• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2015年05月27日

【'17/6/7追記】NAミラーサイクルでオットーサイクル運転した時の燃費率。

【'17/6/7追記】NAミラーサイクルでオットーサイクル運転した時の燃費率。  オットーサイクル(ガソリン)エンジンは圧縮比がディーゼルに比べ低いこと、負荷調整のためスロットルバルブで吸気量を絞る必要があることから、特に低負荷時の正味燃料消費率(BSFC:一定馬力を一時間発生するのに必要な燃料の質量)が非常に悪い事で知られています。だから昔は「飛ばしてもゆっくり走っても、燃費は大して変わらない。」なんていう、エンジンがした仕事量に見合わない事態が普通に起きていた訳です。
(低負荷運転を徹底的に排除するCVTの普及で、最近では状況も変わってきていると思いますが。。。)

 それを打ち破ったのが皆さんご存知プリウス。ε=13を超える幾何学的圧縮比と、一旦吸った新気を吸気ポートに押し戻し、膨張比を維持したまま実質的な圧縮比と排気量を下げる「遅閉じミラーサイクル」の採用で部分負荷時のBSFCをディーゼル並みに低減。
【過去日記】エンジン車とHV、EVの総合効率。
 こちらに現行プリウスの2ZR-FXE型機関のBSFCマップを載せていますが、濃い青で示された「燃費の目玉」と呼ばれる領域の中心でBSFCは213g/kWh(正味熱効率38.5%)を達成しています。
 ただしミラーサイクルにも弱点はあって、吸気VVTを進角してオットーサイクルに戻しトルクを出そうとすると、圧縮比が高すぎてノッキングの嵐になり運転を継続できないことです。プリウスはHVゆえトルクが欲しい時はモータアシストに頼る事が出来るので、オットーサイクル運転をしなくて済んでいたわけですね。

 そこへ一石を投じたのがマツダのSKYACTIV-G。プリウス同様にε=13を超えて部分負荷ミラーサイクルを行いながら、徹底したノック対策によりオットーサイクル運転を可能にし、モータアシストに頼ることなく従来エンジンと同等以上の動力性能を達成しました。但し気になるのは、トルクカーブでは従来と同等以上のトルクを達成したとは言え、ノック対策による燃料消費率への背反は無いのかという事です。
【外部サイト】第21回内燃機関シンポジウム公演資料「内燃機関の将来展望」
 こちらの資料18ページで、BMEP>0.7MPaの高負荷域でノック対策によるBSFCの増加があることが示唆されていますが、具体的なBSFCの数値が非公開であること、SKYACTIV-G 2.0発売前の資料であること、欧州では普通にMT(低燃費走行では極力高いギヤを使うのがセオリー。)との組合せがラインナップされている事から「高負荷域ではBSFCの悪化が懸念されるが、MTで使われることを考えるとハチャメチャに悪いという事はないかも?」との指摘に留めました。
【過去日記】SKYACTIV-G 2.0は今までと何が違うのか。

 ディーゼル排除・HV推しで売ってきたトヨタも全方位戦略でマツダに追随し、トヨタ版SKYACTIV-Gとも言うべき1NR-FKEが登場しました。
【過去日記】トヨタ版SKYACTIV-Gが。。。!
 こちらに掲載したトルクカーブおよびBMEP線図によれば、全域でSKYACTIV-G 1.3を上回り、2,000rpm以上ではオットーサイクルの旧型ヴィッツ1.3Lを凌ぐ全負荷性能を達成しています。しかしながら、その時の燃料消費率については未知数でした。

 その後1.5L版の2NR-FKEが登場し新型カローラに搭載されました。withpopさんのブログ「2015年新型カローラ発表」を拝見して、2NR-FKE型機関のBSFCマップが公表されている事を知りました。ありがとうございます!
【外部サイト】トヨタ、デザイン・燃費・安全をアップデートした「カローラ」シリーズ発表会 - Car Watch
 こちらの記事の下のほうにBSFCマップがあり、それを抜粋、注記したのが本日記のTOP画になります。「燃費の目玉」の中心、BSFCの最良点では225g/kWh以下(正味熱効率36.4%以上)と初代プリウスの221g/kWh(正味熱効率37%)に迫るもので素晴らしいです。しかし案の定、オットーサイクル運転する高負荷領域では等高線の間隔が詰まり、かなりのBSFC悪化がみられます。

 コンベンショナルなNAガソリンエンジンの全負荷BSFCマップはこちらのサイト「エンジン特性と車輌走行燃費 Engine Characteristics and Driving Fuel Consumption」のふたつ目の図に見ることが出来ますが、WOTで270g/kWh程度です。2NR-FKEは2,000rpm全負荷で400g/kWhを超えそうですが、これは同じ馬力を出すのに1.5倍近い燃料を消費するという事!おそらくノック対策で点火時期リタードしまくり、排気温度が上がり過ぎないようにシャバシャバの過濃混合比で、昔のターボ車の如くコンクな排ガスを吐きながら何とかトルクを絞り出しているという状況ではないでしょうか。
 どうせ組み合わされる変速機はCVTオンリーなのでこの領域は使わずにスキップするのでしょうが(新型カローラの試乗記では案の定「低速トルクが薄く、加速時は1.5Lとは思えないほどエンジン回転が上がる」との評論もみられた。)、すると廃車まで使われもしない全負荷トルクカーブを公表して「2,000rpm以上では旧型および競合他車を上回る全負荷性能を達成しました!」と胸を張る意味は果たしてあるのか。。。
 SKYACTIV-Gではこんな悲惨な事にはなっていないと信じたいです。だからマツダさんもBSFCマップを公開してください。

