Parttime lover 2号
急遽ツーリング予定を立てたので、ショップに在庫していたのがこの1台。今回の相棒はホンダCBR250R レプソルカラーです。ということで、まる一日442km付き合ってみました。
私のようなリターンライダーには衝撃的な単気筒フルカウルモデルに仕上がっている現在のCBR250R。レプリカでシングルは無いやろ~っと多くのオジサンライダーはきっと思うはず。そういう自分もCBRならやっぱ4発でしょ~っと思っていました。過去にCBR250RRは弟が乗ってたこともあり、大体の感じはわかっているつもりでしたが、今は2014年。どんな進化と表情を見せてくれるのか、まずは先入観をすべて払拭して、エンジンに火を入れてみる。
「キュルキュルキュル」~「ドヒュ~ン」じゃなく「ドドトトトトト~」てな感じで目を覚ますCBR君。見た目と音のギャップが新鮮だ! スロットル捻ると「バババババ~」てな感じで、まさに正統なシングルサウンド。お~良いじゃん良いじゃん♪
シフトを蹴ってクラッチミートすると、高回転型のエンジンにも関わらず意外にも下からトルクフルなエンジンは、軽い車体とも相まって重そうなフルカウルモデルの外見からは想像できないほどに勢いよくダッシュします。乗り出し第一印象はまさに軽い!息子のZ250と比べても重量で14kg(Ninja比だと17kg)ほど軽い車体のフットワークは十分体感できるほど差があります。この特性なら、日本の細い林道みたいなワインディングや街乗りの信号のSTOP&GOではZ250よりきびきびと走らせることができるでしょう。
続いて一般道から高速道路に進入して100km/hまでのフルスロットル。6000rpmからの伸びはマルチに比べると鈍いけど、特にダルな感じも無く11000rpmまでスムーズに加速する。必要にして十分な動力性能。トルクの谷もそれほど気にならないし、0発進のクラッチミートから盛り上がる加速感は、息子のZ250より自然でいい感じ。
ただ中高速のワインディングは明らかに高回転キープで俄然元気になるZ250が有利ですがその差は微々たるものでしょう。どちらのバイクも、初心者やリターンライダーにリスク少ないハイパフォーマンスライディングを楽しませてくれる懐の深さはさすがだと思いました。なによりやっぱりクオーターは楽しい!レッドゾーンまでビンビンエンジン回して走り込んでもちっとも危なくない(事もないが(笑))。 ワインディングでの爽快感は最高です。
今回の目的地である、国道最高地点(標高2172m)の渋峠のヒルクライムでもFIの性能をいかんなく発揮して大きなパワーロスも無くスイスイとスムーズに登っていくCBRとZ250。キャブ車しか知らないおじさんにはとても驚きでした(笑)。CRMだったら標高2000m超えなんて間違いなくスロットル開けてもモ~モ~言って拗ねて登らなかったでしょう。
前回利用したYAMAHA WR250Xといい、随所に時代の進化を感じますね。環境問題でカタログ上の馬力は抑えられてますが、公道での使い勝手はそれを差し引いても有り余るくらい向上しているのがよくわかります。よく昔を懐かしんでレーサーレプリカ時代を絶賛する方々もいらっしゃいますが、88~90年あたりのレーサーにそのままナンバー付けたような仕様がとんがり過ぎていたわけであり、公道で乗りやすかったか?というと、みんなよくあんなピーキーなエンジンで、ライポジで長時間苦行に耐えてたなって感じでしょうか。それらを踏まえてのトータルバランスは今のバイクの方が数倍乗りやすくよくできていると感じます。
そういうCBR君、あえて文句をつけるとすれば、旋回中にアクセルパーシャルではフロントタイヤがインに切り込むオーバーステアなセッティングになってます。私にはちょっと違和感ありでしたが、それはコーナー入口でしっかり減速して加速状態でコーナーを抜けるのに丁度バランスがとれているということで、サーキットランとかでは良さそうですが、一定の速度でダラダラ走るツーリングとかにはちょっと扱いにくいと感じるところでしょうか。
あとは単気筒ゆえの振動の大きさくらいかな。6千回転を超える当たりから発生するハンドルバーの振動で長時間のクルージングはちょっと大変でした。新型はかなり改善されてるとのことですのでこの振動が無ければロングツーリングもそつなくこなせるいいバイクだと思います。
それと上の写真でもわかるとおり、スタンドが立ちすぎててちょっと触れただけでひっくり返ってしまいそうで怖いです。実際借りたときにしっかり立ちごけした跡がクッキリありましたからね。これは要改善でしょうね。
そうは言っても欠点らしき欠点はそんなに見当たらないし、若干つめは甘いけどフルカウルのレプリカモデルを動力性能を維持しつつ250最安のリーズナブルな価格でユーザに提供しているHONDAの姿は十分評価してよいと思います。
最後に、さすがにこの歳になると、レプリカはちょっぴり恥ずかしいね。メット脱がなきゃわからないか(笑)。CBR250、乗ってて楽しく童心に戻って青春時代を思い起こさせてくれる素敵なバイクでした。◎!