出動ナシのままシーズンは早くも後半戦。
今年は意外と降らなかったな・・・
関東で大雪みたいな年は、案外良くなかったりする。
まぁ、秋田帰省で結構雪の上走ってるし、全然走れてないって程ではないか。
ただ、行くぜ!っていう出動が無いので、何とかしたい所。
と思っていると、10日晩はシャバ雪でも行くよの連絡。
南岸の風が入った10日。
暖かいので、未だに日陰に残ってる残雪が一気に溶けるくらいだったが、アルプスエリアまで行っちゃえばぎりぎり雪だからね。
行こう!不発もやぶさかではない。
そうはいいつつも、子供と一緒に寝ていたヲレはクネの着信で起こされる。
「何だ寝てたのか?」
「お、おう。。」
「出られるの?」
「えーと、うん、大丈夫。いまどこ?」
「談合坂。」
「直ぐ出る。」
クネには先に行かせて追いかける形に。
降っていたみぞれが雪に変わり、除雪車に捕まりながら中央道を進みます。
しかし、油温が上がらんな・・・いつもは冬場とは言え高速では85度程度で安定していたはず。
それが70度に届かない・・・
そんなに気温が低いんだろうか。
そして、途中から結構ヤバイ路面だったので、DCCDオンと思ったら何故か起動せず。
インジケーターが上がらん^^;
クネと合流し、コンビニでスイッチ下をチェック。
この間シフトレバーまわりを弄った時の不手際かな。
DCCD強制カットオフの配線がすっぽ抜けてた・・・。
カプラとかギボシを外すのが面倒で、パネルごと無理くり退かしてたのがいけなかったか。
急いで配線を修理し、DCCD復帰。
普段フリーだから全然気が付かなかったわ。
いつものコースへ向けて、山の麓の住宅地の間を恐る恐る上がっていきます。
民家だから飛ばさないという事もあるけれど、
雪山はこういったバッファの区間が一番危ないのだ。
雨上がり風の湿っぽいドライ路面から、べちゃべちゃしたシャーベット状の路面になり、そろそろ雪と言えるかどうか辺りの路面。。
ラフなアクセルもブレーキも全く受け付けない超スリッピーな路面。
前を行く慎重なクネのGDBでさえ、たまに乱れている。
こういったバッファエリアのコンディションを見て、大体山上の状況は読める。
今日は走れるぜ。
いつものヘアピンを抜けると林道が始まる。
丁度ここから日中陽が射さない谷間の山岳路になるので、大概雪が着いている。
若干ユルいが雪道になってるな。
クネGDBのフルスロットルからスタートする登り一本目。
「最初の一本目から鬼の全力疾走」のクネが突っ込みで躊躇している・・・
ヲレもそうだが・・路面が読めない怖い時は、大きめのフェイントで確実に鼻を入れる動きになる。
滅多に進入で振らないクネが怖がってるなw
それ程今日の路面は水っぽくてスリッピーだ。
それでも最初から2、3、コーナー回った辺りから路面が安定してきた感じ。
重たい雪ではあるが、こっからは目一杯で行けそうだぞ!
DCCDはロックからいっこ下。
ロックでもいいような路面だけど、もう最早どっちでもいいや。
ダウンプレートのお陰かな、ヨーがコーナーの中盤でもいい感じで残ってくれてるので、駆動がフロント主導でもきれいに繋がる。
やはり、重心がフロントアクスル付近へ移ったのは雪山でも正解だったな。
DCCD
がロック付近であれば、どれだけ取っ散らかっても、殆どアクセルで取り返せる。以前のセッティングだと、「あ、これは回っちゃうな」というようなケツから進入でも、全て取り返せている。
これは素晴らしい。
クネもマシンの動きに信頼性を持てたのか、かなり角度を付けて振りかざし始めた。
クネもヲレも、今回は卸したてのナンカンスタッドレス。
ヲレも2シーズン使って太鼓判を押した、雪での食い方がかなりズルいレベルのアジアンスタッドレスだ。
滑ってからの食い方が安定しているので、かなり楽しいですよお父さん!!
クネも、これまでに感じたことのない高次元の走り方が出来ると絶賛している。
結局2台で投入してしまったので、違いが判らないですよお父さん!!
