蕎麦は極めて
単純な食べ物、
原則として蕎麦と蕎麦汁があれば完成します。
薬味とゆで汁も重要ですが
あくまでバイプレーヤー。
蕎麦は使用される蕎麦粉の違いから挽き方、
つなぎの種類と量、切り方の細太とバリエーションが豊富。
蕎麦汁はダシとかえしのコンビネーション。
前者は昆布と魚節のコラボ、後者は醤油、砂糖、みりんのバランス。
これも組み合わせは無限にあります。
そして
蕎麦と蕎麦汁の相性、おいしい蕎麦はこれらのバランスが実に
絶妙。
単純な食べ物ですが
奥が深い・・・と感じた週末でした。
連休初日、とある中信地区限定の蕎麦紹介サイトに紹介されていた店を思い出し出掛けてみました。松本市中心部から少し外れた住宅街に立つ旅館ですがランチで蕎麦を食べることが出来ます。
旅館だけあって趣のある造りの母屋、趣味のいい灯が配置された階段を登り二階の客室に案内されました。
子供連れなので個室は便利
しばし待つと通しに漬物とおからが出てきました。おからは素朴なお味、器まで
温められて供される心遣いが嬉しいところ。ざるを注文して更に待ちました。
蕎麦汁が先に出てきました。
甘い香り、味をみるとやはり
甘い。かえしにザラメを用いているのか?これが蕎麦と絡むとどう化けるか楽しみ。
遅れて蕎麦がやってきました。薄い茶色の中細切りの麺は星が目立ちます。数本口に含むと香りはやや控え目ながらなかなかのコシ。
しかし、蕎麦汁に絡めて啜ってみると・・・蕎麦汁の
甘味が強烈過ぎて蕎麦との
相性がどうにもよろしくない。しかもこの甘さが後まで尾を引いて砂糖そのものを思わせる後味。
辛味大根を入れて甘味を殺してみようと試みましたが甘さが主張を変えません。薄く美しくスライスされたネギを加えても、自分でおろした本ワサビを蕎麦にまぶしても変わりません。所詮、
蕎麦汁の骨格を薬味で修正することは
不可能でした。
旅館ならではの接客と心遣いに感心し蕎麦も上々であっただけに
残念でした。この蕎麦ならば甘味を殺した節系の香りの立つ蕎麦汁でいただければさぞかし美味かったと思いつつも、これをキリッとした甘味と表現し美味いと推す人もいるので・・・人の味覚は
十人十色。
注:このブログはあくまで
個人的な感想ですから!
どうも私は甘めの蕎麦汁が苦手のようです、カミさんも同意見でしたが・・・。
気を取り直して浅間温泉の外れにある「
楽座」に寄りました。
(写真は既出)
せいろを注文すると待っている間ヒゲの大将の
鼻歌が奥から聞こえて来ます。これが店に流れるクラシックと重なって
面白い。そうだ、ここはかけも薄味で美味かった、ということでかけを追加。
まずせいろが来ました。二八の細麺、薄いクリーム色で星はほとんど見えません。プリプリとしたコシのある麺で香りも良好、蕎麦汁は甘味控えめでダシの香りは強い。蕎麦も良ければ蕎麦汁も良く、何よりもその
相性が申し分ないほどにピッタリ!
かけの薄味の汁も絶品。美味い蕎麦屋は
こうでなければ!!
食べているとどこかで見たことのある酒屋さんが一升瓶を配達に来ました。
その酒は
「夜明け前」。いい酒を「そば前」に揃えています。一献傾けていた隣の席の客と大将が「そば前」談議を始めると、クルマのためいただくわけにはいきませんが(笑)私も「そば前」好きとしては口を出さずにはいられません。
信州の美味い酒として私は
「明鏡止水」はどうよ?と問うてみましたが今は
「夜明け前の」方が良いとのこと。なんでも「明鏡」は出たての頃は鮮烈でしたが最近は普通の酒になってしまったと。
個人的には去年の冬に店頭に並んだ「明鏡」の純米吟醸は傑作と思っていただけに「夜明け前」の味がどうしても見たくまりました。。
そこで帰り道に行きつけの酒屋Yに寄り「明鏡止水」純米吟醸と「夜明け前」純米吟醸を購入。家に戻ってから飲み比べることにしました。
「楽座」の大将もなかなか「そば前」に造指が深い、どうりで、「
プルークボーゲン」を知っていました。今は「
よよぎ」、あそこの大将も蕎麦を打って山を歩きます。
ここの大将に似ている。どちらも
個性と拘りが店のあちこちに見られてしかも
美味いものを出してくれる店です♪
明鏡止水と夜明け前
どちらも奥が深い味わいのある酒ですが、楽座の大将の言う通り「夜明け前」の方が味に
「華」がありました。やや酸味が強くそれが鮮烈な印象になって残ります。
この日は夕方から
大雪!
