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2017年03月19日 イイね!

戦争時の戦艦娘たち・・・最終話  ~クロスロード作戦~

戦争時の戦艦娘たち・・・最終話  ~クロスロード作戦~




前回のつづきです

















『BGMです』













『長かった戦争は終わりを告げたわ。日本は焦土と化し、国民は財産も家も愛する人の命も・・・ そして、心さえも失ったわ』





『1945年8月30日・・・ 本当の意味で唯一、戦艦として生き残った長門はアメリカに接収されたの』

帝国海軍の象徴 日本の誇り と言われた長門に星条旗が翻ったわ・・・』

『米国の詳細な調査の後、武装解除され、軍艦の魂である軍艦旗は取り上げられて、艦首の菊花紋章も取り払わられたの』





『そして、1946年3月18日・・・ 長門はマーシャル諸島のビキニ環礁へと出撃したの。米国のクロスロード作戦に参加するために・・・ 』





『クロスロード作戦?』





『米国の艦隊に対する原爆の効果を検証する為の核実験・・・ その標的艦として長門は選ばれたの』

『そして、出港した長門は二度と日本に帰って来る事はなかったわ』






『しかし、中破状態の長門は数ノットの低速しか出せず、途中の環礁で応急修理受けてビキニ環礁へ向かいました』






『ビキニ環礁には日本からもう一隻連れてこられていたわ。阿賀野型軽巡洋艦・酒匂よ』

『レイテ沖海戦後に誕生した為に海戦に参加する事なく終戦。終戦後は引き揚げ船として多くの人達を運んだの』






『酒匂は悲しい娘よ。誕生した時には二人の姉、一番艦・阿賀野と二番艦・能代はすでに戦没して二人の姉の事を知らないの』

『そして、唯一の姉である三番艦の矢矧は大和と共に菊水一号(天一号)作戦で沖縄へ向け出撃。帰って来る事はなかったわ』






『そして、ビキニ環礁に到着した長門に待っていたものは今まで感じた事の無かった米兵の眼差しだったわ』






『今まで戦艦である長門に向けられた眼差しは 尊敬 憧れ という感情の眼差しだったわ・・・ でも、ここで長門に向けられた眼差しは 軽蔑 憎悪 という感情の眼差しだったの』






『何で!? 長門は世界の戦艦の中でもトップクラスの戦艦なんだよね?』






『それは、真珠湾攻撃を立案、指令した山本連合艦隊司令長官が乗っていた連合艦隊旗艦が長門だったからです。長門より作戦が発令され真珠湾奇襲となりました』





『米国からすれば、真珠湾攻撃を命令した長門は絶対に許すことのできない悪の親玉といったところね。長門が生き残っている事が許せない事だったのよ』





『クロスロード作戦は 空中 海中 深海 と三回の原爆実験が予定されていたの・・・ 』

『戦艦・ネバダを目標艦に定め、長門はそこから400m近距離に配置される・・・ そして、1946年7月1日・・・ 空中爆破実験が開始されたの』








『爆撃機から投下された原子爆弾は風に流され目標のネバダから大きく逸れてある軽巡洋艦のほぼ真上で炸裂したの・・・ その軽巡洋艦は阿賀野型軽巡洋艦の四番艦・・・ 酒匂よ!!








『酒匂の艦橋より後部の構造物は爆風によりなぎ倒され、大火災が発生して24時間近く炎上、曳航作業中にそれを拒むように海底へと消えていったの・・・ 長門は爆心地から距離があった為にほぼ無傷だったわ』






『何で・・・ 何で酒匂なの? 酒匂は海戦にも参加してないし、何も悪い事していないのに・・・ 』






『酒匂が原子爆弾を呼び込んだのかも知れないわ・・・ 戦場では小型艦は大型艦を護る為にその身を盾にするわ。酒匂は中破状態の長門を護る為に身代わりになったかも知れないわね・・・ 』





『しかし、憎き長門が無傷なのが気に入らない米軍はとんでもない事をしでかします』













『中破状態の長門の艦首に穴をあけ、さらに長門の身体に機雷を設置して次の海中爆破で確実に沈むようにしたのです!!』






『何それ! 酷すぎるよ!!』






『米国にとっては、この作戦そのものが長門の処刑だったの・・・ 一度目でダメージを与え、二度目で沈め、三度目で沈んだ長門を完全にこの世から消し去るというね』





『酷いよ・・・ 長門は日本の誇りなのに・・・ 』





『だからこそよ! この実験には世界中の記者が呼ばれていたわ。もちろん日本の記者もね! 長門が大戦を生き延びた事を国民が知れば大きな希望や勇気を与え、国民の鼓舞に繋がるわ』

『でも、日本国民が最強と信じていた長門が米国の軍艦よりも早く沈んだら? 日本国民の最後に残った心さえも完全に叩き潰す事ができるのよ!!』






『これは黄色人種の国である日本が、白人の国である米国に歯向かった見せしめです。米国の軍艦よりも長く生き残られては困るのです。黄色人種より白人のほうが優れていると世界中に見せつけ、日本人など従うだけの奴隷の様な存在にしたかったのです』






『1946年7月25日・・・ 海中爆破実験が行われる』






『巨大な水柱が軍艦達を飲み込んでいく・・・ 戦艦アーカンソーは水柱に持ち上げられて轟沈! 水柱の左の根の部分に写っている長門は機雷が爆発し、辺りは水の霧に包まれる』



憎き戦艦長門を葬った!!