でもまぁ、今日の路面はかなり水っぽくスリッピーなシャバ雪であったはず。
それを2台で追い込んであれだけのハイペースと曲芸走行を実現できたのだから、かなり高い次元にあったと推察できる。
いやいや、楽しいなぁ。
途中、Bラインのリエゾン
区間で刺してる少年たちをさくっとGCで引っ張って救出し、
「インプ超カッコイイ・・・」
などと呟かれつつ・・(ていうか、あのパーティーインプいたじゃんか・・・)
K山方面を経由し、いつものD門峠でドリパかなと思ったら、除雪が入っていなくて
ちょっと走りづらいな・・・
重い雪がザクザクと深すぎる。
走れるっちゃ走れるけど・・・クネにはすれ違い停めで話しながら、
腕をクロスさせ×の合図。
この奥のT山もちょっと覗いてみたけど、シャバシャバでいかんな。
これは最初のK峰が一番良いと判断。
途中ちょいちょい寄り道しながら、元来た道をイケイケで戻ります。
「やっぱ雪山は面白ぇなぁ・・・。」
2台でドリフトしながら、カウンターの送りハンドルで呟いてしまう。
幾つになっても変わらんな。。。
クウォーーーーーーン!!!!!!
シムスのフロントパイプに木霊するステンレスの排気音が心地よい。
うーむ、ターボでもこれだけ高音が良くなるなら、社外エキマニやフロントパイプも悪くないねぇ。
こんな地吹雪の中、2台のインプレッサはこの10幾年、変わることなく雪の上を走り続けている。
この、やるも辞めるも極端で短命なこの世界にあって、
何故そんなことが可能なのであろうか。
・・・その答えはただひとつ。
スノーアタックがクルマ遊びのファイナルアンサーだからである。
サーキットやジムカーナ、夏の峠も勿論楽しいが、どれもこう、なんというか一長一短という部分がある。
金が掛かり過ぎるとか、マシンの負担が大き過ぎるとか・・・
だが、唯一雪山にはそれが無い。
攻略の難しさと楽しさ、安全性と、マシンへの低負担。
ひいては高経済性に於いて。
これらが全てマックスで詰まっているのが、スノーアタックだと、おれたちひょうきん族は考えている。
いやいや、ぺったんこ組は考えている。
雪道で安全性!?
と普通の人は思うかもしれない。
だがしかし!
こと雪上に於いて、
自動車運転のコントロールの限界を超えた神の領域に、ああも容易く接触できるステージは他にないのだ。
リスクが無いとは言わない。
でも、その受け持ったリスクに対してあれだけのインフォメーションがある世界は少ない。
ローリスクハイリターン、それがスノーアタックだ。
濃密な一本をしっかり走り終えると、それだけでお腹がいっぱいになる。
そうだなぁ・・・
下品でも解りやすく言い換えると、めちゃくちゃ相性のいい相手と最高の一発を決めた後のような・・・
まぁ、ある意味言い換えてもいないけど・・・
いや、それを超えるかも知れないかな・・・
そんな充実感と達成感がある。
何か出るんだろうな・・・
何ていうか、脳からさ・・・エンドルフィンとかドーパミンみたいなのが。
そうでないとあの多幸感は説明がつかない。
そんなこんなで、ブログの中で使う訳の分からん言い回しを頭の中で選びながら、
K峰山頂まで戻ってきました。
「時間も時間だし、あと1、2本走ったら帰ろうぜ。」
そんな時!
