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Grande Violaのブログ一覧

2024年04月13日 イイね!

「うるさいこの音の全部」

「うるさいこの音の全部」ゲームセンターで働く長井朝陽の日常は、「早見有日」のペンネームで書いた小説が文学賞を受賞し出版されてから軋みはじめる。兼業作家であることが職場にバレて周囲の朝陽への接し方が微妙に変化し、それとともに執筆中の小説と現実の境界があいまいになっていき……職場や友人関係における繊細な心の動きを描く筆致がさえわたるサスペンスフルな表題作に、早見有日が芥川賞を受賞してからの顛末を描く「明日、ここは静か」を併録。


「おいしいごはんが食べられますように」で芥川賞を受賞した高瀬隼子が、自身をモチーフに??書いた作品。


小説家は普段皆が隠して生きている頭の中をさらけだす仕事ではありますけれど、空想の世界で読者を騙して楽しませる仕事なんだから、嘘をつくことに罪悪感を覚える必要なんてないのになあ。
物事一つ一つに対する感受性が強すぎて疲れてしまいそうだようなあ。

と、思いながら読みましたけども、結局この感想文も高瀬さんの掌でころがされてるだけのような気がする。「おいしいごはん」に続いて、ヒトの心の中の扉は何枚もあるんだということに気付かされる佳作でした。


Posted at 2024/04/14 12:34:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | Book, Magazine and Comic | 趣味
2024年04月10日 イイね!

「ツミデミック」

「ツミデミック」大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中に話しかけてきた大阪弁の女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗ったが――「違う羽の鳥」 
失業中で家に籠もりがちな恭一。ある日小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣の一軒家に住む老人にもらったというそれをたばこ代に使ってしまった恭一だが――「特別縁故者」





コロナ禍を題材にした小説ってたくさんありますけど、これは出色。
六編の短編すべて面白い!
そして犯罪小説集なのになんだか癒やされる。「祝福の歌」が印象的。
いや、最高だ!
Posted at 2024/04/10 19:57:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | Book, Magazine and Comic | 趣味
2024年04月09日 イイね!

「人間標本」

「人間標本」人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな
蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。




う~ん、だいぶカルト。
読み終わって、なんか父として絶望的な気分になった。

二転三転のラストはまあまあ面白いけど、どいつもこいつもちょっとイッちゃいすぎてて、あまり好みの作品ではなかった。

湊かなえさんって救いようのない話が多いよね。
Posted at 2024/04/10 08:10:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | Book, Magazine and Comic | 趣味
2024年04月06日 イイね!

「あなたが誰かを殺した」

「あなたが誰かを殺した」閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。
愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。
残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。
そこに現れたのは、長期休暇中の刑事・加賀恭一郎。
――私たちを待ち受けていたのは、想像もしない運命だった。



久しぶりの東野作品。
ラスト終わったかと思わせておいて、もう一度盛り上げるところは東野さんらしい。
まあ、しかし、そもそも警察の捜査があまりにも大甘な設定なのでね。
身内が殺されたら、身内はもっと厳しく疑われるでしょうよ、と。
サスペンスというよりもファンタジーですね。
Posted at 2024/04/07 10:15:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | Book, Magazine and Comic | 趣味
2024年04月01日 イイね!

「破果」

「破果」稼業ひとすじ45年。かつて名を馳せた腕利きの女殺し屋・爪角(チョガク)も老いからは逃れられず、ある日致命的なミスを犯してしまう。守るべきものはつくらない、を信条にハードな現場を生き抜いてきた彼女が心身の揺らぎを受け入れるとき、人生最後の死闘がはじまる。


プロの「防疫業者」のお話。
しかも女殺し屋。
常に冷徹にネズミや虫として相手を葬ってきた爪角が、キャリアの終盤にさしかかり老犬と暮らしてみたり、苦痛を与えない殺し方を考えてみたり、怪我を治療してくれた貧乏な医者一家に共感してみたり、と生き方に変化がおこる。
クライマックスは自分を殺そうとする若き同業者が、過去の被害者の遺族だと思い至るところ。

「業者」といえば伊坂幸太郎の殺し屋シリーズですが、あれよりも読後感は重い。
老いた女性を破果(腐った果実)に擬えた意味がラストのネイルサロンの場面にも内挿されているような印象でした。

スタイリッシュでハードボイルドな文体は訳者の小山内園子氏の手腕も大きいな。
Posted at 2024/04/01 16:55:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | Book, Magazine and Comic | 趣味

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何シテル?   05/06 22:28
Grande Violaなサンフレッチェ広島を愛するオトコ△○歳。 みんカラでサカーブログばかりアップしてスミマセンw 年代的にはスーパーカーブーマーな...
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