『しかし、水の霧が晴れた後・・・ 世界中が驚愕することになる』













『長門は生きていたの! 右に5度程度傾斜していたけど、長門は海上に浮かんでいたわ。これは長門に施された1000にも及ぶ防御区画が長門を救う結果になったの!!』


『他の軍艦が沈んだり、大ダメージを受ける中、中破状態で、艦首に穴をあけ、さらに機雷まで設置したのに沈まない長門を見て彼らはこう思ったそうよ・・・ 』





長門と戦わなくてよかった










『長門が二度の原爆に耐えた事は日本にも伝えられる』



長門沈まず







『長門は沈まなかったけど、少しづつ浸水が始まっていたわ。長門は国民を鼓舞する為にもすぐに沈む訳にはいかなかったわ』

『ここから長門の本当の戦いが始まったの』








『次の日も、また次の日も長門は耐え続ける・・・ 日本国民に自信と誇りを取り戻させる為に・・・ 』

『そして、日本ではこう宣伝されたの』






日本の建造技術の優秀性の証明


長門が名艦だった証拠








『そして、長門沈まずの報を伝え聞いたある人がこう言ったそうよ』

































































英霊たちが長門の艦底を支えているようです












『それだけじゃなく、かつての仲間達も長門が沈まないように力を貸していたんじゃないかしら』







『でも、長門にも限界が訪れる。二回目の実験から四日後の28深夜から29日未明にかけて・・・ 』










『日本で今回の事が報道され、日本国民に自信と誇りを取り戻すきっかけを与える事に成功した長門は死に場所を海中爆破で海底にあいた大きな穴に定める』

『放射能汚染が酷くて三回目の実験は中止になり、海底に沈んでも破壊される心配はない』

『かつて戦艦として海外を睨み、抑止力となって日本を戦争から守ってきた長門は今度は自らの亡骸を使い核兵器の抑止力になろうとしたの』

『二度と核兵器が使われないように・・・ 』





『そして、長門は誰にも看取られることなくその生涯を閉じたの』















『新しいBGMです』










『長門により自信と誇りを取り戻していった国民は長門をも超える大和を知るようになる。その技術や誇りや志は継承されていったの』






『自信と誇りを取り戻していった日本国民は世界に誇れるものを生み出していったわ』






『世界を驚愕させた車』






『世界中を虜にしたゲーム』






『世界中の子供を熱中させたアニメ』







『今、私達が平和を謳歌し、こうしてアニメを楽しめるのもあの大戦で尊い命を犠牲にしてこの国を守ってくれた先人達のおかげよ』









『そうです! こうしてエロゲーで遊べるのも長門が自信と誇りを守ってくれたからなのです! 日本のエロゲーは世界一です!!』







『そっか~! 長門のおかげなんだね!!』






『そうです! 長門は偉大な戦艦なのです!!』








『あの・・・ せっかく良い話になってたんだけど・・・ まあ、いいわ』






『横須賀で長門のおかげで生き残った氷川丸は戦後、引き揚げ船を経て、米国と日本を結ぶ旅客船に復帰して大勢の人々を運んだの』

『今も横浜の山下公園にいるわ』








『横須賀で長門に救われた宗谷も、何と南極観測船となって日本の発展に貢献したの







『そして・・・ ビキニ環礁に眠る長門は核兵器の悲惨さをその亡骸によって世界に訴え、私達を守る抑止力になってくれているわ』









『これが日本の戦艦たちよ。彼女達は日本の為に最後まで戦ったの・・・ 忘れないであげてね』






『メイ子は戦艦さん達のこと忘れないよ! お姉ちゃんお話ありがとう!』







『それでは最後に動画です。今回でこのシリーズは最後になります。皆様ご視聴ありがとうございました』


























Posted at 2017/03/20 00:08:23 | コメント(5) | トラックバック(1) | 艦これ 戦艦 戦争 | 日記
2016年12月11日 イイね!

戦争時の戦艦娘たち・・・ 7 ~終戦~

戦争時の戦艦娘たち・・・ 7 ~終戦~






前回のつづきです










『前回のつづきからです。BGMをどうぞ』









『呉の戦闘は終了したわ。その結果、工廠施設は破壊されて軍艦は撃破されたわ・・・ さらに機雷を投下され呉は母港としての機能を完全に失ったの』










『帝国海軍の軍艦たちの母なる港である呉。 呉を失った帝国海軍は事実上壊滅してしまったの・・・ 』









『そして、悲劇は呉を失っただけでは終わらなかったわ』


『その暑い夏のある日の朝・・・ 呉の軍艦たちは見てしまったの 』





























『1945年8月6日 広島に原子爆弾投下』


『一瞬のうちに大都市が壊滅し、大勢の人々が亡くなった光景を呉の軍艦たちは見せ付けられたのよ』



















~戦艦・日向の記憶~


その暑い夏の日の朝、呉中に悲鳴が上がった

私はその方向を見上げる

そこには朝日に照らされてピンク色に染まった茸雲が存在していた

すぐに理解した。あの雲の下で大勢の人々が亡くなった事を・・・

その光景を見た動く事の出来ない私の仲間たちが悲鳴を上げ泣いていたのだ

その時、榛名が目に入った










榛名は茸雲を見つめ泣いていた

そして、震える声で






コンゴウオネエサマ ゴメンナサイ

ヒエイオネエサマ ゴメンナサイ

キリシマ ゴメンナサイ

ミナサンヲマモレナクテ ゴメンナサイ













私は涙で榛名の姿が見えなくなっていた

心が壊れそうだった

耐えられなくなった私は瞼を閉じた









瞼を閉じるとレイテ沖海戦で囮として戦った戦友の顔が浮かんだ

日本を人々を守る為に命を懸け囮役を遂行して私の戦友たちは散っていった

しかし、結果は日本も人々も守れなかった

私は悔しくて悲しくて声を殺して泣いた






その時、姉の伊勢が悲鳴とも言葉とも分からない声で私の名前を呼んだ


私は伊勢に・・・ いや、自分自身に言い聞かせる様に震える声でこう言った









まあ・・・ そうなるな・・・




















『8月9日・・・ 長崎にも原爆が投下されて多くの人が亡くなったわ』



『そして・・・ 』




















『1945年8月15日・・・ 玉音放送。終戦』




『日本は敗北し、生き残れた軍艦もわずかだった・・・ それぞれ姉や妹を失い、艦型が全滅した姉妹も多かったの。伊勢姉妹の様に姉妹艦揃って生き残れたのは奇跡に近い状況だったわ・・・ 』

