久しぶりのF1ネタですが今シーズンはドカンと放出ですww
今シーズンも早くも5戦、シーズンの4分の1が終了しました。
現時点のポイントリーダーはアロンソ、ベッテルが同点首位。
アロンソは開幕前では予想もできなかった驚きの活躍。
ベッテルは1勝した以外に目立った印象がないものの堅実にポイントを重ねています。
その後につづくドライバーの接戦ぶりも凄まじく、ハミルトン、ライコネン、ウェバー、バトン、ロズベルグと僅差で連なりますが、ここにワールドチャンピオンらが名を連ねるあたり、やっぱり流石ですね♪(誰か抜けているような気もしますが...)
驚きべきはこの5戦で5人の勝者、それも全て異なるコンストラクターが優勝を飾っている点。
こんなシーズン見たことありません。
ニコの父親、ケケ・ロズベルグはシーズン1勝のみでチャンピオンとなったことで知られていますが、それに近いことが起こる可能性もありますし、逆に言うと誰が勝ってもおかしくないシーズンなのです。
昨シーズンはレッドブル、ベッテル圧勝のシーズンでしたが、それに比べてのこの変わりようは異常です。
昨シーズンの全19戦で優勝したドライバーはベッテル、ウェバー、ハミルトン、バトン、アロンソの5人のみ。
なんと表彰台に立ったのもこの5人だけだったのです。
この5人が上位を分け合っていたので他ドライバーには全くチャンスがありませんでした。
変わって今シーズンはというと、5戦目にして9人ものドライバーが表彰台に立っています。
この数字だけでもいかに今シーズンの戦いが激しく、トップチームにとって難しいものになっているかがわかりますね。
今年のレギュレーションの大きな変更点はブロウンディフューザーの禁止。
そのためこの点で大きな利点を持っていたレッドブルの独走はなくなり、古典的な空力技術が活かせることから中堅チームにもチャンスが生まれ接戦となる、ということは開幕前より予測されていました。
しかし、蓋を開けてみればその接戦ぶりは予想以上。
この要因はやはりタイヤでしょう。
今年は、「崖」「クリフ」といったワードがよく出てきますが、タイヤのライフが尽きたときのラップタイムの下落が激しく、それはまさしく崖。
まだタイヤ交換を遅らせられると思ってコース内にとどまると、その一瞬でタイヤが機能しなくなることがあるため、わずか1周の差で崖下に転落してしまいます。
そのため今シーズン多く見られるのが、ピット戦略でライバルより先にタイヤ交換を行うことでのアンダーカット。
昔は先行車が1周でも後続のライバルより粘れば抜かれないということでステイアウトが通例でしたが今は逆。
ピレリタイヤでは摩耗でタイムが大きく落ち込むことからアンダーカットが有効であるため、先にピットに入った方が前に出るケースが多いのです。
(この点がロータスはヘタクソなので川井ちゃんはイラついているようでしたけどねww)
以前はレースをリードしていれば後続の動きに注意するだけで勝てましたが、アンダーカットが基本となると、リードしていても先読みの戦略が必要になってくるので難しいのです。
また、タイヤのセットを交換したら急にバランスが崩れたというドライバーのコメントもよく目にしますし、速いマシンが常に速いわけでもなく非常に不安定な印象もあります。
見ている分には面白いのですが、大変なのはやっぱりドライバー。
ムリをすればすぐにタイヤのライフが消耗するため、常にタイヤマネージメントに注意しなければなりません。
今回のスペインGPでもトップに立ったウィリアムズが印象的でした。
アロンソから逃げようと通常より1秒ほど速いラップで走ってしまったマルドナルド。
その瞬間、マージンを作ることができたのですが、タイヤが壊れたのでは?タイヤがもたなくなるでは?という不安でチーム内に緊張が走ります。
ライフが尽きればあっという間にパスされるほどにタイムが落ちるため、どのような状況でも安心できないのが今シーズンの特徴。
逆に同ペースの相手にオーバーテイクを仕掛けるのも非常にリスキーで、今回のマルドナルドvsアロンソ、バーレーンでのベッテルvsライコネンがそうでしたが、オーバーテイクのワンチャンスに失敗したらその後は追走もできなくなるようなことも起こります。
そんな中、特に今年のタイヤについて苦言を呈しているのがミハエル・シューマッハ。
現在のレースはタイヤマネージメントに依存し過ぎているとのこと。
彼にとっては毎周全力でアタックできるのがレース、速く走れるのにタイヤに気を使ってアクセルを踏めないレースは面白くないのでしょう。
タイヤに厳しいメルセデスは特に苦戦している印象ですね。
