榮チャンのブログ一覧

　或る日、元気に振舞おうとするオラを見て、主人が目からぽろぽろと涙をこぼして泣きまスた。「お前が病気になったのは俺のせいだ」と　オラに何度も謝るんダすよ。主人になんて悲しい思いをさせてしまったのだろうって、主人に申し訳ない気持ちで一杯になったダす。

確かに今まではとても辛く当たられることばかりで　オラ自身の平静を保つので精一杯だった。けれど、この病気は誰のせいでも無いダよ、誰も悪くないダよ。なのに　主人は自分を責めて泣いたダ。
彼の姿を見て、これまで心ン中では　誰かのせいにしようとしたオラ自身を　情けなく、恥ずかしく思ったダ。もう二度と思うものか　と　固く心に誓ったダよ。

　３月２２日に東京マラソンが開催されたダすな。主人はオラの病気が完治するようにと願を掛けて出場してくれたダす。10km以上走ったことの無い素人の身体で、メタボ全開の太いボデーで、吊った足を引き摺りながら「絶対完走するから」と　雨でずぶ濡れになりながら完走してくれたダすよ。彼の必死に走る姿は、主人からオラへの再プロポーズのように感じられたダよ。

高価な贈り物や　甘い言葉なんかひとつも無いけれど、それよりもずっと素敵な贈り物を貰ったと思うダ。だからオラはもう一度主人とやり直そうと思いまスた。

　４月に新居へ引越しまスた。１２月から都内と仙台とを往復していたオラと、転勤で都内に勤務していた主人と　互いに新たなスタートを切るための場所を探したダすよ。おかげ様で快適な毎日を過ごしているダす。自宅から埼京線沿いの某駅は目の前なんダすがね、運転が好きなので　車で移動することが多いダす。近所には幼馴染や旧友が何人も住んでいるので　寂しいことも無いダ。ただ愛犬を連れて来れなかったのが寂しいダな･･･

　主人がオラの前で泣いたあの日以来、主人は別人のように変わったダす。そして、オラも変わったダすよ。何年も掛かっちまったダすが、やっと二人で同じスタートラインに立てたと思うダす。この平穏な毎日と、ささやかな幸福の代償にオラが病気に掛かったのだとしたら、有難いことこの上無い病気ダすなぁ。

皆さん、最寄の際は遊びに来て下され。以前ご住所を交換し合っていた方々には　後日新住所をお知らせ致しますダ。これからも　こんなオラですが、どうぞ宜しくお願い致します。


榮チャン

半年以上経過してしまいまスたが、取敢えず身体が大分元に戻って来たので　みんカラ復帰をすることに致しまスた。皆さんご無沙汰ダすー。お変わり無いダすか？車は元気ダすか？毎日美味しいご飯を食べてまスか？オラ、皆さんに逢いたかったダッ！復帰できて嬉しいダす。

お変わり無いかって、
オラ？

オラはお変わり有ったダよｗ　色々ね。

病気を少々甘く見てたダなぁ。１日はしゃげば　３日ぐったり、そんなペースで暫く参りまスたが　徐々に体力を戻してようやっと　ここまでになりまスた。疲れやすいのは仕方が無いとしても、食欲も戻ったし　体重も以前のように戻ったダすよ。いや、少々肉付きが良くなったかも知れねぇダ。前回のログをUPした後も矢張り救急搬送をされたり、何度か検査を受けたりしたんダすけれど、今のところは再発も無く大丈夫ダすよ。ただ　以前手術した場所に癒着が発生していたもんで、未だに強い鎮痛剤と抗アレルギー剤を常用しなきゃならないダす。しかし、抗がん剤よりはずっとマシさね。

　１月に同じ病室で一緒に闘病した友達を　同じ病気で亡くしまスた。とても仲良くなれたので残念で仕方がありません。彼女は末期だったので、オラの退院後、最終段階の緩和ケアに切り替えられたダす。それでも生きる望みを捨てずに頑張る姿は、オラの心を大きく変えまスたダ。緩和に入った日、彼女にお願い事をされていたんダすよ。オラが云っていた「試したいこと」とは、実は彼女がオラに託したことなんダす。彼女の最後の時を見送って、オラも新しいスタートを切る決心をしたダす。