『そう、これがかつて無敵を誇った帝国海軍の成れの果ての姿だった・・・』










『ある者は日本で、ある者は南方でそれぞれの戦後を迎える・・・ 』

『一部の艦の戦後を紹介するわ』







『新しいBGMです』







『重巡洋艦・妙高と重巡洋艦・高雄』

『妙高型と高雄型のネームシップ。同じレイテ沖海戦に栗田艦隊に所属し、損傷を受けその後はシンガポールの防衛に回り終戦』










1946年7月8日 重巡・妙高 マラッカ海峡にて海没処分』

『1946年10月29日 重巡・高雄 マラッカ海峡にて海没処分』


『彼女たちはほぼ同じ地点で処分されたわ』


『同じ船台で建造され。ネームシップ同士。同じ海戦で損傷。妹を全て失い。同じ場所で終戦。同一地点に眠る』


『この二隻の巡洋艦は不思議な縁で結ばれていたわね』









『駆逐艦・響。第六駆逐隊を姉妹艦で編成して戦ったの』









『しかし、姉妹は戦没していき、生き残る事が出来たのは彼女だけだったわ・・・ 』









『姉妹たちの思い出を胸に戦後は賠償艦としてソ連へ・・・ Верный(ヴェールヌイ) として新しい生涯を送る事になったの』








『奇跡の駆逐艦・雪風。 数々の海戦を生き抜き、賠償艦として中華民国へ・・・ 丹陽(タンヤン)としてその後も奇跡の幸運っぷりを発揮するの

『彼女の名はゆきかぜとして後の自衛隊の護衛艦に引き継がれたの』







『戦後、動ける艦は引き揚げ船として国民を日本に帰国させたの』

『その中には横須賀で長門に助けられた氷川丸の姿もあったわ』







『そして、艦たちはその艦体を復興の為の資材として使われたのよ』








『みんなは戦後の日本の復興に役立ったわ』









『伊勢と日向の姉妹も引き揚げられて解体されて復興に使われたの』

『その名は海上自衛隊の護衛艦 ひゅうが いせ に引き継がれたの』



『前大戦では航空機を載せられなかったけど、今度はヘリコプターを載せて日本の平和の為に頑張ってるわ!』




















『榛名も戦後解体されて復興の為の資材となって国民を助けたの』

『榛名は戦艦として最も多くの海戦を生き延び、戦後の復興に役立った事から彼女のことを敬意を込めて武勲艦と呼ぶ事が多いわ』







『こうしてその生涯を終えた榛名は・・・ 』




















































『榛名、よかったよ~。金剛たちから褒められた?』







『もちろんよ! 榛名は辛い事もあったけど最後まで頑張ったんだもん!』








『・・・ぐす、みんなとまた会えてよかったんだよ』








『武勲艦である彼女ら金剛四姉妹の名は護衛艦に引き継がれました』








『ね~ね~。長門はどうなったの?』







『長門だけは戦いが終わらなかったの。長門は新たな抑止力と対決する事になったのよ・・・ そのお話は今度ね。次回が最終回よ』








『今日はここまでです。動画を用意しましたのでどうぞご覧になって下さい。それでは失礼いたします』









Posted at 2016/12/12 02:40:05 | コメント(3) | トラックバック(0) | 艦これ 戦艦 戦争 | 日記
2016年10月31日 イイね!

