「フラット製ワンオフスタビリンク」を、今回ご購入頂きました皆様。ありがとうございました!
また、過去に同製品を購入して下さった皆様。日頃のご助力、応援に感謝しております!
反面、リア用旧バージョンが破断してしまった方々や、何事もなく無事使用されている皆様にも
お手数やご心配をおかけして、申し訳なく思っておりますm(_ _)m
さらに、これまでを色々振り返ったり、装着後の皆さんの取付状況を拝見させていただく中で、
製品納入後のケア不足というものを感じました。。。
そこで今回、
「FLATT製ワンオフスタビリンクの取付手順等」と題しまして、
本スタビリンクの説明や、リンク交換手順、交換に必要な環境や留意点、経験談等々をまとめ
ここに記させて頂きます。
過去に当製品を装着された皆様へ>
ここに書いてある説明について、間違いや説明不足な点、ご自身の経験等ありましたら、
どんどんコメント下さい!適切に追記して、より良く分かり易いものにして行きたいと思って
おります。よろしくお願い致しますm(_ _)m
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「FLATT製ワンオフスタビリンクの取付手順等」(純正形状タイプ編)
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1.本製品の構造
本製品は、以下のパーツにより構成されています。
・ロッド部(ステンレスシャフト)
・ロッド端ロックナット
・ボールジョイント部(ボルト部分はM10六角穴付)×2
・スペーサー
・フランジ付ナット(M10セルフロック)
2.フラットスタビリンク取付概念
本製品のリア用を例に、ご説明します。
リア左側にスタビリンクを装着して車両後方から見た場合、下図のようになります。(ノンスケール)
注意点>
・製品出荷時に、ボールジョイント部のボルトへ、ワッシャ状のものが掛かっていますが
これはワッシャではありません。「スペーサー」です。
・「スペーサー」は、スタビリンクと取付面(サスメンバ・スタビ端)の離隔を適切に保つ
為に添付しております。図の位置に通すようにしてください。
・ナットは、自動車用ナットとして一般的な「フランジナット(セルフロックナット)」を添付
しております。これには緩み止めの効果がありますので、ワッシャ等を挟まずに、
図の位置に直接締め込んでください。
スタビリンク破断事案の際に、これまでの皆さんの装着状況を拝見していて気付いたのですが、
「スペーサー」を「ワッシャ」だと勘違いされて、「フランジナット」と「スペーサー」を重ねて締め
こまれたケースが多数あるようなのです。
これは、私が「フランジナットは構造物に直づけ」と当たり前のように思っていた事が一因で
あり、「スペーサー」の存在も、きちんと説明して来なかった結果だと思うのです。
上図のように取り付いていない皆様には、これまでのケア不足を申し訳なく思っております。
「スペーサー」が正しい位置に入っていなくても、機能的に特に大きな問題はありませんが
スペーサーの意図として、前述の離隔をとる事の他に、車が1G状態にある時に(タイヤが
普通に接地し静止している状態で)、ボールジョイントのボルトがニュートラルな角度(ロッド
に対して直角)になるように見込んでいましたが、それは無効になってしまいます。
微々たる事なのですが。。。
(これが、本解説文を編集するきっかけとなりました。)
3.取付環境と交換準備
ディーラー・ショップ等へ委託される場合>
・環境は整っている事と思いますので、私から特に申し上げる事はありません。
「2.」に記した内容(または要領図)だけは、お店の方にお伝え下さい。
リフトやピットを有するレンタルガレージ等でDIYされる場合>
・リフトがあれば、車ごと上げてタイヤを4輪とも外してください。
・ピットの場合は、フロントまたはリアをジャッキアップして、左右にウマをかけた状態で
左右両輪とも外して下さい。
(接地しているタイヤには、適切に輪留めを使用してください。)
上記以外(自宅駐車場等)でDIYされる場合>
・フロントまたはリアをジャッキアップして、左右にウマをかけた状態で、左右両輪とも
外して下さい。
(接地しているタイヤには、適切に輪留めを使用してください。)
4.使用する工具等 (DIYの方のみ)
工具は最低でも、以下のものを揃えて下さい。
・メガネレンチ(14ミリ)
12角でも構いませんが、6角の方がナットをなめるリスクが低いです。
但し、6角はレンチの振り角を制限してしまいますので、リフトやピットで車下から
作業する方以外にはお勧めではありません。
・六角棒レンチセット(5ミリを使用)
<サイズ追記(814Cさん情報)
ナットを外す際に、ボルトが供回りする事があるので、その際ボルト先端の六角穴に
差し込んで、供回りを抑えます。
((使用するサイズを失念しました。どなたかフォロー願います。m(_ _)m ))
・潤滑剤(CRC 5-56等)
マイナーチェンジ前の年式や、融雪剤を多く使用される地域を走られている方は、
純正取り外しの際に、ボルト・ナットが発錆して固着している可能性が高いので、
用意された方が万全かと思います。
そうでない方も、お守り的に持っておかれた方が良いかもしれません^^
