1969年にデビューした初代フェアレディZに、輸出仕様に存在していた2400㏄の240Zシリーズが追加されたのは1971年の事でした。海外のラリーでの活躍やレースでの活躍で日本国内での販売を望む声が高まり追加投入されたそうです。
日本ではサーキットで一足早くデビューしていました。Z432Rに搭載されたS20エンジンの扱いや調整に日産が四苦八苦したため、と言われています(荻窪のエンジンと追浜のシャシーが相性悪かったから、とも云われていた)。
私が初めて間近で見たのが、240Zシリーズの中でも最高峰の240ZGでした…当時、父親が勤め先で事故に巻き込まれました。足を痛めて松葉杖をつくハメになりました。父親は西宮にあった製鉄所に勤めていて、西宮駅から毎日自転車で製鉄所に通っていました。足を痛めて自転車に暫く乗れなくなった父親は毎日駅まで会社の同じ班の方々に駅まで送って貰ってました。そんなある日、父親が帰ってくるなり「外に出て来てみっ!」と私を呼ぶので、外に出て見ると目の前に停まっていたのが、240ZGでした。
今でもハッキリと覚えていますが、ノーマルでマルーンの240ZGでした。会社の方が駅まで父親を送るだけなのに父親が「息子がクルマが好きなんや」みたいな話をしたら「じゃあ家まで送りましょう」となり、尼崎まで帰る方なのに態々、逆方向の神戸は長田区まで見せに来て下さったのです。
自動車図鑑で眺めていた240ZG、ホンモノはノーズが長く4枚のオーバーフェンダーがめちゃめちゃ格好よく、なめ回すように眺めてました。ドアを開けてくれて写真でしか見たことない生のコクピットを見せてもらい感動しました。ライトが点いていたので、メーターが光っていて凄く格好良かったです。こんな格好いいコクピットがあるとは思いもよりませんでした。今でも初代のフェアレディZのコクピットが一番格好いいと思っています。
その後、この240ZGの方はその製鉄所をお辞めになった、と父親から聞きました。
240ZGを見ると、その時を直ぐに思い出します。私にとってフェアレディ240ZGはイタリアン・スーパーカー以上の存在となり未だに大好きなスポーツカーです。
Posted at 2017/03/10 19:41:41 |
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見かけた車たち | 日記