停車した際のアイドリングで純正メーターの油圧警告灯が点灯。
「え!?」
デフィの油圧計に目を遣る。
安定はしてないが、針がゼロに近い所を指している。
クラッチを切った状態で、軽くアクセルを煽ってみる。
4000回転で2キロに届かない。
これはまずい。
並列停車のドア越しに
「ちょっと待って、油圧が無くなった。」と連絡。
エンジンを停止する。
「どうした、オイル漏れか!?」
心配そうにクネ太郎が駆け寄ってくる。
どうしたって、マッキーの一件が頭をちらつくではないか。
エンジンフードを開け、即座にエキマニ周りやアンダーカバー、ミッション周辺などを上から下から目視する。
「漏れてる感じはないな・・・」
この時、行きがけの低油温表示を思い出していた。
オイルが入っていないのかも知れない。
リヤシートのティッシュを二枚とり、オイルレベルを確認する。
「不味いぞ、先っぽにも付いてこない。」
先っぽにも付いてこないって事は、少なくとも1.5リッター以上は減少している。
かなりエンジンオイルが無くなってしまっている事は確かなようだ。
クネが、牽引もしくはレッカーなのかな~という顔をしている。
まだ油圧もゼロではない。
直ちにこうなってしまった訳ではなさそうなので、回転を上げずに自走で山を降りることにした。
インター付近のスタンドに駆け込めば、エンジンオイル位何とかなるだろ。
再びエンジンを掛けると、一瞬アイドリングでも2キロ付近を指したが、直ぐに吸い切ってしまうのか0.5キロ程になってしまう。
吸い上げては無くなり、吸い上げては無くなりを繰り返しているらしく、回しても2キロを超えることはないようだ。
3000以上は回せないな・・・
あと一本走れたのにな・・・などと後ろ髪を引かれつつ退山。
帰れるかどうかも怪しいのに呑気なもんである。
インター付近にはガソリンスタンドが集中しているのだが、
夜間にオイルを売ってくれる所がなかなか無い。
最近は小売り用の缶で在庫せず量り売りなので、ピットが閉まっている時間は対応できないようだ。
4件位まわって漸くピットの開いているスタンド発見。
レベルゲージのいい所まで量り売りしてもらう事に。
すると、
3.5リットルも入ってしまいました!
ほぼほぼカラじゃねえか・・・。
オイルクーラー分は判らんが、全量交換しても5リットル位なので・・・
2リットルも入っていませんでしたね。
思えば、先週位から予兆はあった。
油圧計の表示が随分ラフだったのだ。
針の振れ方が大きく、上下はするけど安定しない感じ。
プレッシャーセンサーでも逝かれたのかと思っていたが・・・。
単純に、もう少なかったのかも知れない。
そして、今日の行きがけの低油温表示。
そういえば、針の上りも遅かった。
オイルが少なければオイルも高温になってしまうと思いがちだが、それが油断になったな。
単純にセンサーが浸っていなかったから検知せず、触れるオイルも少ないからきちんとした温度を測れていなかったという事か。
ううむ、これだけ材料が揃っていながら、
アホみたいに雪山にデッパツしているヲレって一体・・・(;´∀`)
整備手帳でも触れたが、時折だがエンジンオイルが一気に減る症状がだいぶ以前からある。
時折というのは、普段乗りでは殆ど減らないが、運動会とか雪山とかエクストリーム走行時で一気に減ってしまう症状である。
以前はヘッドから下がってくるとか、腰下から上がってくるとかで減っちゃうのかと思っていましたが、
何度かOHを重ねても、減り具合が変わらないので、タービンなのかなと思っている。
確かにやたらと白煙が出てる時もあるしね。
でも常日頃からではないと言うのがミソだな。
確かに、これまでタービンだけは交換歴が無い。
もう直ぐ22万キロに到達するというのに、エンジン自体は何度もOHを重ねているのに、
タービンだけはずっと使い続けているのだ。
そろそろ交換かオーバーホールの時期が来ているのかも知れないね。
秋田の帰省前点検以来オイルレベルは見ていなかったな・・・。
3000キロ位であっと思う程減ってる時がある。
年末年始と1月で結構走ったからね・・・日が経つのがあっという間だからうっかりしていたな。
やばいやばい。
取り敢えず安堵していると、クネが何やらゴソゴソ。
「何してんだ、何かくれるのか?」
「プレゼントだよだいちゃん。」
「・・???」
「本当は自分のクルマやってもらう時に渡そうかと思ってたんだけど・・・」
「何だよその律義なプレゼント包装は・・」
「こうネタばっかりだとタイミング的に今かな、みたいなね。」
「消火器・・・。」
「自分で買わなさそうだから、買っといたよ。」
「今回は燃えた訳じゃないけど・・でもまぁ、ニアミス的な感じか・・・ありがとう。。」
帰りも一応、何度かサービスエリアでオイルレベルを見て、突発的な事案でない事を確認。
大丈夫だな・・・
「確かにここの所オイル量は見てなかったな・・・危なかったぜ。」
「昔、俺のGCがエンジンブローした時も、オイル量見てなかったからだよな・・・」
クネの昔乗ってたGCの話だ。
何か、一番基本的な所がすっぽ抜けてたような・・・
急なデッパツだとどうしても疎かになってしまうが・・・コンビニに行くんじゃないんだから、
オイル量と水ぐらいは常に見ておかないと駄目だな。
人のクルマ助けてる場合じゃなかったよ・・・(-_-;)
オイルも日頃積んでおこう・・・