俺のナビ

昔から下道オンリーでロングドライブをする俺にはナビは欠かせない装備だった。
ナビは20数年前には今ほど手軽な物でもなく、その上測定誤差も酷かった。
道のアップダウンが激しくなると拡大的に誤差も広がり、海上をクルマが走る事も珍しくなかった。
そんな今から見れば馬鹿げたナビも、当時は大真面目に高級装備として各メーカーのフラッグシップモデルに搭載されていた事を考えるといい時代になったものです。

当時の庶民としてはもっぱら地図が頼りで、JAF地図なんかが呼び出しに対応した地図だったのを思い出す。
故障した場所をJAF地図の緯度・経度からJAFに伝えて正確に救援してもらえる様なサービスだった様に記憶するが。

ただ知らない街を1人でドライブする時には、地図はなかなか使いずらかった。
付箋したページを運転中に開いて探すのは危険だし、方法としても手間と時間がかかって現実的でなかった。
まあ、そんな経緯からやりだしたのが吸盤にクリップのついた画像のコレ。
地図で下調べをして、道路の分岐など要所をメモ紙に記して旅程の順に重ねてフロントガラスに貼り付けていた。
要所をクリアするごとにそのメモ紙を外して次に備える。 そんなドライブをしていた物だった。
あの頃は旅をするだいぶ前からこうした準備で旅が始まっていたから、旅を楽しみと言う点では昔の方が楽しめる要素が多かったかもしれない。