夜半にはこんなに積もりました。
桜の木の枝にも雪が積もりまるで花を咲かせたようです。
近寄るとこんな感じ
連休中日は昨夜の雪が嘘のような晴れ。しかしこの日は職場から半径30分以内しか移動が出来ない
半拘束日。しかも常に連絡が取れなけらばいけない。先日訪れた木祖村の「
おぎのや」は携帯のアンテナが3本立ちなおかつ15分もあれば戻れる、本日のランチはおぎのやにケテーイ!
ざるそばを注文してしばし待つと・・・登場!
(写真は既出)丸抜きの蕎麦を思わせるうすい緑がかった色。香り良し、腰も良し、のど越しも良し。
当然
汁との相性も良し。
その蕎麦汁も甘味控えめのすっきりしたお味。
ワサビを蕎麦に撒いて香りを楽しみながらいただきました。
次に予てから噂を聞いていた同じ木祖村の「志めと」に向かいました。典型的な食堂兼民宿の佇まいのお店。ざるを頼むと2段重ねの丸いざるがやってきました。
蕎麦汁は
「うっ、甘すぎる!」いやな予感・・・
蕎麦はねずみ色で星がわずかに見える田舎蕎麦風、中細切りでやや不揃い。蕎麦の香りはやや控えめ、腰はあって歯ごたえとのど越しはまずまず。
さて、蕎麦汁の甘さとどう絡んでくれるか?
「おやっ」以外と
相性が良い。汁に付け過ぎると
甘さが目立ち過ぎて良くありませんが、
三分の一ほど浸して啜り込むとそれなりに楽しめます。もう一度蕎麦汁のみ味をみると甘さのあとに複雑な後味が広がり甘さが嫌みとして残りません、「ダシ」が良いのか「かえし」のバランスが良いのか?
(この日はカメラを持っていかず・・・フォトなしです^^;)
連休最後の日も良い天気。
道路も良さそうなのでSLでぶらっと北へ。
梓川PA
PAから見た常念岳
電線が邪魔!!
燕岳とその右手前は有明富士
北アルプスの山々に魅かれるようにやってきたのは
穂高の
「寿々喜」
道をはさんで向こう側は洋館
「碌山美術館」でした。
日本近代彫刻の扉を開き東洋のロダンといわれる荻原碌山の代表作品を公開しているとか(うんちく)
もう一軒近場の蕎麦屋を味見しようと思案していましたが14時近くになりかなり
空腹でした。ざるを注文しようと考えていましたが思わず
「大ざる」を注文
出てきた
大ざるのこんもりとしたそばの山を見て思い出しました。
ここのざるは
普通もりで大盛相当、したがっておおざるは・・・二軒目はあきらめることに。
みずみずしい蕎麦は更級を思わせる白さですが星も散っています。なめらかなのど越しは二八、ほど良い腰があり歯ごたえ良好。
蕎麦汁も節系の香りが素晴らしく甘さを抑えた味はバランスが秀逸、何よりも
蕎麦との相性が抜群。
ホントに大盛りでしたが思いの他早く完食しました。これで
漱石1枚なのだからコストパフォーマンスもOK!
穂高まで来ると白馬三山もずいぶん近く見えます。
帰り道、
鳥を撮る・・・NRさんの影響?
ちょこちょこ動いてピン合わせが難しい~修業が足りません(汗)
鳥だけにトリミングしてあります(冷汗)
家に戻ると手元に何故か
このようなものが。
MC後のSLを見たショックがさめやらぬ今日この頃・・・
FMC次第では
浮気も十分ありえるか?
でも997TCは完売だそうです。
SLに並ぶ早さと実用性とデザインとの
バランスがとれたクルマ
でも私的に911とは
相性が今一つ
でした・・・
が、最近少し気になります(笑)
「みんフラ」ばかりでは何なので、最後に少しだけ「みんカラ」してみました(爆)
でも相性って大切♪
Posted at 2008/02/13 21:03:41 | |
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