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■既にご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、先日ドイツ・シュツットガルトで試乗したメルセデス・ベンツの新型E63AMGの試乗レポートが、はやくもトップページに掲載されています！

■フロントにメカニカル・サス、リアにエアサスという珍しい組み合わせ（現行Eクラスワゴンもそうですが）を採用したE63AMGの変貌っぷりを、ぜひじっくりとお愉しみくださいませ。

■本文中にも記してある通り、最近のAMGはとにかくキャラクターの濃さを表現しようとしています。で、これっていまどきとっても大切なことだなぁと僕は思っていたりします。

■本文では記していないのですが、最近の自動車って特に”燃費や価格における数字”の比べっこになっていると思うんですね。でも、そういう競争っていつかは負けるというか、いつかは他に超えられる運命にあるものだと思うわけです。もちろん燃費も価格も低いにこしたことはないんでしょうし大切な指標なんですが、それだけを追いかけてしまって本質が忘れ去られては本末転倒じゃないかと。

■いま、日本には市販のハイブリッドカーがあって、これをして世界をリードしている側面は多分にあると思うのですが、これもいつかは超えられる可能性を多分に持っています。ですから、そんな時期だからこそ、ハイブリッドカーはハイブリッドな部分はもちろん、その他の部分においてもキャラクターを強めなければならないのでは？　と思えるわけです。いまは世界にハイブリッドカーが少ないから、ハイブリッドそれ自体がキャラでもあるし、EV走行なんかもキャラを形成する要素のひとつにはなっています。が、これは時間が進むと他もやってくること。そう考えるとプリウスやインサイトの燃費性能やEV走行は当たり前になる時代が来るわけで、その時に他と比べて何が違うのか？　が重要になってくると思えるのです。その時に価格が安い…というだけでは寂し過ぎるし、それでは今までの日本車と同じ存在でしかないんじゃないかと思うのです。

■E63AMGは燃費や価格で見れば、それらとは比べようもなく高いクルマですが、他と比べて何が違うのか？　を考えた時には、ひとつの確固たる答えを出しているクルマのように思えるわけです。AMGですら、高性能だけで勝負するのではなく、他の部分での違いを強調しようとしている…そう考えると、やはり大切なことだと思うんですよね、キャラクター形成というのは。

■その意味でも、今回のE63AMGで狙った乗り味走り味というのは静かに何かを物語っているように思えます。パワートレーンが大切だし、ここでやるべきことが多い時代だからこそ、シャシーで何ができるのか？　も重要じゃないかと僕は思うのです。