また、防錆性のあるものでしたら、取付後にスタビリンク全体に吹き付けておいて
頂ければ一挙両得だと思います。
以下のものもあれば便利だと思います。
・メガネレンチ(14ミリ ロング)
もちろん、トルクをかけ易いからです。
ただし、フェンダー内での作業では、ボディー等に干渉する可能性もありますので、
程々の長さに留めておいた方が無難です。
・スピンナハンドル&14ミリソケット
ソケット部の首が振れますので、限られた空間での作業に有効です。
但し、ナットに対して丁寧にトルクをかけないと(理想はやはり直角)、ナットを
なめてしまう可能性がありますので、一長一短といったところです。
・スパナ(14ミリ)
ナットが一旦緩んでしまえば、普通のスパナの方が作業性がいいかもしれません。
((何か他に、有って良かったというモノがあれば、フォロー願います。m(_ _)m ))
5.スタビリンク脱着方法 (DIYの方のみ)
リアの方が難易度が低いです。リアから始める事をお勧めします。
ただ、基本的にフロントもリアも要領は一緒ですので、これらを細かく分けて説明するのは省略
させていただきます。
純正スタビリンクの取り外し>
1.メガネレンチをスタビリンクのナットにかけて、これをゆるめます。
2.発錆が酷く固そうな場合は、潤滑剤をスプレーしてください。
3.ナットがゆるんでくると、ボルトが供回りする場合がありますので、この場合はボルト先端の
六角穴に六角棒レンチを差し込み、ボルトを固定した上で、ナットをゆるめ外してください。
4.上下ともに外れたら、次は反対側に回り、同じようにスタビリンクを外します。
5.左右スタビリンクが外れると、スタビライザーはフリーの状態になります。
フラットスタビリンクの取り付け>
1.フリーになっているスタビライザーを上下調整しながら、
「2.」の要領で、スペーサーとボルトを
取り付け穴に仮通しします。
(リアは、ホースのステーを一緒に通すのを、忘れないでください。)
2.ナットをボルトに掛け、手締め出来るところまでナットを締めて下さい。
3.上下とも手締めできたら、メガネレンチで締め付けを行います。
この際、ボルトの供回りに注意してください。ボルトが回っていたら、締め付けた事になりません。
六角穴に棒レンチを差し込んでおいて、ボルトが供回りしていないかチェックしてください。
もし供回りするようでしたら、棒レンチを何かで押さえ、回転を防いで下さい。
4.上下とも確実に固定できたら、反対側のスタビリンクも同様に取り付けて、作業完了です!
6.取り付け関する留意点と経験談
・「5.」の冒頭でも述べましたが、リアの作業の方が容易ですので、先ずはリアの取り付けを
行う事をお勧めします。
・フロントのスタビリンクは、上下のボールジョイント部がねじれており、その上、フェンダー内の
空間が狭く、車の様々な部分が干渉して、レンチを振る角度が限られてしまいます。
ナットをなめないように、最大限の注意を払ってください。
(私が、当初レガシイ用のスタビリンクを流用した際には、純正ナットが1箇所完全に固着
していて、悪戦苦闘したあげくナットをなめてしまいました。結果、特殊な工具でナットを割る
羽目に・・・(苦笑))
・工具は精度の高いものを使用して下さい。何にせよJISやISOに対応したものを使用(所有)
される事をお勧めします。
ホームセンターの安売り品には、ナットに負けたり、強いトルクをかけるとレンチが空回りして
ナットをなめてしまうような粗悪なものもありますので、ご注意ください。
・ロッドに貼ってある、「FLATT」シールの向きや上下に惑わないで下さい。取り付け方とは
全く関係ありません
<追記
・純正取り外しに失敗するなど、最悪の事態になった時は、スタビライザーが揺れないように
するなど仮処置を施して、ディーラーやショップに駆け込んでください。スタビリンクが
外れかけていたりしても、自走は可能です。
・最後に本製品は、
非調整式(長さ)です。ロッド端のロックナットを緩めて長さを変更
する等の改造は、絶対に行わないでください。
以上です。((経験者のご意見等お待ちしております。m(_ _)m))
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というわけで長々となってしまい、とても読みづらいですね(*o*)
「2.」の項は熟読して頂くとしても、その他については、今までに装着された方の
整備手帳を参考にされた方が、早くて分かり易いと思います。
↓で
スタビリンク 等のワードを使って検索してみて下さい。皆さん綺麗にまとめておられます♪
MPV 整備手帳
最後に今一度、、、
これまで、
2.フラットスタビリンク取付概念に相当するケアが不十分であった事を、
既に装着していただいた皆さんに、お詫び申し上げます。m(_ _)m
今後は、このような資料を公開して行く事で、皆さんのご期待に添えるよう活動したいと
思っておりますので、今後ともよろしくお願い致します。
それでは、FLATT製ワンオフスタビリンク 第5回応募で製品を手にされた皆様!
交換作業、頑張って下さい!!!
そして、スタビリンクの適正化で生き返ったアシの使い心地を、たくさん堪能して下さい♪♪♪