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2023年11月14日

ディーラー整備3:車検整備/バリオルーフ修理/内装工事ほか

9月の上旬に早めの車検整備で入庫予約を取っておいたら、運が良いのか悪いのか入庫前日にバリオルーフがシステムダウン。ロールバー関連の油圧シリンダーが寿命となりオイルが漏れて閉回路の油圧がなくなったからだ。しかし交換したい部品は生産終了でドイツ本国にも在庫はなく、つまり新品部品がこの世に存在しないということだった。
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故障箇所は突き止めたがディーラーは部品がなければ修理できない。またこんな場合に社外の修理業者も探してくれない。仕方なく自分で国内の油圧機械メンテナンス業者をさがし、数社に問合せをして返事がきた結果、これが日本国内では誰も分解やオーバーホールができない特殊な部品だと判明。業者からは「ここの故障はあまり経験ないですね、他のシリンダーなら大体どうにでもなるんですが」と言われたが、ぜんぜん慰めにならないどころかむしろ、よけい自分が不運なように感じられ、より一層うらめしい。

そのあと本腰を入れて(=必死で)ツテをあたって別の仲介者をみつけ、アメリカの専門業者へ送ることができた。ここまで約2週間が経過。部品を取り外しアメリカへ送ってオーバーホールされ戻るまで往復で+1ヶ月。それが戻ったあと車検整備とほかの内装工事などディーラー作業が+2週間。結局トータル2ヶ月ぶりで、私の元へ戻ってきた。

戻ってきたと思ったら気持ちのよい秋は一瞬で終わってしまい、ガッカリしている間にみるみる猛烈に寒くなってきたが、まずは喜びの記念撮影。最近の代車たちと同じ場所で、アングルを似せてパチリ。
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今回いろいろ苦労して分かったことを先に言うと、ロールバーの油圧シリンダーがダメになったら、私は結局やらなかったが、解体部品を使うのが最も手っ取り早く、そして安く済むだろう。交換した後いつまで寿命がもつか分からないが、早く安く気軽に修理できたら再び壊れたって心の負担は軽いと思う。またロールバー以外の油圧シリンダーは、OHなり交換なりあまり心配いらないということも、ご参考になればと。

私は解体部品で修理して最悪またすぐ寿命が尽きるような二度手間のほうが面倒くさいので海外へ送ってOHでリニューアルとした。だが他にも故障や寿命になる部分が多いクルマだ。

今まだ徐々に理解を深めつつある途上だが、なにしろR230というのはR107と違って電気仕掛けと油圧仕掛けで成り立っている車だから、R107のような高級機械を長持ちさせるためのいちいちフルMAX修理する習慣を変えていかないと、こう金額が嵩むわりに満足感/安心感が薄いのでは、さすがに私の気持ちも冷めてしまいそうだ。

まして出会って間もなく愛情が湧いていないのだから、たくさん一緒に楽しく過ごして気持ちを盛り上げていかなければならないのは、人もクルマも同じ。愛着なんかは一緒に楽しい思い出をたくさん作ったあとに、ようやく育まれてくるものだ。
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<2023.11.14追記>
作業期間:9/4(月)~11/3(金):60日間

バリオルーフ修理と車検整備ほかで60日間のディーラー入庫

(A):バリオルーフ修理関連
バリオルーフ・コントロール 点検 (ショート・テスト後)
ロールバー・コントロールの左右ハイドロリックシリンダ 脱着
左ハイドロリック・シリンダのロック・ラッチ 漏れ/脱着
右ハイドロリック・シリンダ、修理のため脱着

取付け部付近に漏れたオイルのクリーニング実施
・トランク内カバーリング脱着含む

バリオルーフ用ハイドロリック・オイルレベルの点検、必要に応じて修正
HYDRAULIC OIL
FLAP
COVER
RIVET
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小計   (A):95,000(税込)
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(B):内装工事およびオイル交換など依頼作業
助手席シート脱着、フロアカーペットクリーニング
リヤウィンド・トリム、緩み修正
バリオルーフ回りのウェザーストリップ、給脂

サービス追加、エンジンオイル交換およびオイルフィルタ交換
・E/G オイルエレメント
・ENGINE OIL(4L) 5W-40 229.3

サービスA追加作業: オートマチックトランスミッションのオイル交換
トランスミッション722.6搭載車両
・A/T ドレーンワッシャー
・A/T オイルパンガスケット
・A/T オイルエレメント
・A/T OIL

左Aピラー外側のカバー、緩み点検
フロントウインドウ用左ウインドウワイパシステム、噴射ノズル交換
助手席足元左カバーの取付けビス、COVER取付け
運転席サンバイザ・ミラー、取付けレベル再調整
ダッシュボード右側エリア、びびり異音、 内装の緩み/配線点検
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小計   (B):90,000(税込)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー|

(C):車検整備
タイヤのトレッド溝の深さ測定、フロント左右6.3mm/リヤ左右6.5mm
タイヤ空気圧点検/調整、フロント左右210kpa/リヤ左右230kpa
ブレーキシステム (油圧式) 点検
ブレーキパッドの残量、フロント10.8mm/リヤ7.4mm
ブレーキディスク摩耗限度まで、フロント残0.8mm/リヤ残1.2mm

