要があります。

発症年齢は70歳代がピークですが、30歳代、40歳代にも少なくありません。とくに高血圧の方は解離を起こしやすいので、早くから注意したほうがいいでしょう。

出典:はじめよう!ヘルシーライフvol.75 大動脈瘤と大動脈解離...高血圧の人は要注意(2009.09.10)


【 発生率と死亡率 】
大動脈瘤も大動脈解離も自覚症状がないまま突然に破裂や解離による大出血を引き起こします。破裂や解離後の手術の救命率は10〜20%でしかないといわれています。正にサイレントキラーと呼ぶべき恐ろしい病気です。
日本国内のいくつかの地域で調査が行われ、年間発生率は10万人あたり3人前後であることが示されています。動脈解離の発症のピークは70代で、発症者の男女比は、中年期には男性が女性の2~3倍ですが、高齢になるほど差は縮まります。発症者は冬場に多く、夏場には少ない傾向があります。時間的には日中、特に6~12時に多いと報告されています。

日本で行われた調査では、急性大動脈解離を発症した患者の61%が病院到着前に死亡していました。また、急性大動脈解離によって死亡した患者の87%は、心臓に近い上行大動脈からの出血によって心臓の動きが妨げられた(心タンポナーデ)ために亡くなっていました。

なお、国内で大動脈解離患者に対して行われた手術の件数は、2004年は約4000件弱でしたが、2008年は約5000件で、徐々に増加しています。

出典:突然発生する急性大動脈解離、救命は時間との闘い(2015/6/4)


【 運動中や自動車の運転中に発症することがある 】
大動脈の病気は「運動中に起こりやすい」と指摘するのは自治医科大学付属さいたま医療センターの安達秀雄副センター長だ。運動時は血圧の変動が平常時よりも大きくなる。こうした点が引き金となっているとみられる。

中高年が親しむスポーツの代表例であるゴルフのプレー中に起きるケースなどが目立つという。「明確な根拠はないが、クラブを振るときの体をひねる動きによって血圧が上がるためではないか」と安達副センター長は推測している。


(中略)

自治医科大学付属さいたま医療センターでは1990~2014年に実施した約600例の急性の大動脈解離の手術のうち、8例が車の運転中に起きていた。6例は意識があり自分で車を止めて大事故に至らなかった。残りの2例では同乗者が車を止めて大事に至らなかった場合と交通事故を起こした場合があった。

出典:日本経済新聞朝刊2015年12月20日付



【 梅田で起きた暴走事故の教訓 】
当記事で最も書きたいのはこの項です。

メディアで報じられた男性(当時51)の属性から振り返ってみます。

❶ 元高校の体育教師で体力には自信を持っていた。年齢51歳。身長186cm、体重100kg。
❷ 食生活は本人のツイッターを見る限りでは偏っていた。
❸ 事故の1か月前から複数の医療機関を受診していた。
❹ 会社経営者であるため社会的にも責任が重い立場にある。

❶ について
体力に自信ありというのですが、適正体重(76kg程度)を明らかに超えています。Facebook の投稿写真(10kmランニング大会でのポートレート)を見てもウエスト周りは明らかに肥満体型です。

❷ について
体力に自信ありというのは裏返せば過信につながります。健康を維持するための栄養バランスには配慮していない食生活だったようです。また、定かではありませんが喫煙習慣もあったようです。

❸ について
家族や会社関係者からは「持病はない」とされています。しかし、「1か月前から複数の医療機関を受診」とはどういうことでしょうか? 本人に不調の自覚があったからこそ受診しているのではないでしょうか。高血圧かどうかは不明ですが、可能性は否定できません。隠れ高血圧ということもありえます。

❹ について
会社経営者という立場上、サラリーマンにはない仕事上のストレスがあったはずです。また、社会的にも責任の重い立場でありながら、自己の健康についてリスク管理ができていないことは❶と❷を見る限り明白です。

ここまでは男性(当時51)について批判的な見解を述べました。ここから先は視点を変えたお話になります。医療機関を受診していたのにこの病気の兆候は診断されなかったのでしょうか?

