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2014年07月18日

しっかし “ポルシェ” は良いクルマだのぉ~ 番外編 過去への回帰 其之玖

しっかし “ポルシェ” は良いクルマだのぉ~ 番外編 過去への回帰 其之玖
 続いて “世界” に多大な影響を与えた、平成元年生まれ

の日本車とは……。

 “マツダ ユーノス ロードスター” である!

 当時の東洋工業(後のマツダ)は、バブル期が到来して

いたにもかかわらず、その業績はジリ貧となっていた。理由は色々あったと思うが、なまじ先代の

技術者達が優秀なクルマを造ってしまったが故によく起こる、技術進歩の停滞及び硬直化である

と推察する。そしてこの様な事は、実は古くから起こっている事であり、“三十・三八式歩兵銃” と

いう旧日本軍の制式歩兵銃然り、ホンダ然り、更にはあのポルシェにすら起こった事なのだ…。


 マツダと言えば、直ぐにロータリーエンジンという語句が思い浮ぶほど、会社が誇る技術と伝統

の象徴であった。確かにこのロータリーエンジンは素晴らしかった。

 が、この偉大な成功が、逆に、この会社の足を引っ張る事となる。偉大な成功は、次のイノベー

ションへの足枷となる危険をはらむ存在ともなりうるからだ…。


 1960年代。東洋工業は次世代エンジンとされたロータリーエンジンの開発・実用化という社運を

賭けた挑戦を行う事となった。山本健一氏(後に東洋工業では6代目、マツダでは2代目社長)を筆

頭とするロータリーエンジン研究部がその任にあたった。そして其の成果は世界中から喝采を浴

びた。後に “ロータリー四十七士” 等と、祀り上げられる存在となってしまったのだ。彼らは当然、

高い矜持を持つ様になり、自分達が作り上げた以外の下地を持つ他の技術に対して、否定的な

態度をとるようになる。当然、後から来た若いエンジニアの新しい意見等は、中々採用に至る事は

無い状態となっていった。その間、ライバルメーカーはレシプロエンジンの研究を深め、いつの間

にかロータリーエンジンが持っていたアドバンテージを帳消しにして、更に上を行くレシプロエンジ

ン技術の向上を進めていた。

 しかし、事この場に及んでも、尚、マツダはロータリーに固執し、過去の栄光にしがみ付いていた

ように見えた…。


 話は逸れるが、実はこれと同じ事が、ホンダでも起こっていた。それも大きな事が2件も…。

 一つは余りにも有名は、空冷VS水冷論争だが、この時は御大“宗一郎氏”のゴリ押しで水冷方式

が却下された経緯が有り、そのゴリ押しで発売した “ホンダ1300” は、技術的にはともかく、経営的

には失敗と言われても仕方のないモノだったという件。

 もう一つは、ホンダが世界へ誇る“或る技術”のその後だった。それは世界で初めてマスキー法を

触媒無でクリアした “CVCC”(Compound Vortex Controlled Combustion)という、所謂リーンバーン

(希薄燃焼)エンジンであり、これは希薄燃焼させる事で排出ガス中の有害物質を少なくする技術

である。

 そして、やはりコレも後に、次の新しいイノベーションに対しての壁となるに至った。それは、今後

ホンダが目指すべき、新しい方式のエンジン開発会議での事。CVCC開発者達は、この自分達が

“発明” した方式を基に、更に掘り下げてエンジンを進化させていく方向を示したが、若いエンジニ

ア達は、その方式に固執せずに、全く新しい高効率エンジンの開発を主眼とするべきだとの論戦を

張ったのだ。 しかし結果は、ココでも “旧チーム” が勝利した。

 とはいえ、コレは無理もないと言える。何故ならそのCVCCエンジンの主な開発チームメンバーと

いうのが、久米是志氏(開発責任者であり、後の3代目社長)、入交昭一郎(後の、セガ社長)、川本

信彦氏(後の4代目社長)、桜井淑敏氏(F1の世界に初めてテレメーターシステムを導入した、第二

期ホンダF1総監督であり、漫画バリバリ伝説でのHRC監督の梅井松夫のモデル)、後藤治氏(ホン

ダF1黄金期のプロジェクトリーダーであり、後に、マクラーレン・フェラーリ・ザウバーの、エンジンの

技術開発やマネージメント責任者)、と、錚々たるメンバー達だったからである(苦笑)

 しかしこれによって、ホンダのイノベーション力は、短くはあったがしばらく停滞する事になった。

 初代プレリュードが世に出る、少し前の頃の事である…。


 更に蛇足だが、“三十・三八式歩兵銃” についても少し述べたい(苦笑)

 この20世紀初頭に制式採用された小銃は、基本設計に優れ、細かいアジャストはあったにせよ、

その基本構造を変える事無く何と、それから半世紀後に勃発した“第2次世界大戦”時でも、未だ

日本軍歩兵の主力兵器だったのだ! これも、制式当時は余りにも優れていた為、その後の新型

兵器開発への足枷となって技術革新が停滞してしまった典型的な例である。

 因みにコノ銃は、現在でも東南アジアの一部地域に於いて、現地住民に狩猟用として今なお愛用

されているとの事だ(驚笑)


 …と、更に思いっきり話が逸れてしまったが(大自爆)、遠回りついでに豆知識を言うと、マツダの

コーポレートマークである“mazda”は、創業者である松田氏の姓だとは分かるが、実はそれ以外

にも、叡智・理性・調和の神を意味するゾロアスター教の最高神アフラ・マズダー (Ahura Mazdā)に

ちなみ、自動車産業の光明となる事を願ってつけられたことにも由来するのだ…。


 と言う訳で、ようやくこの、ユーノス・ロードスターである(苦自爆)

 1989年、アメリカで先行販売されたこの “小型2座式オープンカー” は、誇張では無く、正に世界の

自動車史に残る名車となった。何せ、このアメリカ名(Mazda MX-5 Miata) の成功を受け、後にMG

(MGF)やフィアット(バルケッタ)、BMW(Z3)、メルセデス・ベンツ(SLK)といった錚々たるメーカーが

後を追う様に、次々と小型オープンカーを発売し、消滅しかけていたと思われていた、世界のライト

ウェイトスポーツカー市場を、一気に復活&活性化させたのだから!これは凄い事なのだ!!