戦争時の戦艦娘たち・・・ 5 ~大和特攻~

戦争時の戦艦娘たち・・・ 5 ~大和特攻~



前回のつづきからです











『フィリピンを失った大日本帝国は南方資源地帯との連絡が閉ざされ、慢性的な資源不足に陥っていく・・・ 』

『敵の本土空襲は激しさを増し、都市部を狙った無差別爆撃に移行しようとしていたの。敵は硫黄島、そして沖縄を狙って大部隊を派遣しつつあったの』

『日本本土に迫る連合国軍。このままでは南方方面にいる艦は戦うことも出来ずに遊んでいるだけになってしまう』


『そこで帝国海軍は大型艦に物資を満載して日本本土へ脱出させる北号作戦を発令させたの』







『中核は小沢艦隊の生き残りの航空戦艦・・・ 伊勢と日向。その広大な格納庫に物資を満載、そして参加艦艇は甲板上にも物資を搭載したの』






『そんなことして危なくないの?』







『とても危険よ。敵弾を受ければ物資に引火してただでは済まないわ! そして彼女たちは1945年2月10日・・・ 在伯艦艇に見送られてシンガポールを出港したの』






『敵はこの動きを察知しました。二隻の戦艦がシンガポールを出港した事を・・・ 敵は硫黄島と沖縄方面に部隊を集結しつつありましたからフィリピンは手薄な状態でした』

『もしも、この二隻の戦艦がフィリピンに襲いかかって来たら米軍は太刀打ち出来ません・・・ 米軍は防備を固めます』






『敵の裏をかき日本へ向かう彼女たち・・・ しかし、その航海はとても危険なものだったわ』

『敵の空襲をスコールで回避し、潜水艦の雷撃を対空砲で迎撃したりもしたの・・・ 何度も敵の襲撃をくぐり抜けた艦隊は一隻も欠ける事なく日本に到着したの』







『さすが伊勢に日向ししょーなんだよ!!』






『そうね! 伊勢と日向は幸運艦・・・ いえ、強運艦よ! レイテ沖海戦では取舵と面舵だけで敵の攻撃を回避し、この危険な作戦も完璧に成功させたわ!!』





『しかし、彼女たちが持ち帰った物資は中型貨物船一隻分程度の物量でした・・・ それでも資源が不足していた帝国海軍は狂喜乱舞しました』






『そして敵は硫黄島を陥落させ、帝都東京も大空襲を受け各大都市、地方都市へと空襲は広がっていく・・・ 』

『とうとう敵は沖縄に対して攻撃を開始、上陸を開始したの』



『そして・・・・ 菊水一号作戦が発令される。陸海の航空機の特攻に呼応して大和以下の第二艦隊を沖縄に水上特攻させるという作戦が・・・』


『大和は沖縄特攻後、乗組員を揚陸し陸上戦へ、大和は浅瀬に乗り上げて浮砲台となるという無謀な作戦よ』







『ダメだよそんなの! 大和は秘匿決戦兵器なんだよね?』





『その通りよ! 大和は帝国海軍の最後の切り札・・・ 海軍内部からも反対意見が続出したわ』






『レイテ沖海戦で瑞鶴達が囮となってその身を犠牲にしましたが、それは大和達の戦果が期待出来たからです。この作戦にはほとんど成功の確率はありません・・・ 』






『第二艦隊司令長官の伊藤中将も首を縦には振らない。しかし、ある言葉が出撃を決意させる』




『一億総特攻の魁となって頂きたい』





『第二艦隊は最後の連合艦隊を編成。その陣容は・・・ 』

戦艦・・・ 大和

軽巡洋艦・・・ 矢矧

駆逐艦・・・ 雪風 浜風 磯風 初霜 霞 朝霜 涼月 冬月









『連合艦隊とは名ばかりな艦隊・・・ 大和の次の大型艦は軽巡の矢矧。戦艦どころか重巡洋艦すらいない艦隊よ・・・ 』






『何で他の戦艦さんたちは出撃しないの? 榛名は? 伊勢と日向ししょーは? 帝国海軍の象徴の長門は?』






『他の戦艦を動かす燃料が無いのです。燃料があるなら燃費の悪い戦艦や大型艦に使用するよりも航空機などに使用した方が効果的だからと判断したのでしょう』

『そして、長門は所属の横須賀にいます。長門が出撃したとしても日本近海は敵の潜水艦だらけです。大和達に合流する前に撃沈される可能性も否定出来ない状況です』






『出撃準備に入る大和たち・・・ よく片道切符の燃料で出撃したって言う話があるけど、実際は呉と沖縄を何往復も出来る量の燃料を艦隊は補給したの』

『伊勢や日向からも大和に燃料の補給がされたのよ』








『でも何で片道切符の燃料なんて言われる様になっちゃったんだろ?』






『その方が悲壮感が出るからでしょう。少し考えれば大和が片道の燃料での出撃はありえないのですけど・・・ 』

『戦艦の主砲は電力によって動きます。電力を生み出すのは機関(エンジン)です。機関を動かすには燃料が必要です。いくら主砲が無事でも機関を動かす事が出来なければ主砲は使用不能です』






『それに主砲は水平でないと発射出来ないから簡単に浅瀬に乗り上げる事は考え難いわね・・・ 大和は出来る限り水上で戦うはずよ。要するに燃料は必要って事ね』

『そして・・・ 大和最後の出撃の時がやって来たの』







『今回は特別なBGMを用意しました。ここからは聴きながらお楽しみ下さい』














『1945年4月6日16時・・・ 大和以下、第二艦隊出撃』

『航空機の護衛も他の大型艦も無いたった10隻の連合艦隊が沖縄を目指し徳山湾沖を出撃をしたの』








『そして出撃後、乗組員が甲板上に集められて、初めて今回の作戦が特攻である事が伝えられたの・・・ 乗組員たちは顔が真っ青になったそうよ』

武蔵の仇を討とう! 士気は上がったそうだけど・・・ 妻や子供もいる人もいれば、まだ十代の人もいたそうよ・・・ そう言わなければ特攻なんて行けなかったのでしょうね・・・ 』






『ただ、伝えられたのが出撃後ではなく前日という説もありますので、ここはハッキリとしないところですね』





『艦隊は豊後水道を通過。しかし、敵潜水艦に発見されて大和たちが出撃した事を知られてしまうの』


『そして翌日・・・ 』


『味方の戦闘機が少数ながら大和たちの護衛をしてくれたの・・・』

『しかし、大和たちは敵偵察機により位置を発見されてしまったの』

『敵空母部隊10隻以上の艦載機が大和を撃沈するため発艦したわ。 その数は300機以上、400機近い大編隊が大和目がけて飛び立っていく』
  

『爆撃機や雷撃機だけではなく、戦闘機まで爆弾かロケット弾を搭載し大和を確実に沈めようとしていたの』






『お昼頃、大和を護衛していた戦闘機たちが引き上げて行く・・・ それと入れ替わる様に敵の偵察機が大和に貼り付いたわ』






『機関の故障により艦隊から落伍してしまった朝霜は敵機発見の報告を艦隊に通信。その後、通信が途絶えてしまうの』

『そう、朝霜は敵攻撃機により撃沈されてしまったの』






『大和でも対空レーダーが敵の大編隊を捉えたわ。しかし、主砲とは違い光学射撃・・・ 要するに目測による射撃に頼る対空火器は最悪の条件で戦う事になってしまうの』

『高角砲24門、機銃150門という対空火器も雨雲が上空1000mという低い位置にあり、敵機が雲の下に出てこないと射撃が難しい状況だったの』










『すごい対空砲の数! これなら敵機を撃ち落としちゃうんじゃない?』






『確かに大和は二次大戦に登場する戦艦の中でも対空火力は最高峰です。しかし、間違わないで頂きたいのは対空砲火とは敵機を撃墜するのではなく、敵機の攻撃をその砲火によって妨害し、攻撃をさせない、或いは攻撃を外させるものです』

『もし、敵機が20~30機程度ならば砲火が集中して撃ち落とす数も多いでしょうが、襲ってきた敵機は100機を軽く超える大編隊です。弾幕を張って妨害するのも難儀な事です』