まずは血圧からみていきます。
「高血圧」というと、よく耳にする病気なので、日頃から気をつけている人も多いと思いますが、“隠れ”高血圧と呼ばれるものがあり注意が必要です。「健康診断で血圧の値が正常だったので問題ない」、「私は昔から低血圧タイプだから・・・」と安心している人、実は、高血圧のリスクを抱えているけれども、気がついていないだけの“隠れ”高血圧かもしれません。

10月、茨城県の保険会社に勤める40代の働き盛りの男性3人に、1日のうちに血圧がどう変化するのか、24時間の血圧を30分ごとに測定できる「24時間血圧計」をつけてもらいました。

3人とも直近の健康診断の血圧の値は問題なく、これまでも高血圧と診断されたことはありませんでした。

ところが、2日後、測定結果を見てもらうと、問題のある人が1人、見つかりました。


(中略)

測定は、朝の9時半から次の日の朝9時半まで行われ、血圧の数値は食事をとると上がるなど、1日の間、変動するものですが、川井さんの血圧はまず、職場に向かう間にぐんぐん上昇し、仕事中は、危険を示す上のラインをほとんど超えていました。

測定結果を見て、川井さんは、「事務所にいる時の血圧が高いですね。事務所での仕事がストレスなのかもしれない。実際に、仕事中ずっと血圧が高いということが分かると心配になってきます」と話していました。しかし、自分では高血圧の自覚は全くなかったということでした。これが、“隠れ”高血圧です。

出典:"隠れ"高血圧に注意(2012年11月12日)

上記の事例と同じで、男性(当時51)は医療機関では高血圧とは診断されなかったのかもしれません。


次に、もし高血圧と診断され、さらには胸部X線検査を受けていたとしたら・・・。
大動脈解離ではときに他の病気とよく似た種々の症状がみられますが、通常は特徴的な症状から診断できます。大動脈解離がみられる人の約3分の2では、腕と脚の脈が弱くなったり感じられなくなったりします。心臓へ向かって解離が進んでいる場合は、雑音が生じるため聴診器で聞くことができます。

大動脈解離を発見するには、まず胸部X線検査を行います。この検査では、症状がみられる人の90%で大動脈の拡張を確認できます。しかし、大動脈の拡張は他の病気によって起こることもあります。X線を通さない造影剤を注射して行うCT検査は、素早く確実に大動脈解離を描出できるため、緊急時に役立ちます。心エコー検査や経食道心エコー検査(心血管系の病気の診断: 心臓超音波検査(心エコー)とその他の超音波検査を参照)も、大動脈解離を非常に小さいものまで確実に描出できます。

出典:メルクマル医学百科 家庭版 大動脈解離

残念ながら、受診した医療機関では胸部X線検査を受けていなかったのかもしれません。もし受けていたら、男性(当時51)は自身の健康状態が高リスクであることを自覚できたのではないでしょうか。

“たられば” の話になってしまいますが、胸部X線検査を受け、大動脈の病気の知識をきちんと持っていれば、この日のクルマの運転を控える判断ができていたかもしれません。大動脈の病気の発症が冬場の6時〜12時に多いという統計どおりの事故日時でした(2月25日午後0時半すぎ)。



【 最後にちょっと 】
日をあらため『心血管疾患を防ぐために普段から心がけたいこと』として別記事にまとめるつもりですが、50歳を過ぎて家族や社会に責任のある立場の方には『自宅での血圧測定を習慣とする』ようオススメします。
2017年01月05日 イイね!
加齢による認知機能に問題がない人でも要注意!! その1福岡の原三信病院で起きたタクシー事故。2016年12月18日に容疑者を鑑定留置という報道があり、車両の不具合ではなく、容疑者の操作ミスであることが明らかになりました。

