ブラックなお話

　先日、とある話を耳にしました。

道内の一族経営の会社の作業員さんの話です。

　その作業員さんは日頃、機械作業に就いており、その日も作業を行っていると機械の調子が良くないので機械の具合を確かめていると、レバーを開けた時に手のひらが機械に触れてしまいました。

　幸い手の腱などには達しておらず、すぐに会社に報告したそうです。
しかし、会社の対応は「そんなのは労災にならない。それくらいなら、みんな自分で病院に行っている」と言われたそうです。

　とりあえず自宅に戻り、奥さんに事情を話すと「それはおかしい！！」と言われたそうですが、作業員さんは「とりあえず、挟まっているゴミを取るから歯ブラシと消毒液買ってきてくれ」と奥さんを薬局へ向かわせました。
　奥さんもさすがに正気を取り戻し作業員さんを病院へ連れていくと２０針以上縫う大怪我、会社に抗議の電話を奥さんがすると、とりあえず病院代は支給されたようですが１か月後には会社から、「いつまで病院に行ってるの、ほんとならお金出ないんだからね」と信じられない言葉に作業員さんは手のひらがまだ突っ張るにもかかわらず通院をやめてしまったそうです。

　そして、現在は別の会社へ移りました。
　作業員さんは、いわゆる『社畜』という状態に陥っており会社のいうことに逆らえなくなっており正常な判断が出来ない状態なんでしょうね。

　本来であれば労働災害として、医療費の負担もなく、休業補償も受けられる。
ましてや『労災隠し』となれば労働基準監督署に通報すれば適切な対応をしてもらえたかもしれません。

　機械化が進み、女子社員も増え業界の明るい話がよく聞こえるのですが、まだまだこんな黒い話もあるんだなとびっくりしました。