『敵機は大和の上空の雲の上で、大和を包囲する様に攻撃態勢を整える・・・ そして・・・』










『1945年4月7日12時32分 米空母攻撃隊の第一波が大和に対し攻撃を開始! ここに戦艦大和最後の戦いである坊ノ岬沖海戦の幕が切って落とされたの!!』






『敵機は銃撃、爆撃、雷撃を同時に大和に対して仕掛ける!』

『戦闘開始早々に雷撃を受けた大和が回避行動をした為に艦隊の輪陣形は脆くも崩ずれさってしまったの』







『その回避行動の為に先頭にいた矢矧は大和から引き離されてしまう』

『さらに雷撃隊が矢矧に襲いかかり、魚雷が命中。矢矧は機関室が全滅してしまい航行不能に追い込まれてしまったの』








『一方、駆逐艦の浜風には爆弾が命中! 浜風は航行不能になってしまうの。さらに魚雷が浜風に命中し、浜風は艦体を分断されて轟沈してしまったの』








『大和は雲の中から突然襲い掛かってくる敵機に大苦戦を強いられる』

『それでも、ところ狭しと搭載された多数の対空火器で応戦し、その優秀な運動性能を活かして敵機の攻撃を避け続けていたの』


『空前絶後の巨大戦艦である大和が、100機以上の敵機からの攻撃をいつまでも避け続けるのは無理だったの・・・ とうとう敵の爆弾が命中してしまう』








『大和に数発の爆弾が命中。レーダーと後部艦橋を破壊され、さらに後部副砲にも命中! 外見は何ともない様に見えたのだけれど、後部副砲は内部を破壊されていたの』

『さらに前部艦橋も攻撃受け被害を出す。中甲板では火災が発生してしまったの』

『そしてついに・・・ 左舷に敵雷撃隊の放った数発の魚雷を被雷してしまったの』


『左に少し傾斜する大和・・・ しかし、ここで注排水システムが作動して大和の傾斜を水平に戻してしまったの』

『敵の第一波の攻撃隊が帰投していく・・・ あの大編隊の猛烈な攻撃を耐え抜いた第二艦隊・・・ 』

『何事も無かったかの様に航行を続ける大和・・・ 大和は不沈艦! これなら沖縄に行けるかも知れない!! 』

『少しの希望が芽生えた瞬間、それは絶望へと変わってゆく・・・ 』



『敵は大和に休ませる時間を与えずに次の第二波、第三波の攻撃隊が次々と大和に襲いかかって来たの!』






『大和を護衛していた涼月に爆弾が命中して1、2番砲塔は大破。火災も発生して大きな被害を出してしまうの。涼月は主砲が高角砲の防空駆逐艦・・・ 同艦型の冬月と大和の直属の親衛隊として戦っていたのだけれど・・・ この被害により大和を守る対空火力は低下していったの』






『駆逐艦の霞は大和の右舷に位置して大和を護衛していたわ。しかし、敵機の爆撃にさらされて直撃弾や至近弾を受けた霞は機関室に浸水を許してしまい航行不能となってしまうの』





『駆逐艦の磯風は矢矧を救う為に横付けしたところを敵機に狙われて機関室が浸水してしまい彼女もまた航行不能になり漂流してしまったの』

『この霞と磯風の二隻の駆逐艦は後に雷撃処分になってしまったわ・・・ 』








『戦艦大和艦上では地獄絵図の様な光景が展開されていたわ』

『敵機の機銃が甲板上の乗組員やシールドのない機銃員達を次々と撃ち倒し、ロケット弾が火の海へと辺りを変化させて焼き殺し、そして何発もの爆弾が大和の対空火器もろとも人々を吹き飛ばしたの・・・ 』


『敵は大和の左舷に攻撃を集中した為に左舷の対空砲群のあった場所は焦土と化して死傷者が続出したの・・・ まさに地獄よ・・・ 』





『敵の攻撃により対空火力を奪われ、さらに火災による煙で敵機の認識が困難になった大和は敵雷撃隊に雷撃のチャンスを与えてしまうの』






『対空火力の低下により雷撃のしやすくなった大和の左舷に魚雷が一本、また一本と命中していく・・・ その度に右舷への海水の注水により水平を保つ大和だったのだけれど・・・ その右舷への注水システムも限界が迫っていたの』

『副舵を損傷した大和は大損害を受けた涼月とあわや激突しそうになる。戦闘能力の残っていなかった涼月は単艦で離脱を開始する事になったの』






『マストも倒され、通信機能を損失した大和は初霜に通信代行を依頼。これ以降、初霜は大和に寄り添う様になるわ』






『卑怯だよ! 何で大和の左側ばかり攻撃するの?』





『意図的に狙った訳ではないという証言もありますが、姉妹艦の武蔵を沈めるのにかなりの時間を費やしたのが原因でしょう』

『武蔵は両側に攻撃を受け続けた為になかなか沈みませんでした。ですから他の戦艦と比較にならないほどの耐久力と防御力をもっている大和型戦艦を撃沈するのには片側集中攻撃が有効と判断したのではないでしょうか・・・ 』






『左舷に魚雷を受け続けた大和は注排水システムの限界に達して傾きを修正出来ずに左に傾いて旋回する様になってしまったの』







『航行不能になり今まで耐えていた矢矧も敵機の猛烈な攻撃により撃沈されてしまう』







『この時点で戦闘可能な駆逐艦は 雪風 初霜 冬月 の三隻のみ・・・ 初霜は通信代行で大和から離れる訳にはいかないので事実上は雪風と冬月のみで大編隊の敵機から大和を守らなければならない!』





大和と共に沖縄へ・・・ 必至にその小さな艦体を盾にして自分よりも何倍も大きい大和を守ろうとする彼女たち・・・ 』

『しかし、海水を大量に飲み込み速度の低下と左旋回を開始した大和に敵雷撃隊が魚雷を命中させるのは難しい事ではなかったの・・・ 』








『敵の雷撃ポイントにその小さな艦体を滑り込ませて大和を守ろうとする冬月・・・ 』

『でも多勢に無勢・・・ そんな彼女たちを嘲笑うかの様に敵機が大和を襲い何本もの魚雷が大和の左舷に命中していく・・・ 』






『急速に左へと傾いていく大和・・・ 右舷の艦底が露わになる。そして、その現れた右舷艦底を狙って敵雷撃隊が大和右舷後方より雷撃を敢行! これが大和の止めになったの・・・』