あれから2週間以上経ちましたが、その後の報道がありません。我々ドライバーがあのような悲しい事故を教訓とするためにも「操作ミス」の原因が何であったか知ることは重要です。

そんな折、ネットをググっているとパワーユーザー(ブロガー)の方が個人ブログでこの事故について考察をされた記事を見つけました。

記事の一部を引用します。
容疑者の「操作ミス」が原因で事故が起きたのは間違いなさそうですが、その「操作ミス」を起こした原因が明らかにならないと事故の再発防止もできませんし、不安も解消されません。

(中略)

今まで明らかになっている情報から考えると、容疑者は事故を起こした当時、軽い脳梗塞の発作を起こし、一時的に正しい思考・動作ができなくなっていた可能性があります。

(中略)

高齢者が交通事故を起こすのは認知症だけではなく、一過性脳虚血発作や脳梗塞発作などによる事故のリスクを正しく理解しておかなければなりません。

出典:原三信病院へのプリウス突入事故の原因(2016/12/30)

まさにわが意を得たりです。知りたいことが過不足なく記されておりオススメです。是非全文をご覧ください。


さて、“脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)”及びその前触れの可能性のある “一過性脳虚血発作(TIA)” について関心のある方には先のブログ記事をご覧いただけば満足できる情報が得られるはずです。

当ブログでは、これまで関心のなかった方にも注目していただけるよう、英国の医療情報サイト “HealthSKETCH” から画像と動画を拝借して記事を構成することにします。




【 What is a Stroke?(脳卒中とは)】
▼ 正常な状態。血液が酸素を脳に運びます。

▼ 血管に何らかの異常が生じて血流が止まると、

▼ 脳細胞にダメージが生じます。

▼ 黄色の部位にダメージが生じると、顔の片側がゆがみます。

▼ 紫色の部位にダメージが生じると、片側の腕または脚が上がらなくなります。

▼ 赤色の部位にダメージが生じると、ロレツがまわらなくなります。

▼ 他の部位では図のような障害が起きます。

▼ 脳の機能を左脳と右脳に分けて説明した図です。
Source:
http://www.womens-health-advice.com/photos/stroke.html#types




【 合言葉はFAST。1秒でも早く救急車を!!】
▼ 次の症状がひとつでも当てはまるなら、

▼ 1秒でも早く救急車を呼びましょう。脳梗塞の場合は症状が出現してから4時間半以内でないと最新の治療 “t-PA治療” が受けられません。




【 脳梗塞と脳出血 】
▼ 脳卒中を2つに大別すると、“脳梗塞” と “脳出血” に分かれます(3つに分類した場合は “くも膜下出血” が加わります)。

▼ 脳梗塞。血管が詰まってその先の脳細胞が壊れた状態。

▼ 脳出血。脳の血管が破れ、脳内で出血した状態。





【 一過性脳虚血発作(TIA)とは 】
▼ 脳梗塞と同様の症状が現れるものの、24時間以内(多くは数分~数十分以内)に症状が完全に消失するもののことをいいます。

▼ 24時間以内に症状が消えても安心は禁物です。一度脳梗塞になってしまったら障害が残ることが多く、元の身体に戻ることは非常に厳しくなりますが、TIAの段階であればまだ麻痺は残らないため、障害を背負うことはありません。なによりも、この段階できちんと治療をすることが大切です。




【 脳卒中を防ぐために普段から心がけたいこと 】
① 適正な血圧。血圧が高い人は、脳梗塞、脳出血が起こりやすくなります。

② 禁煙。吸う人は吸わない人に比べて2〜3倍のリスクがあります。

③ コレステロール値を適正に。“脂質異常症” は動脈硬化の原因となり脳梗塞が起こりやすくなります。

④ 適度な運動をする。最低でも1日20分のウォーキング。理想は1日10km程度のウォーキング。

⑤ 健康的な食生活。メタボリックシンドロームの予防につながります。

⑥ 過度の飲酒を避ける。

⑦ 糖尿病の予防。糖尿病患者さんでは、糖尿病の無い人と比べて2~3倍脳梗塞が起こりやすいと報告されています。




【 What is a Stroke?(脳卒中とは)動画全編 】


 What is a Stroke? Animated Explanation Video
 HealthSketch
 5:39
 2015/05/15 に公開





【 最後にちょっと 】
bengals さん、“RISKHEDGEHOG.COM” からの引用とリンクを快くお許しいただきありがとうございました。改めてお礼申し上げます。