 因みに私も、一時コレに乗っていた事が有ったが、恐らく日本車では初めて “駆ける喜び” や、

“ドライビングプレジャー” または、“FUN TO DRIVE” という、某メーカーの文言を体感出来た

クルマだった(笑)

 私がこのクルマで一番好きなシチュエーションは、オープンのまま、地下の駐車場から一気に

螺旋通路を駆け上がり、光の中の出口を抜け、全身に太陽を浴びた瞬間である。この時に感じた、

クルマの軽快感やハンドリング、そして爽快感は、何とも言えない味を私にもたらしてくれたものだ。


 そしてこのクルマが日本にもたらした意義も大きかった。

 元々、スポーツカー市場自体は決して大きくは無い。その中でも更に小さいパイの中に居るのが、

このライトウェイト“オープン”スポーツなのである。そんな小さいパイの為に、大企業の代名詞たる

大手自動車メーカーが手を出すとは、常識ではありえない。コレは実際に世界を見ればわかる事。

ライトウェイトスポーツの雄たる、ロータスもケータハムも、或いはTVRや、ドンカーブートのように、

ライトウェイトスポーツを製造販売しているメーカーは、そのニッチな市場に生息する、いずれも家内

制手工業的要素の域を出ていない、自動車メーカーとしては小さい部類の会社しか無いのである。

 つまり、決して自動車市場の本流には成りえないカテゴリーのクルマなのだ!

 しかしこれは、或る事を意味してもいる。それは自動車文化の成熟度である…。


 “貴腐ワイン” という極少数しか生産されないワインが、≪成熟された土壌≫からしか生まれない

様に、このライトウェイトスポーツと言うカテゴリーのクルマは、成熟、若しくは余裕を持った自動車

文化の中からしか生まれないのだ!


 故に、このクルマが日本から生み出されたという事は、イコール、日本の自動車文化も、ようやく

“成熟期” に入った事を示すバロメーターとなってもいたのだから…。


   つづく
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Posted at 2014/07/18 03:42:42

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この記事へのコメント

2014/07/18 11:20:26
ライトウェイトは楽しいですね♪

僕も歳をとったせいか、速い車は眼が付いていけ無くなりつつあります!
速く無くても軽快な車で峠などはしれば面白いでしょうね(*^^*)
コメントへの返答
2014/07/18 18:29:30
ホント、特にモンスターバイクに乗れなく

なって来たオッサンには、とても魅力ある

車だと思います! バイクと違ってクルマ

なら、少々無理が出来ますから(^^;

あ、勿論、法定速度内で御座るよ!(自爆)
2014/07/18 19:41:01
これは予約殺到で、発表時は10ヶ月待ちとかだったですよね!予約入れて手に入れました~。試乗した時、交差点を曲がるのにステアリングを90度曲げるだけで踊る様に曲がって、しびれちゃいました。スピードは関係なくどこでも楽しめた。値段もオプション込み200万円で、若者でも買えた。これを企画した人と、量産にGOサインを出した経営者に拍手です。
コメントへの返答
2014/07/19 22:24:53
このクルマは、ライトウェイトオープンの

楽しさを、ホント凝縮していましたな!

しかも日本車の武器でもある信頼性が

後押しした結果、メガヒットしたのですな!(^^)

マツダって、たまにこういうクルマ出すから

見限る事が出来ないんですよ…(^。^;)
2014/07/18 21:35:00
ほうほう(◎_◎)
とても興味深いです!
秀逸な技術は後々
足枷になると!

早く続きをw
コメントへの返答
2014/07/19 22:27:11
この様な事例は、ホント沢山存在します!

そこで一番重要なのは、やはりトップの

判断に尽きると思いますね!!


なるべく早くアップするように頑張ります(^^;
2014/07/19 18:59:27
 “貴腐ワイン” という極少数しか生産〜成熟、若しくは余裕を持った自動車文化の中からしか生まれないのだ!

これは素晴らしい例えですね。
伊達に大食いでは無い・・・関係ないかf^_^;ポリポリ

うちの親父が三八式歩兵銃で射撃訓練したと言ってました。
コメントへの返答
2014/07/19 22:30:36
どのような事柄も、それまで築いた基礎や

土壌の上に成り立っているからこそ誕生

出来る訳です! 某半島の様に、そんな

土壌も無いのに、いきなり優れた製品を

生み出す事等出来る訳ないのです(^^;
2014/07/20 02:00:12
勉強になりますね。


自分もRX7の∞が出た時に

セリカと最後までまよって、

仮予約状態までいってましたが

燃費の悪さで諦めましたが…、

いい車だったと思います。


その後当時のツレが買ったんですが

若干羨ましかったです〜っ❗️(^^)
コメントへの返答
2014/07/20 09:24:39
お? という事はFCですな!

私は初代のSAのインパクトが

とにかく凄かったのを憶えて

おります!(^^)
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