『急速に沈み始める大和・・・ 総員最上甲板が発令されたのだけれど取り残された人達も大勢いたそうよ』



『そして・・・ 1945年4月7日14時23分・・・ 』














『横転した大和は大爆発を起こして沈んでいったの・・・ その爆発により大和の破片が脱出した乗組員を襲い多くの犠牲者をだす事になってしまっの・・・ 』








『戦艦として最高の技術で建造され驚異的な力を持って誕生してきた大和・・・ 航空戦力の台頭と艦隊決戦に固執した帝国海軍によってその力を存分に発揮させる事なく暗い海の底へと沈んでいったの・・・ 』

『最後の大爆発は彼女の無念の叫びだったのかも知れないわね・・・ 』







『お姉ちゃん・・・ 大和が沈んじゃったよ・・・ ぐすっ・・・ 』






『大和は悲しい運命を背負った戦艦だったわね・・・ でも、まだ戦場で散って行った分だけ良かったのかも知れないわ』

『残った四隻の戦艦には過酷な運命が待ち受けていたわ・・・ 特に帝国海軍の象徴とまで言われた彼女には・・・ 』








『それって・・・ 』







『残念ですが時間です・・・ お話はまた今度に致しましょう』

『関連動画を用意致しました。BGMを流している方は止めて次の動画を再生して下さい。 この動画の内容が完全に史実と合致しているとはかぎりませんので御了承の上御覧下さい。 それでは失礼致します』











Posted at 2016/10/31 13:09:24 | コメント(4) | トラックバック(0) | 艦これ 戦艦 戦争 | 日記
2016年10月02日 イイね!

戦争時の戦艦娘たち・・・ 4 ~レイテ沖海戦後編~

戦争時の戦艦娘たち・・・ 4 ~レイテ沖海戦後編~




前回のつづきです










『さあ、今度は大和たちの栗田艦隊のお話よ! 分からなくなったら見直してね』










『うお~~! 大艦巨砲主義だね!!』






『それではBGMです。ループ再生でお楽しみ下さい』












『悪夢の様な昨日の空襲をくぐり抜けた栗田艦隊・・・ 』

『戦艦武蔵は沈んでしまったものの、彼女が被害担当艦になった事により最低限の被害でレイテ湾に進撃していたわ』


『そして1944年10月25日早朝、電波探信儀(レーダー)が敵機を探知、さらに敵空母と思われるマストを確認。そう、大和の46㎝砲が敵艦に初めて発砲したサマール沖海戦の幕が切って落とされたの!』









『敵は六隻からなる空母部隊。敵艦に照準を定める大和・・・ そして、ついに史上最大最強の46㎝砲が火を噴いたの!!』






『それと同時に長門も世界を震撼させた41㎝砲を敵艦に撃ちこんだの!!』







『大和の砲撃は命中弾こそ無かったものの、至近弾により敵空母の機関室を破壊したの』






『命中してないのに!? でも、砲撃って命中しないんだね・・・ 』






『それだけ大和の46㎝砲の威力が桁外れだったという事でしょう』

『戦艦の砲撃ですが、命中率は1~2%位でしょうか・・・ スリガオ海峡で米艦隊が山城にレーダー射撃を行いましたが命中率は1%に届いてないと言われています』








『命中の危機が迫った敵空母は煙幕を展開、これを大和たちは敵を撃破したと思い込み目標を別の空母に移すの』

『巡洋艦部隊に突撃命令が発令され、高速の金剛と榛名もこれに追従したの』








『開戦以来、幾多の戦場で姉の金剛の背中を追いかけて来た榛名・・・ でも、彼女は先のマリアナ沖海戦で損傷して26ノット以上の速度を出す事が出来ない身体になっていたの・・・ そう、もう榛名に金剛の背中を追いかける力はなかったの・・・』

『金剛は敵空母を単独で追いかけ、榛名は大和たちに追従するかたちになったの』








『敵の駆逐艦が煙幕を展開し、東にあったスコールに逃げ込む敵空母群・・・ 敵空母群は必至に航空機を発艦させて、まだ射程外の巡洋艦部隊を攻撃する』

『大和や長門は攻撃を中断し、敵がスコールから出て来たところを狙い砲撃を再開するのだけれど・・・ 敵の駆逐艦が空母を護る為に突撃を敢行、駆逐艦一隻を撃沈するのだけれど、大和と長門は敵駆逐艦が発射した魚雷に挟まれてこれを回避する為に敵空母と反対方向に方向転換する事になり、敵空母から離されてしまったの』










『この戦いで大活躍したのが金剛よ!』

『敵機により測距儀を損傷したのだけどこれを修理し、敵空母に突撃したの』








『測距儀ってなあに?』






『測距儀とは軍艦などに装備された相手との距離を測る装置の事です。これは画像の方が理解し易いでしょう』










『ありがとーメイドちょー♪』








『空母に接近した金剛は巡洋艦部隊と敵空母を撃沈! さらに他の空母を追撃していたところに出会った敵駆逐艦をこれまた撃沈! ただ、駆逐艦との戦闘によって敵空母からは離されてしまうのだけれど・・・』






『そして、艦隊は敵空母追撃を終了。再度レイテ湾を目指し進撃を開始したの』

『この戦闘により、空母一隻、駆逐艦三隻撃沈。他の空母にも損害を与えたのだけれど・・・ 栗田艦隊も巡洋艦部隊に損害が出てしまったの。鳥海は撃沈されてしまったし、金剛も追撃中止後に猛烈な空襲を受けたの』






『しかも戦った相手は正規空母ではなく、上陸部隊を支援していた護衛空母群だったの・・・ だって、敵空母機動部隊は瑞鶴たちが囮になって引き付けているのだもの』





『そして・・・ 艦隊はレイテ湾直前というところで反転してしまったの』







『ああっ! 分かった~! 今まで対空陣形だったから突撃用とか艦隊戦用の陣形にする為に反転したんだよ! 決戦は目の前だもん!』







『今まで黙っていてごめんなさい・・・・ 栗田艦隊はレイテ湾には突入しなかったの・・・ 北方の敵空母艦隊を攻撃すると言ってウロウロした挙句に敵空母は発見出来ずにブルネイに退却。瑞鶴たちを沈めた敵空母機動部隊の猛追を受ける事になってしまったの』