芸能人や著名人の方にも年齢にかかわりなくこの病気を患った方がいらっしゃいます。直近ではラモス瑠偉氏(59歳)のニュースが流れました。私と同い年なので他人事とは思えません。現在はまだ治療中でリハビリはこれからと思われますが、社会復帰を切に願っています。

さて、当記事では日本語の医療情報サイトからの引用は控えましたが、参考に3つのサイトへのリンクを貼ることにします。ひとつめのサイトは “一過性脳虚血発作(TIA)” についても詳しく書かれています。

■ MedicalNote > 専門家を探す > 内山 真一郎
(山王病院・山王メディカルセンター脳血管センター長 国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授 東京女子医科大学名誉教授)

■ 循環器病情報サービス(脳卒中)(独立行政法人国立循環器病研究センター)

公益社団法人 日本脳卒中協会


※ 合言葉はFAST・・・の項に『ひとつでも』という語を追加しました(2017/01/07 6:35)。
2016年12月30日 イイね!
加齢による心身機能の低下を察知するためのチェックリスト運転時認知障害”とは、日本認知症予防学会理事長でNPO法人高齢者安全運転支援研究会理事でもある浦上克哉鳥取大学医学部教授が主導し、NPO法人高齢者安全運転支援研究会が提唱する新しい概念です。

情報を処理(認知、判断)する脳に認知機能障害などにより軽微な支障が生じると、運転動作への影響が生じる可能性があります。


軽度な認知機能の障害はやがて “認知症” へと移行する恐れがあるとして、“軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)” と呼ばれています。

NPO法人高齢者安全運転支援研究会はこの軽微な認知障害による運転動作への影響を “運転時認知障害” と捉え、データ収集・分析、啓蒙活動や提言を行っています。

同会が、車の運転時に現れやすい認知障害状態をリスト化しています。30問のうち5問以上にチェックが入った方は要注意ということです(専門医の受診を推奨)。

「心身機能の低下、ましてや認知機能の低下なんてまだないよ」という方が大半だと思います。しかし、将来の自分にも起こりうることとして読んでみるのはいかがでしょうか。あるいはクルマを運転するご高齢の親御さんがいらっしゃる方は尚のことです。

尚、リスト中一項目ごとに番号を付記し、空白行を3か所に挿入しています。


<引用ここから>
【 運転時認知障害早期発見チェックリスト30 】
□ 車のキーや免許証などを探し回ることがある。①
□ 今までできていたカーステレオやカーナビの操作ができなくなった。②
□ トリップメーターの戻し方や時計の合わせ方がわからなくなった。③
□ 機器や装置(アクセル、ブレーキ、ウィンカーなど)の名前を思い出せないことがある。④
□ 道路標識の意味が思い出せないことがある。⑤
□ スーパーなどの駐車場で自分の車を停めた位置が分からなくなることがある。⑥
□ 何度も行っている場所への道順がすぐに思い出せないことがある。⑦
□ 運転している途中で行き先を忘れてしまったことがある。⑧
□ 良く通る道なのに曲がる場所を間違えることがある。⑨
□ 車で出かけたのに他の交通手段で帰ってきたことがある。⑩