そして今シーズン、レース以上にと言ってよいほど接戦の熱いバトルが展開されているのが予選。
トップチームですらQ3通過が危うい状況もあるほどの接戦で、Q2では全チームがソフトタイヤで全力のアタック。
優勝できるチームですらワンミスでいとも簡単にQ2でノックアウトされてしまいます。
トップ16までが1秒ほどのレンジに収まる状況もあり、ブレーキングのタイミングどころかアクセルを踏みこむ一瞬のタイムラグで勝負がつくほどの差。
路面温度のわずかな差で勝負が決まることもあるので、アタック開始のタイミングも非常に難しくなっています。
さらにその一発に全てを賭けなければならず。
...とこの予選の熾烈さには見ている側も神経を使わされるので非常に疲れますww
そんな感じの激しすぎる戦いとなっている今シーズン。
4分の1もシーズンが進めばチャンピオンシップはある程度読めてくるものですが、今シーズンは全く読めず。
速さだけで勝敗が決まるわけではないので、各チーム内でもレースの勝因、敗因がいまいちわからずレース解析が困難なのだそう。
そんな中、勝手にチームの勢力図解析♪
レッドブル
そこそこ速いが可もなく不可もなく。
ベッテルですら地味な戦いしかできておらず、アップデートも他チームの方が進んでいる印象。
過去よりエイドリアン・ニューウェイの天下は2年しか持たないというジンクスがあるのですが、レッドブルもそれに当てはまることになる見方が強まっています。
マクラーレン
速さに関しては今シーズン最速か?
タイヤにもそれほどハードな印象は無いので順当に行けばハミルトンかバトンがシーズンをひっぱるはず。
....ですが全てが噛み合わないと勝てないのが今シーズン。
バトンも今回はタイヤで苦戦していましたし、よくわかりません...。
フェラーリ
リアセクションの空力的な改善が見込めるプルロッド式サスペンションをようやく導入するも、
セオリーに従ってかフロントもプルロッド化して世紀の失敗作と評されてしまったシーズン開幕前。
ですが、そんな走らないマシンでも勝たせてしまうアロンソの強さは流石。
さらにフェラーリの威信をかけて大金を投資したアップデートも機能している印象。
しかしマッサがひどすぎる。今のフェラーリはアロンソなしでは成り立ちません。
ロータス
すんげ~不気味。そして速い。
予選だけでなくレースペースも速いのでどこのチームも警戒する強さ。
ライコネン、グロージャンがいつも揃って速さを見せてくる点からマシン性能の高さが伺えます。
うまくまとめれば余裕で優勝できるでしょうね。
メルセデス
フロントウィングをストールさせるダブルDRSで速さを見せていましたが、レースペースはやはりイマイチでロズベルグの勝利以外は華が無い印象。
現状も悪くは無いですが、ここで踏ん張れないと今後はトップ争いから脱落しそうです。
ザウバー
今シーズンも好調で上り調子。
フェラーリエンジンにはもう少し頑張ってほしい所だけどそれでも速い。
優れたマシン設計、的確な位置に排気するエキゾーストシステムはフェラーリやレッドブルがマネをする程です。
設計したテクニカルディレクター、ジェームス・キーの離脱は残念でしたが、資金面でも上り調子なのでアップデートは継続されるでしょう。
例年ほどの後半の落ち込みはないと思いますし期待したいです。
そしてロータス以上のダークホースとなったウィリアムズ。
スペインGPでの優勝により、開幕戦で見せたマルドナドの走りは本物であったことを証明。
ルノーエンジンの獲得は大きなプラス要素でしたがまさかここまでやるとは。
さらに1990年代後期を思わせるロスマンズ似のカラーリングにRENAURTの文字はカッコよすぎる!!
ウィリアムズと言えば小型軽量ギアボックスやエレクトリック技術も優れていますが、それに加え、
今シーズン各チームが目をつけている、空力デバイスを設けたブレーキダクト(タイヤの温調もこなすものも登場)の開発でも技術をもっていそう。
バリチェロを放出し、ペイドライバー揃えとなるまでに落ちながらも流石は名門。
技術力の高さには驚かされます。
唯一セナの活躍が見れていない点が残念です。
マッサもやばいのでブラジル人ピンチです。
そして、その他のチーム、目立った活躍なし!
ですが、フォースインディア、トロロッソともに予選でいきなり上位にくることもあるので....。
やっぱり今シーズンはわかりませんww
とそんな感じで、次戦モナコはロータスのライコネンが優勝して6人目のウィナーとなるか?!
それともザウバー、可夢偉が6人目か?!
今後さらに面白いシーズンとなっていくことを期待します♪