定例の
聖地訪問も近くなって・・・。
思いの果てを回想する日曜日(?)
またまた、冊子「プリンス誌」をめくって見た!
(時期良く、みん友さんの
シリーズも更新。。。(6))
さて、そんな今から約35年前のスカイライン開発主査(チーフエンジニア)のひとことを綴って最終章の直前(全17話)までやって来た。
スカイラインと私 (16)・・・・日産スカイライン設計主査、故・桜井真一郎(1977年のプリンス誌より)
けれんを脱した、赤裸々な人間の姿をスカイラインに託したかったのです。
スカイラインが誕生して20年、私にとっては”クルマといえばスカイライン”ともいえる20年なわけで、やはり感無量です。第1号から現在まで、1つのクルマだけを長期間設計できたというのはなんといっても大きな喜びですが、ただ私が良かった思うのは中味の密度なんです。その時その時の精いっぱいやってきたという実感ですね・・・。けれどこれは何も私1人がその濃度を維持してきたのではなく、仲間というか終始私と共にスカイラインを開発してきた人々の、”人となりの濃さ”にもめぐまれていたからです。チームワークを組んでお互いが触発し合ってスカイラインに人間の息吹を吹き込みたい、クルマと人間がコミュニケートできるものを---そんな情熱、深い渇望が脈々とうねり続けた5分の1世紀でした。それにはどれだけレーシングマシンの開発から啓示されたかわかりません。サーキットで極限の状況を維持しなければならないレーシングマシンは、すぐれた頭脳や技術、贅沢な資金といったデジタルな要素だけでは完成し得ません。ではメカニズムとして最大限の機能を発揮する裏づけは何かというと、これは開発にたずさわった大勢の人の熱気ですね。形をとるに至ったレーシングマシンには実にムンムンとした人間臭さが融和している---私が特に誇りに思うのは、そうやって結束したチームが同時にスカイラインを手がけてきたことなんです。レースで得たノウハウが培養されてスカイラインに還元されたことはもちろん、機械に血や情を通わせようとする情熱とチームワークをスカイラインにそそぎこめたことは、どんなものさしをもってしてもはかれない貴重な宝だと思っています。
Posted at 2012/07/22 22:24:59 | |
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