□ 運転中にバックミラー(ルーム、サイド)をあまり見なくなった。⑪
□ アクセルとブレーキを間違えることがある。⑫
□ 曲がる際にウインカーを出し忘れることがある。⑬
□ 反対車線を走ってしまった(走りそうになった)。⑭
□ 右折時に対向車の速度と距離の感覚がつかみにくくなった。⑮
□ 気がつくと自分が先頭を走っていて、後ろに車列が連なっていることがよくある。⑯
□ 車間距離を一定に保つことが苦手になった。⑰
□ 高速道路を利用することが怖く(苦手に)なった。⑱
□ 合流が怖く(苦手に)なった。⑲
□ 車庫入れで壁やフェンスに車体をこすることが増えた。⑳
□ 駐車場所のラインや、枠内に合わせて車を停めることが難しくなった。㉑

□ 日時を間違えて目的地に行くことが多くなった。㉒
□ 急発進や急ブレーキ、急ハンドルなど、運転が荒くなった(と言われるようになった)。㉓
□ 交差点での右左折時に歩行者や自転車が急に現れて驚くことが多くなった。㉔
□ 運転している時にミスをしたり危険な目にあったりすると頭の中が真っ白になる。㉕

□ 好きだったドライブに行く回数が減った。㉖
□ 同乗者と会話しながらの運転がしづらくなった。㉗
□ 以前ほど車の汚れが気にならず、あまり洗車をしなくなった。㉘
□ 運転自体に興味がなくなった。㉙
□ 運転すると妙に疲れるようになった。㉚


日本認知症予防学会理事長、鳥取大学医学部教授
特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会理事 浦上克哉 監修
特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会 提供

出典:NPO法人 高齢者安全運転支援研究会 » 運転時認知障害について
<引用ここまで>



【 最後にちょっと 】
自己チェックの結果は、一つだけ該当項目がありました。

それは①です。車のキーではありませんが、ある程度の荷物を持って外出した際、キーや財布あるいは携帯電話等の小物がすぐに見つからず、バックやポケットのあちこちを探し回ることがあります。無論、荷物が少ない時はこういうことはありません。

また、⑥はギリギリセーフとしました。これに近い状況は初めて利用する駐車場で起こりえます。駐車階が複数階にわたっていたり、複雑なレイアウトの地下駐車場の場合です。


以下、チェックリストを見て感じた(考えた)点を書き出してみます。

・⑦、⑧、⑩、㉒、㉔、㉕。これらにはちょっとびっくりです。自分がこんな状態になったら即、免許は自主返納します。特に㉔、㉕はいつ事故を起こしても不思議ではない大変危険な状態といえます。

・⑪〜㉑、㉖〜㉚については自己診断向きのチェック項目ですネ。心身機能の低下を判断するのに役立てたいです。

・駐車場に止まっているクルマが傷だらけであったり枠をはみ出したりしていたら、⑳や㉑が疑われるので挙動には注意したいです。


家族に高齢ドライバーがいる方にも生かせる項目はありそうですネ。
2016年12月29日 イイね!
交通事故特性から高齢者の運転免許の保有について考える - ITARDA INFORMATION No.109 より公益財団法人 交通事故総合分析センター(略称:ITARDA)が一般会員(年会費無料)等に、webで提供する資料 “イタルダインフォメーション 交通事故分析レポート” があります。

ダウンロードした資料は営利目的ではなく、交通事故の低減に資する目的であれば、出典元を明示して引用することが許可されています。

前回同様これらの資料から入手した情報を引用し、記事にすることにします。図表はすべて画像です。表示サイズのままでは見づらいですが、クリックすれば拡大します。



=======================<引用ここから>========================

【 はじめに 】
交通事故件数は年々減少していますが、高齢者が事故の第1当事者として関与する割合は増加傾向で推移しています。加齢による心身機能の低下は、運転にも重大な影響を及ぼす恐れがあり、高齢者がいつまで安全に運転を続けることが出来るかについて考えることも必要です。

高齢者の中には、日頃の運転を通じて、あるいは家族等から指摘を受けることにより、自己の運転免許の保有について考える者も多くいるのではないでしょうか。このような者に対して、運転免許を保有し続けた人と保有を止めた人の交通事故特性等のデータを提供することで、高齢者が今後の運転免許の保有について判断する材料の1つになればと思います。

