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イイね!
2008年01月23日

CCA編 最終話 #64「 地球 」



アムロ   「 なんだ?どういうんだ? 」


 宇宙に流れるモビルスーツの数は三十…五十…それ以上である。それが、アクシズ後部の前に回り込んでは、次々にアクシズに取りついて、エンジンを全開にしていくのだった。


アムロ   「 やめてくれ、こんな事に付き合う必要はない。 
               さがれ、来るんじゃない 」

シャア   「 なんだ?何が起こっているんだ? 
            ええい、完全な作戦にはならんとは 」


 シャアはカプセルの中に走るオーロラの光に似たものに包まれながら、外で起こっている事を感じていた。

ジムⅢ隊A 「ロンド・ベルだけに、いい思いはさせませんよ」

アムロ   「しかし、その機体じゃあ」

 すでに、取りついたモビルスーツの中には、オーバーロードで、エンジンを真っ赤に加熱させていくものもあった。

アムロ   「ギラ・ドーガまで。無理だよ、みんな下がれ」

ギラドーガA「地球が駄目になるかならないかなんだ。やってみる価値ありますぜ」

アムロ   「しかし、爆装している機体だってある」


ドウッ! 白熱したモビルスーツが爆発し、そのパイロットの意思が飛んだ。


アムロ   「駄目だ、摩擦熱とオーバーロードで自爆するだけだぞ」


 またも、制御不能になったモビルスーツがアクシズにそって流れていった。途中の別のモビルスーツがおさえようと手を伸ばすが、どのモビルスーツも真っ赤に燃えている。


アムロ   「 もういいんだ。みんなやめろ 」

シャア   「 結局、遅かれ早かれ 
           こんな悲しみだけが広がって 
              地球を押しつぶすのだ 」


 シャアは屈んでいた背筋を伸ばし、振動の続くシートに身を任せた。


シャア   「 ならば人類は、 
         自分の手で自分を裁いて自然に対し、 
          地球に対して贖罪しなければならん。 
             アムロ、なんでこれがわからん 」


 シャアの瞳からは涙の粒が飛び散って光った。


アムロ   「 離れろ、…ガンダムの力は 」


 真っ赤に焼けたコックピットの外、νガンダムの機体は白熱する源になって、そのオーバーロードした光から発する白い波が、灼熱の摩擦熱の広がりの間を滑るように、左右上下に取りつくモビルスーツにぶつかっていった。と、その波動にぶつかったモビルスーツが次々に弾かれて、アクシズから離れた。


シャア   「 こ、これは、サイコフレームの共振。 
         人の意思が集中しすぎて 
         オーバーロードしているのか? 
          なのに、恐怖は感じない。 
         むしろあたたかくて、安心を感じるとは 」

アムロ   「 何もできないで、おあっ 」


 広がるνガンダムの白熱の波動に、さらにモビルスーツが弾かれ、アクシズの四方に放出された。


オペレーター「光の幕のむこう、モビルスーツが跳ね飛ばされています」
ブライト  「もっとよく観測しろ」
ブライト  「何が起こっているんだ?」


 ラー・カイラムのブリッジでは、クルーたちが、なす術もなく、その輝くアクシズの前進を見つめていた。


シャア   「 そうか、しかしこのあたたかさを
         持った人間が地球さえ破壊するんだ。
             それをわかるんだよ、アムロ


アムロ   「 わかってるよ。
          だから、世界に人の心の光を
             見せなけりゃならないんだろ 」


 シャアは、カプセルの周囲の壁から滲み出るオーロラ状の光の中に浮き彫りになりながらも、口惜しく言った。


シャア   「 ふん、そういう男にしては 
          クェスに冷たかったな、え? 」

アムロ   「 俺はマシーンじゃない。 
          クェスの父親代わりなどできない 」


 コックピットの激震にもまれながら、アムロは叫んだ。


アムロ   「 だからか。貴様はクェスを 
               マシーンとして扱って 」

シャア   「 そうか、クェスは父親を求めていたのか。 
           それで、それを私は迷惑に感じて、 
             クェスをマシーンにしたんだな 」

アムロ   「 貴様ほどの男が、 
          なんて器量の小さい 」

シャア   「 ララァ・スンは私の母に 
         なってくれるかもしれなかった女性だ。 
          そのララァを殺したお前に言えたことか 」

アムロ   「 お母さん?ララァが?うわっ 」


 νガンダムを中心にした光が、線から帯、帯から幕になり、時に低く、時には高く、アクシズと地球を取り巻くようにして伸びていった。


ナナイ   「…大佐が」
ライル   「おい、ナナイ、どうしたんだ?」
オペレーター「アクシズが地球から離れていきます」
ライル   「そんな馬鹿な」


 人々が見守るなか、アクシズを発した光の帯は、地球に向かって、なだらかに、波のようにたゆたっていた。その光に乗ったように見えるアクシズのふたつの巨大な岩の塊は、無数の破片を撒きちらしながら、地球をあとにしようとした。


オペレーター「 アクシズ、進路変更確実、 
                    地球から離れます 」



 その地球は、自身の傍らで起きた事件など知らずに、青く巨大に在って、次の夜と昼のためにゆったりとまわるだけだった。




                         逆襲のシャア 完




ブログ一覧 | 音楽/映画/テレビ
Posted at 2008/01/23 07:56:32

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この記事へのコメント

2008/01/23 09:32:04
お疲れ様でした。

劇場では見そこね、たまたまテレビで放映していたのを
録画してみたのを思い出しながら、拝見していました。
コメントへの返答
2008/01/23 22:11:59

最後までありがとうございました。

今回、小説も読み返してみましたが、映画と違ったところもあり、なかなか面白かったです。

2008/01/23 21:21:47
パチパチパチパチ!
お疲れ様!

アムロとシャアの行方、しっかりと見届けました。
やっぱり、死んだのでしょうね?
コメントへの返答
2008/01/23 22:14:04

ありがとうございました。

アムロとシャアは夜空に輝く星になったのですよ、きっと・・・そしていつも心の中に。

2008/01/24 07:12:33
連載お疲れ様でした。^^

この連載中、逆シャアがどうしても見たくなり同僚からDVDを借りて見ておりました。^^

昨晩、お友達のでかおさんとアキバにある「BAR ZEON」へ行き、taka_LANDERさんのこの連載のお話で盛り上がっておりました。

さて、次は何が登場するのでしょうか?
楽しみにしております。^^
コメントへの返答
2008/01/24 09:02:49

ありがとうございました。

話題にしていただけるなんて、光栄です。

次ですか?
ガンダム系は、アムロとシャアの時代でお終いですね。最近のガンダムはわかりません。

次も、ちょっとがんばろうと思っていますが、パンダーGさんのお気に召すかどうか…

2008/01/24 18:32:11
お疲れ様でーす♪

楽しく読ませてもらいました。
もう、毎日の日課になってました(笑)

今回はちょうどギャオで無料配信をしていたので、真夜中にも関わらず仕事前に見ちゃいました(^^;
そのおかげで、小説版と劇場版の違いが良く分かって楽しかったです。

次も楽しみにしてまーす(^^
コメントへの返答
2008/01/25 00:48:54

ありがとうございました。

日課ですか?そんな風に呼んでいただけて、ホントにうれしいです。
そんなこんなで、次も始めちゃいました。お楽しみいただけると良いのですが。

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