メインバッテリの交換 (点検後)
・メインバッテリ
・固定用のステー、新規取付け

スタータ・バッテリ交換 (点検後)
・スターター・バッテリ

リモコンキーのバッテリ交換
・リモコン・バッテリーセット

非常信号用具、不灯のため新規LED品に交換
法定2年点検 @53,900
完成検査料 @24,640
継続検査代行料 @16,500
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ディーラー車検関係費合計 95,040
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小計   (C):174,440(税込)
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中計 (A+B+C):359,440(税込)

(D):法定費用:非課税
自動車重量税、13年経過 2年自家用 @45,600
自賠責保険料、25ヶ月 2023年4月以降 @18,160
印紙代、3ナンバー @1,800
_____________
法定費用等合計 65,560
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小計   (D):65,560(非課税)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー|
ディーラー合計 (ABC+D):425,000

(E):ロールバーの油圧シリンダーOH費用
ロックポールシリンダーOH x2 @44,000
ロールバーシリンダーOH x1 @39,000
送料 JP→US(UPS) @35,000
送料 US→JP(FedEx) @22,000
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小計   (E):140,000(税込)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー|
総合計 (ABCD+E):565,000

エンジンオイルやATフルードは交換したばかりだったが、フラッシングの代わりに再び交換してもらった。エンジンの感触はあまり変化なかったが、ATは明らかに反応が鋭くなった上にスムーズさも増した。初期化の費用対効果を実感できた、数少ない成功体験といえる。
ーーーーー

せっかく車が戻って嬉しいので、気分が暗くなる証拠画像はもう撮影しないが、、、

2ヶ月ぶりに自分の車が戻ってくると、やはり白い内装は汚れと傷みが目立つ。シートに尻だけ置いて何度も何度も屋根の開閉テストをやったのだろう、シートの外側=ドア開口側のサイ(thigh)サポートには深い座りジワがたくさん刻まれ、座面もところどころ黒ずんだ手の跡がついている。また、頻繁な乗り降りで靴の爪先をこすりやすいドアの内張り下前部は、盛大に黒い安全靴のコスレ跡もついていた。

私は暖かい季節には黒や茶の革靴ではなく白いラバーソールのスニーカーしか履かないよう気を使っているし、自分で整備をやらないから手や服にオイルやススの黒い汚れが付くはずもないが、オーナー自身がそうやって細心の注意を払っていてさえ、うっかり気付かずコスレ汚れが付いてしまうような内装色なのだ。

だが車の内外で色々な体勢で作業して頂く=尻や膝/手や肘などに機械や工場床の汚れが付きやすいメカニックにあまり神経質なことは言いたくないので、黙って甘やかしている。それは、自分でできない代わりに他人にお金を払って整備修理してもらっているからだ。しかし持ち主以外の人間に、持ち主と同じぐらい気を遣ってほしいと期待するのが求めすぎだろうか。

車が戻るとそういった汚れを色々なケミカルで落としてやるのだが、まあ病院から連れ帰ったペットを風呂に入れて身体を洗ってやるような気分だ。こう見えて既に工場出荷から17年も経った車なので、内装材の表面は本当に気を使う。こういうのを近所の人が見ると車の手入れが好きなんだろうと勘違いするのは止むを得ないが、本当は好きでも何でもなく、車なんか乗りっ放しで済むならそれが一番と思っている。ただ古い車は、いつもキレイで調子よく維持しておかないとタダのボログルマになってしまうのがイヤなだけだ。

旧車R107は手入れに気を遣う車ではあったが、ある1点においては、ものすごく優秀で悩みのない車と言えた。つまり内装は素材選びから思想が違っており、そもそも表面に色を塗ったような部品など一つもなかった。
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目に見え手に触れるものは全て、その材料そのものの色だった。
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汚れたら気が済むまでこすって拭いて綺麗に掃除をし、割れたり摩耗してきたら部品を交換する。そうやって心置きなく使いながら、長く付き合えるように作られていた。
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それは素材の日焼けや経年劣化による変色というのは使い込んで味が出たと言えるが、塗装がはげて素地が出るというのは、安っぽくてみすぼらしいということだ。いわゆる「ニセ物はメッキがはげる」というやつだ。中身がなく外見だけ取り繕うような人物のことをよくそんな風に言って馬鹿にするでしょう。20世紀ベンツの車づくりには、世界中のリッチマンに絶対そんな惨めな恥ずかしい思いをさせない/たとえ20年30年40年と気に入って長く乗る人も決して失望させない、という信念が隅々まで徹底していた。

一方R230は購入に際して試乗のとき、指や爪などがこすれるライトスイッチまわりの塗装が剥げているのを見て「何故こんなパネルを塗装にしたんだ、塗装なんか絶対ハゲるに決まってるだろ!これなんかまるでデパートのマネキン人形だな」と、一瞬にして20世紀ベンツからの落差というか、変化を感じ取ったことだけはハッキリ覚えている。
そのかわり不自然なほど白く明るい内装が手に入った。なるほどこういう人工的な感じが、21世紀的なラクシャリー/高級感の演出手法ってことか。
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この車を買ってすぐ内外装を徹底クリーニングした際、こんな部分を全部リペアした。一事が万事そういう素材づかいで、目で見えている表面の色が塗装か素地かは色で判別しにくい。汚れが目立つ内装色はゴシゴシ拭き掃除したくなるが、やりすぎは禁物だ。

あと2年ほどしか生きているつもりがないのに、しょうもない気苦労が絶えないクルマだな。
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Posted at 2023/11/14 20:14:07

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