高齢者の車両利用目的は、性別、地域あるいは公共交通の発達状況により差異はありますが、今回は、全国の男性高齢者を対象に分析します。



【 75歳、78歳、81歳は運転免許の保有について考える時期 】
■ 免許保有者数と保有者減少率の推移(1928年誕生の男性)
(図をクリックすると拡大します)

高齢者の免許保有者数の減少には、人口の減少も影響していると思われますが、人口の減少には保有者減少率のように3年毎にピークを迎えるような傾向はみられず、加齢に伴い免許更新時期に更新しない者等の割合が増加したと考えられます。

■ 高齢者の運転免許有効期間
(表をクリックすると拡大します)

このように、運転免許の更新時期に自己の運転免許保有について考えてみることも必要なのではないでしょうか。



【 事故・違反特性を表す指標 】
■ 準道路交通暴露率
運転頻度の指標として一般的には走行台キロが使われいています。しかし、多種多様な運転者グループについてのデータが収集されていないこともあり、過去の調査研究等で使われている交通事故データから導いた指標(Quasi-induced Exposure)、ここでは対象となる運転者グループの中で1年間に無過失の車両相互事故第2当事者となった者の割合(準道路交通暴露率)を使います。数字が大きくなるほど運転頻度が高いことをしまします。

■ 事故当事者率
対象となる運転者グループの中で、1年間に事故の第1当事者となった者の割合(事故当事者率)を使います。

■ 相対事故率
同じような運転方法であっても運転頻度の多寡によって1年間に事故を起こす率は変わります。そこで、運転方法そのものの事故危険性を論じるために、運転頻度当りの事故率として、ここでは前述の無過失の車両相互事故第2当事者数に対する事故の第1当事者の比(相対事故率)を使います。この指標は、走行台キロ当り事故率に相当するものです。

■ 違反者率
対象となる運転者グループの中で、1年間に交通違反で検挙された者の割合(事故当事者率)を使います。

なお、事故に関する3つの指標の間には、以下の関係があります。

  事故当事者率 = 準道路交通暴露率 × 相対事故率


■ 2011年中の事故率(原付以上運転中)
(表をクリックすると拡大します)

「65〜69歳」と「45〜49歳」の男性が、2011年中に事故を起こす割合(事故当事者率)はいずれも0.84%で同じです。

しかし、「65〜69歳」の運転頻度(準道路交通暴露率)は、「45〜49歳」の6割程度(0.28/0.49)と低いので、運転頻度当りの事故率(相対事故率)は「45〜49歳」の1.7倍(2.99/1.73)と高くなります。

つまり、高齢の男性は、運転頻度は少ないが、心身機能の低下や運転技術等の衰えにより運転頻度当りの事故率(相対事故率)が高いことがわかります。




【 運転免許更新者の割合が高いのは事故経験なしで違反経験ありの者 】
■ 年齢別・事故-違反の有無別運転免許更新者の割合
(図をクリックすると拡大します)



【 自主返納者は2012年から急増、75歳超では事故経験者の自主返納割合が上昇 】
■ 年齢層別 運転免許自主返納件数の推移(男女計、警察庁公表資料)
(図をクリックすると拡大します)


■ 年齢別・事故-違反の有無別運転免許の自主返納者の割合
(図をクリックすると拡大します)



【 運転免許更新者の運転頻度は高いが加齢とともに低下 】
■ 年齢別の免許更新者及び免許失効者の準道路交通暴露率(2012年末:男性運転者)
(図をクリックすると拡大します)



【 75歳超では自主返納者の事故当事者率が高い 】
■ 年齢別 免許更新者等の事故当事者率(2012年末:男性運転者)
(図をクリックすると拡大します)


■ 年齢別 免許更新者等の相対事故率(2012年末:男性運転者)
(図をクリックすると拡大します)


