明け方、「ツーリングに行かなくちゃ」と夢を見ながら目が覚めた。
5時。 平日起きる時間。
このところ仕事が忙しくて、ちょっとグロッキー気味。
家でじっとしていたいんだけど。
好きなことやってリフレッシュできるタイプじゃないし、空は雲が厚く雨が降るかも知れない。
まぁ、嫌になったら引き返せばいいか。
XLRは壊れているから、4ヶ月ぶりにTLFを引っ張りだします。
ずっと頭から離れない、山県の柿野へ行ってみようか。
06:50
走り始めてものの5分。
濡れた路面からの飛沫で、ジーパンが肌に貼りつく。
土曜日なので街の交通量はそれほど多くはないけれど、バス専用レーンを飛ばしていく輩が多いなぁ。
名古屋市内を抜け、41号線で犬山市。
降り出しそうな空模様。
はぁ~
08:00
そう言えば、北に向かって走っているけれど、山県市ってどっちだったっけ?
いけない、西に向かわなくちゃ。
美濃加茂から関市、武芸川方面へ。
道路が整備されて、道幅も広がっていました。
ずいぶん長いこと来ていないなぁ。
この季節、どこへ行ってもキンモクセイが香ります。
柿野近くに着く頃には、80キロ走行。
林道にも入ることを考えると、一度給油しておかなくちゃ。
交通の流れに乗ってけっこうハイスピードで来たので、そろそろリザーブになりそうだからね。
営業していると思ったら、以前ここにあったガソリンスタンドは随分前に潰れてしまったらしい。
09:20
かなりの距離スタンドを見ていないけど、この先 大丈夫だろか?
閉店したスタンド近くにお住まいお父さん…いぇ、13歳しか離れていないので、お兄さんですか、、
に尋ねると、このまま256号線を行けば、すぐ近くにあるそうな。
聞けば、30年ほど前、ストレスで体を壊した時に、オートバイに乗ることを勧められて、ホンダの
フュージョンに乗っていたそうで。
最近の単車乗りは、ちょっとした気遣いや礼儀ができない連中が多いと嘆いてました。
10分ほど立ち話をした後、お礼を言ってガソリンスタンドを目指します。
09:35
5分ほど走ると教えてもらったスタンド。
1.63L給油。
心配するほどのことはなかった。(^^ヾ
キャブのセッティングが出てから、50km/L前後で安定してますな。
09:40
柿野町にある清瀬神社。
ここに来るのは何年ぶりだろう。
親父が他界して、まだ1年経たないので、鳥居はくぐれない。
鳥居の脇から入らせてもらった。
どうして柿野に来たかったのか自分でも分からないんだけど、ずっと気になっていたことだから、ひとつ気が済んだよ。
10:00
名古屋ではまだツボミのキンモクセイが、この辺りは満開でオレンジ色。
コスモスも満開で、鮮やかな景色。
これで青空だといいんだけどね。
山ではこんな時期にアジサイが咲いていることが多い。
県道196号線を北上。
途中西洞谷へ向かうつもりが、道を見落として東洞谷に来てしまったようだ。
民家もなくなり、路面には苔が生えてる。
奥に行くに従って、緑の匂いが濃くなる。
しばらく行くと、倒木に道をふさがれて進むことができなくなってしまった。
歩いて先に行ってみたけれど、けっきょく行き止まり。
10:35
気温は22℃前後だけれど湿度が高いので、少しラフを走っただけで汗が噴き出してきた。
川の水で手を冷やす。
先日交換したリヤのアブソーバは、絶対的なストロークがあるわけじゃないけれど、明らかにスプリングの設定とダンパ容量の違いを感じる。
TLF(M)自体が充分旧車ではあるけれど、メッキはクラシカルな印象。
やはり白スプリングの方が似合うね。
山奥から下ってくると、またキンモクセイの香り。
米野まで下ると民家が何件かあって、会う人がみんな挨拶してくれる。
いちおうバスは月水金だけ、3本あるようだ。
でも、不便だよね。
10:50
季節柄、道路には栗がゴロゴロ転がっている。
すごく立派な実。
20メートルはあろうかという栗の木には、無数のイガグリが見える。
お婆ちゃんによれば、食べるのは猿だけだとか。
ニホンザルをアチコチで見た。
サルとイノシシ、クマの方が人口よりも遥かに多いはず。
たまたま電柱の近くにいたからか「電柱の点検ですか?」と聞かれた。
体調が良ければ、「はいそうです!」と答えていたところ。
通じなかったかも知れないけど。(^^;
ボクにしては珍しく、腹が減ってしかたない。
この辺りに食堂などあるはずもなく、コンビニも絶望的。
418号線を15キロほど西に走れば、薄墨桜で有名な樽見。
昼にはちょうどいい時間になる。
11:10
樽見ではガソリンスタンドも開いているし、食堂も何軒か営業してる。
一人のツーリングはコンビニ弁当かパンが定番で、どうも店には入りにくい。
通りを何度も行ったり来たり。
迷った結果、魚が好きなので、「あまご」と書いてある「たなか」に決定。
12:10
あまごのフライ定食 1,200円也。
ご飯は1割ほど古代米を混ぜているんだとか。
少し甘いような、モチっとした食感。
この根尾では、米農家の1割が古代米を作っているのだそうだ。
女将さん、自分に留守番を頼んで、ご近所へ回覧板を渡しに行っちゃったよ。(^^;
昔は根尾の人口は5,000、学校も10あったらしい。
昭和の中頃は、林業と土木で繁栄していたそうだ。
今は過疎で1,500。
学校は35人の生徒 1校のみ。
一時期、日本中が温泉ブームで、ここにも温泉ができたけど、それも一時的なもの。
薄墨桜の時期以外は、商売で生計を立てるのは無理だって。
満腹になったし、たくさん喋ったし、そろそろ出ますか。
ちょっとアブナソウなルートは考えてきたんだけど、半分帰りたいモード。
ここから近い「奥谷」から「松田」を走ってから帰りましょう。
12:50
道が見つからない。
何度も同じ所を往復。
ここか?…という場所には、たくさんの石垣。
水路のようなものも石で組まれてる。
どうも昔ここにあった集落の跡地。
トライアル車とは言え、ライダーは地蔵様のようなもの。
とてもオートバイで入れる場所じゃないです。
ルートがあると思ったのは、昔の生活道だったみたい。
でも、ここは恐かった。
林の中に同じような石垣がいくつもあって、奥まで行ったら迷ってしまった。
若い頃なら野宿しても平気だったけど、今は日が暮れただけで泣くだろうな。
情けない。
日が陰るのが早くなったなぁ。
明るい内に帰ろう。
13:30
157号線を南下し、走り慣れた揖斐川沿いを下ります。
ノンストップで長良川河口堰まで。
ここまで来ると、帰ってきた~って気がします。
長島からは23号線。
ずいぶん交通量が多く、疲れました。
家に帰着。
お疲れ様、自分。
15:50
TLFは部品交換したいし、XLRはエンジン故障中だし。
今年のツーリングはこれで終わり?
あ、モンキーがあるか。
帰宅後、着ていたシャツの背中に血糊が付いているのを家族が見つけたんだけど、背中にケガはなし。
上に羽織っていたジャケットには痕跡なし。
何なんでしょうね…
走行距離:244km
消費燃料:4.4L
柿野周辺