***** '17/6/7追記 *****
 某展示会で1NR-FKEのエキマニに触れる機会がありました。

 マツダはボディまで作り変えてタコ足をエンコパ内に押し込んできましたが、トヨタのリリースで初めてこのコンパクトな「4-2-1排気管」を見た時は集合部まで短すぎるように見え「きっと触媒コンバータ室の中も隔壁で仕切られているのだろうな」と思っていましたが、A/F?センサのボス穴から指を突っ込んでみると隔壁はありませんでした。。。
ブログ一覧 | エンジン・ドライブトレーン&燃費。 | 日記
Posted at 2015/05/27 22:50:45

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

フロントガラスの霜を一瞬で取る方法 ...
セキュリティーのプロテクタさん

“ 秋色に染まりゆく・・・ ”
F13M6さん

ハブボルトが固くて、、、、
ラッシュモータースポーツさん

ツルピカハゲ丸君〜
カリスマブルーさん

ちょっとそこまで・前編 ~いざ、高 ...
【やさぐれ紳士】白兎さん

初冬のポッチオフ!
s-k-m-tさん

この記事へのコメント

2015/05/31 00:45:45
こんばんは、勉強になります。

SKY-Gが高負荷域で悪化するのはお約束ですよね、今のロジックでは。 その悪化率のバランスでなんとか妥協点に持って行った状態だと思います。なんかで見たグラフでは、意図的に高回転高負荷域でグラフが上昇し始めるところで消してましたね。

なので余計に多段ATがほしいだろうに、と思うのですが、追いつかないようですね。 ロードスターの高回転域のフィールが気に成ります。
コメントへの返答
2015/05/31 23:17:51
こんばんは。コメントありがとうございます。
 デミオSKYACTIV-G(圧縮比14)の登場から4年、トヨタがポート噴射のまま圧縮比13.5でキャッチアップしてきたのは驚きました。 マツダが新型デミオでレスシリンダー(3気筒)化や4-2-1排気管の採用に動かず、圧縮比をあっさり12に下げてきた事には肩透かしでしたが。。。
 トヨタはマツダと違ってCVTオンリーですので、高負荷域の燃料消費率についてはスッパリ割り切ったようです。(笑

 新型ロードスターのSKYACTIV-G1.5は圧縮比13ですが、デミオと異なりプレミアムガソリン仕様である事、4-2-1排気管を採用した事、トルクピーク回転数は4,800rpmと高く低速トルクはそれほど重視していないと思われることから、高圧縮比による背反はそれほど大きくはないのかもしれませんね。
2015/05/31 00:47:53
 把握できていないことが半分くらい、実感できていないことが2割強くらいでしょうか?
>勉強不足でもすみません。
コメントへの返答
2015/05/31 23:13:54
こんばんは。コメントありがとうございます。
私も乗りもしないで好き放題書いてますのでちょっとドキドキです。。。(^^;
現在価格を調べてみる

おすすめアイテム

 
 

プロフィール

「排気量13リッターの直6ディーゼルエンジン。前職で6BG1とか6D102は近場で見る機会があったけど、ここまで大きいのはなかなか拝む機会はなかった。。。」
何シテル?   11/17 21:58
ディーゼルのMT車に乗っていますがアンチハイブリッドという訳ではありません。ユーザが夫々の用途・好みに合った道具を選択できればいいなぁ、と考えています。メーカー...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2017/11 >>

   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

リンク・クリップ

WLTP Gear-Shifts Calculator(alpha4)の中身を知ろう 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2016/11/05 23:22:25
2015年現行モデルの「2速1000rpm速度」一覧 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2016/09/29 21:53:57
新燃費基準WLTPとMT車の変速 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2016/07/22 22:10:54

お友達

相互交流を目的とした利用ではないので、お友達は募集しておりません。

ファン

209 人のファンがいます

愛車一覧

BMW 1シリーズ ハッチバック BMW 1シリーズ ハッチバック
FRでディーゼルでMTってだけの理由で偶々乗ってる下駄車。レンタカーの如き地味な外板色に ...
カワサキ スーパーシェルパ カワサキ スーパーシェルパ
 購入時ODO=14,148km。下駄車として快調に稼動していましたが、電気系トラブルで ...
その他 その他 その他 その他
モトクロスで足を怪我して手術し、退院後に運動不足解消を目的に購入。現在は専ら通勤車として ...
シトロエン C4 シトロエン C4
なぜか日本では入手困難なディーゼルエンジン搭載の生活MT車。安価なれども商用バンしか選べ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
©2017 Carview Corporation All Rights Reserved.