『嘘だよ・・・ それじゃあ、被害担当艦になった武蔵は!? 突撃を敢行した扶桑たちは!? 命掛けで囮になった瑞鶴たちはどうなるの!?  陸軍の人達も大和たちの事待っているんだよね!? 大和たちは最強の攻撃隊なんだよね!?』







『みんなが命掛けで切り開いてくれたレイテ湾突入のチャンスは無駄になってしまったのよ・・・ 』

『お姉ちゃんだって大和たちに突入して貰いたかった・・・ 大和たちも無事じゃないかも知れないけど、突入して貰いたかったのよ~~! うわぁぁぁぁ~ん!!』






『うわぁぁぁぁぁ~~ん! お姉ちゃ~~~ん!!』











『申し訳ありません。お二人が感情的になっておられる御様子ですので、暫く御待ち下さい』






~しばらくお待ち下さい~


















『落ち着かれましたか?』








『ええ・・・ 』
『うん・・・ ぐすっ・・・』





『それで・・・ その後はどうなったの?』







『フィリピンを奪取された帝国海軍は艦隊の組織的運用が出来なくなって連合艦隊は事実上、壊滅してしまったの』

『そして各艦の分散配置が決定されたの』












『金剛、長門、大和は日本へ・・・ 榛名はブルネイに残りリンガ泊地へ・・・ 開戦以来ペアを組みいつも一緒だった二隻の姉妹に別れの時がやって来たの』


『1944年11月16日。 姉の金剛は妹の榛名を残し大和と長門と共に日本へと向かったの・・・ これが金剛姉妹の永遠の別れとなったの・・・』







『そして11月21日台湾海峡航行中・・・ 』








『金剛たちは敵潜水艦に襲われたの・・・ 長門と大和は雷撃を回避する事が出来たのだけれど、金剛の左舷に2本の魚雷が命中してしまったの』

『戦艦金剛が2本の魚雷程度で沈むはずがないと誰もが思ったわ』

『艦齢30歳以上の金剛は老朽化が進み、開戦以来の激務やレイテ沖海戦の敵機による至近弾が金剛の身体にダメージを与えていたの』









『各箇所、繋ぎ目などからの浸水が止まらない。破損個所が広がっていき徐々に傾斜していく金剛・・・ 』

『転覆し大爆発を起こし彼女は比叡と霧島・・・ 妹たちの待っている海底へと沈んでいく・・・』



『彼女の心配は唯一人残される妹の榛名の事 』

『榛名だけでも日本へ・・・ きっと金剛はそう思って海底へと消えていったのよ・・・』











『榛名はリンガ泊地への移動中に座礁して艦底に大きな損傷を受けてしまうの・・・ 榛名は日本での修理が決定し、日本へ帰れる事になったの』

『でも、日本への帰路は制海権・制空権を失っている帝国海軍の艦には危険なものになっていたの』










『でも、榛名は無事に日本へ帰る事が出来たの。もしかしたら金剛が榛名を日本へ帰す為に護ってくれていたのかも知れないわね・・・ 』






『榛名よかったよ~・・・ きっと金剛が護ってくれたんだよ』






『これで長かったレイテ沖海戦のお話もお姉妹・・・・・ じゃなかった・・・ お終いね』

『次回はさらに過酷な話になるから覚悟するのよ!』






『メイ子は大丈夫だもん!』






『それでは本日はこの辺で・・・ 次回またお会い致しましょう』











次回につづく・・・












Posted at 2016/10/02 16:28:35 | コメント(4) | トラックバック(0) | 艦これ 戦艦 戦争 | 日記
2016年09月25日 イイね!

戦争時の戦艦娘たち・・・ 3 ~レイテ沖海戦中編~

戦争時の戦艦娘たち・・・ 3 ~レイテ沖海戦中編~




前回のつづきです











『それでは前回のつづきよ・・・ 』










『BGMです。ループ再生がオススメです』














『前日の囮として失敗した小沢艦隊・・・ その影響で栗田艦隊の中核である武蔵は沈没し、西村艦隊も全滅に追いやってしまう・・・』

『今日こそは失敗は許されない! 正規空母・・・瑞鶴 軽空母・・・瑞鳳、千歳、千代田・・・  空母機動部隊と呼ぶにはあまりにも貧弱な彼女たち・・・ それでも彼女たちはその身を犠牲にしてこの囮作戦に挑んだの』








『そしてこの艦隊には新たな力を手に入れた2隻の姉妹戦艦も参加していたの』





『それってもしかして!!』













『航空戦艦・伊勢。姉妹艦、日向』





『5、6番砲塔を撤去し、そこに飛行甲板を設置した航空戦艦よ!』

『軽空母に匹敵する航空機搭載能力と戦艦の火力と防御力を合わせ持った世界で唯一の艦種ね!』






『やっぱり~~! 伊勢と日向ししょーだぁ~♪ 』

『航空攻撃と艦砲で敵をやっつけちゃうね!!』







『残念ですが・・・ 伊勢と日向は航空機を搭載していませんでした』






『ええっ!! なんで!?』






『日本の航空戦力はズタズタにされて伊勢たちに載せる航空隊は無かったのよ・・・ その飛行甲板には多くの対空火器が搭載されたの』





『しかし、その対空火器によって伊勢たちは助かる結果になるのです』






『そして艦隊は・・・ 練度の高い直掩の戦闘機以外の全ての航空機を陸上の飛行基地に退避させたの』





『そんな事したら攻撃できなくなっちゃうよ!』





『昨日の時点で攻撃に出撃した機体は空母に帰って来ていないのよ・・・ 本来なら昨日で、瑞鶴たちは敵攻撃機により沈められていたはずだったの。もしも、攻撃隊が帰ってきても着艦出来る空母はもう無いのよ!』





