2017年02月22日
第三十七話 ラリー・ナガノ雪道2014 ~SS2 誤算!予測不能の大雪国道!!
遡ること数年前――――。
2014年2月、日本列島各地は観測史上記録的な大雪に見舞われた。
空の便は欠航が相次ぎ、鉄道・バスは運休・大幅な遅れ、道路網では高速道路や国道の通行止めが発生した。
時は2014年2月15日 土曜日。
サトスケの住む長野市も大雪に見舞われた。
吹雪の中、仕事の為にサトスケは相棒カピたん(プレオバン)を駆り100キロ先の諏訪市を目指し出発した。
サトスケとカピたんは一路、市街地の道路を南へと向かう。
時刻は間もなく午前4:00。
真冬のこの時間はまだ暗いが雪のおかげで景色は明るい。
さすがに土曜早朝のこの時間、さらにはこの吹雪では人っ子一人、車一台も居ない。
一度除雪された後に程よく圧雪された路面を快調なペースで走るカピたん。
途中、道路脇の電光掲示板に高速道路が通行止めになっている旨が表示されていた。
サトスケ「やはり高速は止まっているか・・・」
諏訪市には午前9:00迄に着かなければならない。
残された時間は5時間と少し。
だが雪の無い通常コンディションであれば下道でも2時間半の行程である。
カピたん「このペースなら高速じゃなくても余裕じゃねッスか?」
車が一台も居ない市街地を快調なペースで走るカピたん。
サトスケ「そうだナ」
間もなく国道と交わる交差点に出るところでカピたんがサトスケに訊ねる。
カピたん「またいつもみたいに国道も使わないんスか?」
サトスケ「イヤ、今日は国道で行こう。まだこの時間だから混んでないだろう」
カピたん「さすがにサトスケでも今日は国道ッスか」
サトスケ「次の交差点、国道へ右折だ」
カピたん「了解ッス」
程なく国道と交わる交差点が見えてきた。
サトスケは右折する為に2車線道路右側へとウインカーを出してカピたんを寄せて行く。
ふとサトスケは見えてきた交差点の異変に気付いた。
サトスケ「何だか嫌な予感がする・・・」
交差点まで来ると異変の原因が分かった。
渋滞である。
国道の渋滞の先、向かうべき方向を見やると・・・・・
吹雪の中、見渡せる限り動かないテールランプの列が延々と続いていた。
カピたん「何スかコレ!?ココ来るまで車一台とも会わなかったのに」
サトスケ「コリャ駄目だ」
言いながらサトスケはカピたんを左車線に戻し、交差点を直進して突っ切った。
カピたん「・・・やっぱりッスね?」
サトスケ「仕方ないだろ。高速ダメ。国道ダメ。残された道は峠越えしかない」
カピたん「結局そうなるッスね~」
サトスケとカピたんは国道をあきらめ峠へと向かった・・・・・
つづく
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Posted at
2017/02/22 00:25:10
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