■ 年齢別 免許更新者等の違反者率(2012年末:男性運転者)
(図をクリックすると拡大します)


【 加齢とともに更新後の自主返納者の割合が上昇 】
■ 免許更新後2年以内の免許返納状況(2010年更新:男性運転者)
(図をクリックすると拡大します)

高齢者が運転免許を更新する際には、心身能力や運転頻度を考慮すると考えられますが、免許更新するか否かの判断に迷う者も少なくないのではないでしょうか。免許更新した後でも、次の更新時機を待たずに2年以内に自主返納する者はおり、この割合は加齢とともに上昇しています。


■ 免許更新後1年以内の事故経験者の割合(2010年に75歳で免許更新した男性)
(図をクリックすると拡大します)

数は少ないですが更新後2年以内に自主返納した者(B: 371人)の中で更新後1年以内に事故経験をした者(D: 20人)の割合は5.4%で、更新者全体に占める事故経験者の割合(C/A: 0.9%)よりも高くなっています。

更新時期を迎える高齢者に対して事故リスクについて十分な情報を提供することで、免許更新をしないという選択肢を与え、更新後に悲惨な事故を経験せずにすむ運転者を増やすことができるかもしれません。



出典:イタルダインフォメーション No.109(平成27年1月)男性高齢者の運転免許保有について考える

=======================<引用ここまで>========================



【 最後にちょっと 】
グラフをじっくり読み解かないと分かり難い、専門家向けの内容だったかもしれません。

私がこのレポートで注目したのは以下の4点です。

・交通事故件数は年々減少しているが、高齢者が事故の第1当事者として関与する割合は増加傾向にある。

・高齢の男性は若い年齢層の男性より運転頻度は少なくても運転頻度当りの事故率(相対事故率)が高い。

・2012年4月1日施行の道交法改正により、運転免許経歴証明書の有効期間は永久となった。

・75歳を超えると運転免許の自主返納者の事故当事者率が高い。


75歳以上の高齢ドライバーには法律で “認知機能検査” が義務付けられています。しかし、この “認知機能検査” が有効に機能しているかどうかは疑問が残るところです。

さらに言えば、記憶に新しい福岡・原三信病院のタクシー暴走事故。運転手の年齢は64歳でした。私には何らかの健康障害あるいは認知機能の低下が突発的に起きたように思えてしかたありません。

次回の記事では本人(あるいは家族)が加齢による心身機能の低下の兆候を察知する手立てについて考えてみる予定です。
2016年12月28日 イイね!
若者、高齢者に多い “操作不適事故” - ITARDA INFORMATION No.107 よりJAFをはじめ、損保会社やカーナビメーカーもデータを活用する公益財団法人があります。

道路交通法第108条の13第1項の指定する「分析センター」としての唯一の法人、公益財団法人 交通事故総合分析センター(略称:ITARDA)です。


この度一般会員登録(年会費無料)をし、webで提供される資料等をダウンロードしました。ダウンロードした資料は営利目的ではなく、交通事故の低減に資する目的であれば、出典元を明示して引用することが許可されています。

今回はこの資料から入手した情報を引用し、記事にすることにします。図表はすべて画像です。表示サイズのままでは見づらいですが、クリックすれば拡大します。


=======================<引用ここから>========================

【 はじめに 】
平成16年から平成25年の10年間の交通事故統計データを用いて、事故に直接関与した四輪(特殊車、ミニカーを除く)運転者のうち、より過失の程度が重い運転者(以下、第1当事者という)の操作不適事故について、操作不適の形態を「ハンドル操作不適」、「ペダル踏み間違い」、「ブレーキ操作不適」、「その他の操作不適」の4つに分類し、それぞれの発生状況について分析します。

■ 操作不適事故件数の推移
(図をクリックすると拡大します)


■ 全人身事故に占める操作不適事故の割合の推移
(図をクリックすると拡大します)



【 操作不適事故を起こしやすい年齢 】
(図をクリックすると拡大します)


