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不惑の"デミ助" [マツダ デミオ]

整備手帳

作業日:2008年9月19日

コンプレッション測定

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

中級

作業時間 3時間以内
1
ウチのデミ助も納車後10ヶ月で1万kmを走破したので,今後の参考値としてエンジンのコンプレッション(圧縮)を測っておくことにしました。

エンジンが良い仕事をするには,良い混合気,良い圧縮,良い点火,この3つが必要ですね。バランスの良い混合気が,シリンダー内でしっかり圧縮され,そこにバチっと火花が飛んでドカンと爆発する,この力でクランクをぐいっと回すのがレシプロエンジンの原理ですから,シリンダー内できっちり圧縮が行われているかどうかは非常に重要なことです。

しかも混合気や火花はある程度後から調整・回復が可能ですが,圧縮は,シリンダー壁とピストン・ピストンリングの密着具合,バルブ回りの当り具合など,エンジン本体のコアな部分によって規定され,エンジンをオーバーホールしない限り回復することのできない要素です(オイルなどによってある程度は誤魔化せますけどね)。

1万km走ってしっかり当りの出た時点でどのくらいの数字になっているかを知っておけば,今後エンジンのコンディションをチェックする上で非常に重要なバロメーターになるというわけです。

測定のところまではプラグ交換とほとんど変わりませんので作業手順は若干省略してます。整備手帳のプラグ交換の項を参考にして下さい。お約束ですが,作業は自己責任でね。


2
ということで,いきなりエアクリやCPUを脇へどけたところから話を始めます。

本当は通常の走行状態まで暖気して測定するのですが,作業中に火傷しちゃうといけないので,少し冷めてからでもいいでしょう。

写真のようにエンジンの頭に4つ,黒い物体が並んでます。これがイグニッションコイルで,この下にプラグがあって,エンジンのシリンダー内に火花を飛ばしてます。

コンプレッションの測定というのは,このプラグを外して,代わりに圧力測定ゲージを突っ込み,実際にセルでエンジンを回してみてシリンダー内の圧力を測るというわけです。

10mmのネジとカプラーを外してイグニッションコイルをスポッと引っこ抜きます。勢い余って手の甲をそこいらにぶつけることがありますので要注意(←実際にやった人)。

コイルが抜けたら,16mmのプラグレンチを使ってプラグも外してしまいます。プラグの先端をそのへんにぶつけたり落としたりしないようにね。それと,プラグを抜いたプラグ穴に異物を落とさないように注意してね。泣いちゃうよ。
3
次に,インジェクションのカプラーも抜いておきます(写真の矢印)。

抜いておかないと,測定中,シリンダー内にガソリンいっぱい噴いてしまいます。
危ないよ。
4
プラグ穴にコンプレッションゲージ(14mm)をそっとねじ込んで行きます。

安物のゲージは悲しいかなゲージ本体をぐるぐる回してねじ込んで行く必要があります。

あまりぎゅーぎゅー締めこんでしまうと,外す時にゲージのエクステンションの部分だけがプラグ穴に残ってしまって冷汗かくことになるので要注意ね。
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そしてこの後いよいよセルを回して測定するわけですが,CPUのコネクターを外してる場合はこれを戻さないとセルが全く回りません。

しかしデミオはエアクリのユニットを元に戻さないとCPUのコネクターがうまくつながりません。

やむを得ず,写真のようにプラグ穴にコンプレッションゲージを差し込んだままそっとエアクリユニットを上にかぶせ,CPUのコネクターをつなぎます。
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アクセルを全開に踏み込み,クラッチを踏んでセルを回します。
ぅわん,ぅわん,ぅわん,ぅわんと10回ぐらい回してからクルマを下りてゲージの目盛を読みます。

この数字がそのシリンダーのコンプレッション(圧縮)です。単位はkPa(キロパスカル)でもkgfでも構いませんが(たいてい両方の目盛が切ってあります),それぞれ少し基準値が違ってきますので換算が必要です。

各気筒,最低でも3回測って平均値を出します。できるだけ同じ回数セルを回して下さい。またこの時のタコメーターの回転数も大体の数字を拾ってメモしておきましょう。

当然ながら,あんまりぎゅんぎゅん回してるとバッテリーが弱ってきます。適当に間隔を開けながら測定すること。

セルの回転が弱いとちゃんと測定できないので,バッテリーは最初にちゃんと充電しとく方がベター。スターター補助機能のついた充電器をつなぎっ放しで測定するのが一番確実です。
7
4つの気筒それぞれの平均値を出します。

ディーラーでうかがったDEデミオ1500ccZYエンジンの圧縮の基準値は1520kPa。下限値は1064kPaで許容気筒差は196kPaとのことでした。下限値以上の数字が出てて,各気筒の差が196より小さければOKということです。

これらをkgf/cm2に換算するとそれぞれ15.5k,10.85k,2kという数字になります。

因みにこれは温間,300rpmの数字です。つまりエンジンが十分に暖気されていて,セルで300rpm回ってることが条件になってます。

さてウチのデミ助の数字はどうだったかというと,各気筒ごとに

1079/1062/1056/1079 kPa...

ありゃぁ~,全然低いぞぉ。3番なんて下限値切ってるし。シリンダー間の差は許容範囲内だけど。

エンジンの調子は絶好調で,結構パワー出てるように感じるんだけどなあ。

ただ,セルで回した時の回転数がR-VIT読みで260rpmぐらいしか出てなかったことを考えると,規定の300rpmに補正したら1130-1160kPaぐらいの数字になるし(50rpm:100kPaで計算),準備に手間取ってるうち測定時にはエンジンが結構冷えてた(水温60℃)ことも考えると,まあそんなにガッカリするような数字でもないのかもしれません。

いずれにせよ現在エンジンは絶好調なので,今後この数字を基準にしてコンディションを測っていくことになりますね。

因みに,現在使っているエンジンオイルはPOWER CLUSTERの0W40です。もう少し硬いオイルを使うことでもコンプレッションは若干上がります。
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測定が終ったら,締め付けトルクに気をつけながらプラグを元に戻しましょう。

その後,CPUコネクターの接続,エアインテークホースのバンドの締め込み,エアクリ回りのボルトの締め込みなどを忘れないように,エアクリとCPUユニットを元に戻して作業終了です。

写真は測定に使ったストレート製のコンプレッションゲージ(¥1680)です。もちろんピークホールド付きなので一人で測定できます。

欠点としては,ホース・エクステンション間の接続部ネジの締りが甘く,測定後ゲージを外す時にプラグホール内にエクステンションだけが残ってしまって冷汗をかくことがあります。ネジロックでエクステンションが先に緩まないように固定しちゃった方がいいでしょう。

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