『それって・・・ 武蔵と同じ・・・ 』






『空母機動部隊をマリアナ沖海戦で事実上失った帝国海軍には、瑞鶴たちの命を犠牲にして大和たちをレイテ湾に突入させるしか方法が無かったのです!』





『小沢長官の指揮する 瑞鶴、瑞鳳、伊勢 を中核とする部隊と、松田少将が指揮する 千歳、千代田、日向 を中核とする二つの部隊に別れて敵の来襲に備える』









『1944年10月25日 08時15分頃・・・ 』

『敵の大編隊が来襲してきたの。瑞鶴たちの命を懸けた囮作戦・・・ 』

エンガノ岬沖海戦が勃発したの!』










『この第一波の攻撃により瑞鶴と瑞鳳が被雷、特に瑞鶴は速度低下や電源が遮断されるなど重大な被害を受けてしまうの』

『そして、この攻撃で損害を受けた千歳は空母の中で最初の犠牲艦となって沈没してしまったの』






『空母瑞鶴では傾きかけている艦内で懸命の修復作業が行われる。そして、敵の第二波が来襲する』







『開戦からマリアナ沖海戦まで、一度の被弾も許した事のない幸運艦の瑞鶴・・・ その運の強さが味方したのか、至近弾はあったものの全ての攻撃を避ける事に成功する』

『しかし、別部隊の千代田は被弾し、大火災が発生して艦隊から落伍して戦闘不能になってしまったの』






『瑞鶴は幸運艦だもん! 絶対沈まないもん!』





『今回ばかりは瑞鶴の運の良さだけでは通用しない戦いです。そして瑞鶴には姉の翔鶴がいません』





『正規空母・翔鶴・・・ 妹の瑞鶴とは対照的に数々の戦いで被弾する不運艦。瑞鶴が被弾しなかったのも姉である翔鶴が身代わりでいつも被弾していたから・・・ 』

『その翔鶴はもういない・・・ マリアナ沖海戦で沈んでしまったから・・・ 』






『艦隊の上空では燃料切れの直掩の戦闘機たちが傷ついた空母に着艦する事も出来ずに次々と水上に不時着していく・・・ そして・・・ 敵の第三波がやって来る!』







『敵は空母を無くした日向たちの部隊を無視して瑞鶴と瑞鳳を狙い攻撃態勢に入る! 特に瑞鶴は真珠湾攻撃に参加した空母の最後の生き残りであり、瑞鶴を撃沈する事によって真珠湾の仇討になる!』

『瑞鶴たちは1分1秒でも敵を引きつけなければならない! 大和たちをレイテ湾に突入させる為に・・・ 』











『攻撃は二隻の空母に集中する! 必至に抵抗する瑞鶴と瑞鳳』






『速度の低下した瑞鶴に敵の攻撃を避ける術は無かったの』

『対空火器は爆撃によって粉砕され、艦の傾斜によって射撃出来なくなりやがて沈黙してしまったの』




『数々武功を立てた幸運艦の瑞鶴・・・ 彼女の最後の瞬間が迫っていたの』

『魚雷や爆弾が次々に命中し火災が発生、艦の傾斜も増して退艦命令が下される』






『そして・・・ この写真が撮られた後、瑞鶴は海の底へと沈んでいったのよ・・・』







『軽空母・祥鳳・・・  瑞鳳の姉で珊瑚海海戦で史上初めての空母同士による航空決戦を行い、帝国海軍初の空母の損失艦となった軽空母』

『あれから2年以上、瑞鳳は一人でこの大戦を生き抜いてきたの。他の空母たちの姉妹たちを眺めながら・・・』







『艦隊で最後に残った瑞鳳が敵機に沈められる事で、姉の祥鳳から始まった空母同士の決戦も終止符がうたれようとしていたの』

『敵機の集中攻撃を受けた瑞鳳は中央部分で分断されて姉の眠る海の底へと消えていったの・・・ 』






『でも、まだ沈んでいない空母が一隻あったの。そう、艦隊から落伍して漂流する千代田が・・・ 』









『漂流していた千代田に敵偵察機が接近する。偵察機は千代田は既に放棄されていると思っていたのだけれど千代田は偵察機に向け発砲したの』

『そう、千代田は敵をおびき寄せる為に発砲したの・・・ 最後まで囮に徹する為に・・・ 』

『そしてやって来た敵巡洋艦部隊の砲撃により動けない千代田は次々に砲弾を浴びて海底へと消えていったの・・・ 』








『お姉ちゃん・・・ 空母さんたち、みんな沈んじゃったよ・・・ ぐす・・・ 』







『でもね、彼女たちがその身を犠牲にする事によって最強の攻撃隊を敵の喉元へと送り出す事に成功したの』










『かつて世界最強の航空戦隊を誇った彼女たちですら足元にも及ばない。 戦艦大和を中心とする最強の攻撃隊・・・ 栗田艦隊をね』









『しかし、小沢艦隊への敵航空機による攻撃が終わった訳ではありません』






『そう・・・ 敵機は空母を沈めると今度は大型艦である伊勢と日向に集中攻撃を仕掛けてきたの』









『伊勢と日向の二隻は敵の艦爆が降下態勢に入ると同時に急転舵して敵の爆撃を回避してみせたの!』

『敵からして見れば、いきなり目標が無くなる訳で、降下態勢に入ると爆弾を捨てないかぎり上昇する事は不可能! 敵機は爆弾を海に投下するしかなかったの!!』






『敵機に次々と爆弾を捨てさせ、飛行甲板に搭載された対空火器が火を噴いたの!』






『巧みな操艦と増強された対空火器・・・ 』





『二隻の航空戦艦は撃沈されるどころか敵機に損害を与えて撤退させる事に成功したの!!』







『二隻の活躍により小沢艦隊の残存艦は生き残る事が出来たのよ!』





『さすがなんだよ! 伊勢も日向ししょーもスゴイんだよ!!』






『伊勢も日向も航空機は搭載出来ませんでしたが、その事が艦隊を救う結果となったのです』






『こうして小沢艦隊の囮作戦は空母たちの犠牲によって成功したの』





『次は大和たちだよね! 燃えてきた~~!!』






『あら? 時間のようです。 続きは今度ですね』










次回につづく

Posted at 2016/09/25 23:28:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | 艦これ 戦艦 戦争 | 日記

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