(1) ハンドル操作不適事故は24歳以下の若い運転者と75歳以上の高齢運転者で高い。
(2) ペダル踏み間違い事故は75歳以上の高齢運転者で高く、他の年齢層の2〜5倍の割合となっている。
(3) ブレーキ操作不適事故は24歳以下の若い運転者で高く、加齢とともに減少している。



【 操作不適事故は重大な事故になりやすい 】
(図をクリックすると拡大します)




【 操作不適事故が起こりやすい状況 】
■ ハンドル操作不適事故
(図をクリックすると拡大します)




■ ペダル踏み間違い事故
(図をクリックすると拡大します)

どの年齢層でも「発進時」、「道路以外の場所」で高くなっています。道路以外の場所とは、高速道路等のサービスエリア、店舗の駐車場、広場などをいいます。年齢層別に見ると、75歳以上の高齢運転者の事故割合が他の年齢層よりも高くなっている点が特徴的です。


■ ブレーキ操作不適事故
(図をクリックすると拡大します)

どの年齢層でも「舗装(凍結)」、「舗装(積雪)」で高いことがわかります。年齢層別に見ると、24歳以下の若い運転者の事故割合が他の年齢層よりも高くなっており、若い運転者ほどブレーキ操作不適により事故を起こしやすい傾向にあると言えます。



【 操作不適につながる人的要因 】
■操作不適に影響を及ぼす人的要因
(図をクリックすると拡大します)

共通して言えることは、「慌て、パニック」が操作不適に最も影響を及ぼす要因であるということです。操作不適のあった運転者の多くは、何らかの危険を認知し、その危険を回避する際に慌てたり、パニックに陥ったりして運転操作を誤り事故を起こしています。

「慌て、パニック」を除く要因については以下のとおりです。
(1) ハンドル操作不適事故では、「運転技量・経験不足、過信」、「飲酒」、「普段の通りに通行した」などの要因が多い。
(2) ペダル踏み間違い事故では、「高齢」、「乗り慣れない車」などの要因が多い。
(3) ブレーキ操作不適事故では、「普段の通りに通行した」、「他のものに注意、脇見」、「運転技量・経験不足、過信」、「運転に不適当な服・靴」などの要因が多い。



■操作不適につながる判断・予測内容
(図をクリックすると拡大します)

操作不適のあった運転者の多くはカーブや交差点などを認知したとき、「カーブはもっときついかもしれない」、「対向・交差車両がいるかもしれない」などの危険予測をせず、特に何も考えることなく漫然と運転しています。

また、「路外構造物等にぶつかる」、「対向直進車とぶつかると思った」、「先行車が減速・停止すると思った」などと判断し、その危険を回避する際に運転操作を誤りやすいことがわかります。


出典:イタルダインフォメーション No.107(平成26年8月)運転操作の誤りを防ぐ

=======================<引用ここまで>========================




【 最後にちょっと 】
今年のニュースでよく耳にしたコンビニや病院に突っ込む「ペダル踏み間違い事故」。この事故の特徴が改めてはっきりしたのではないでしょうか。

この分析レポートが示す高齢者とは75歳以上でくくられています。図3が示すように「ペダル踏み間違い事故」に関してはワースト(他の年齢層の2〜5倍の割合)でした。

被害者となるリスクを避けるためにも、店舗などの駐車場、高速道路等のサービスエリアなどでは高齢ドライバーのクルマに注意を払う必要がありそうです。特に小さなお子さん等のご家族がいらっしゃる方、ご注意ください。

また、図10が示すように、年齢に関係なく事故につながる“操作不適”の要因は「慌て、パニック」であることを肝に銘じておきましょう。
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「【続報その8】米国で心臓移植のひまりちゃん帰国。 沖縄タイムス+プラス(3月17日08:44)移植した心臓や頭蓋骨手術後の経過は良好で、・・・。http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/88909
何シテル?   03/23 06:33
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