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2017年03月15日 イイね!

L型ポート研磨仕上げ③(フル機械加工済み品)




さて今回で最終局面の肝心要のマニ側からの研磨に入る訳だが・・・


その前にどれだけ危険個所が有るのか。

それに対してのフル機械ポート加工のメリットをカットモデルと現物で解説。(▼∀▼)






ノーマルのINポート入口口径は36φ。

それに対してフルチューンの口径は41φ。


最少スロート38φ部分を入口から25mmの所に置く形にすると視覚的な断面図はだいたい画像の様なライン取りになる。

最もパワーに直結する部分なので理想から言えば上から落とし込む様な形状にしたい所だが入口から20mm付近に既に水穴が有るのでそのギリギリを狙う必要性が出てきます。

更にその延長線上にはバルブスプリングの座面が掘り込まれてるのでココもギリギリ・・・

理想形状を狙うとポート上面は全く余裕が無いのが判ると思います。








今度は側面側。

マニ面から35mm奥にヘッドボルト穴が居ます。








入口41φから絞り38φで通した場合その間隔は計算上僅か0.5mm!!

更にハズレヘッドだと穴に切子等を噛み込んだ状態で開けられてる場合が有り中央部分が樽状に膨らんでしまってる場合も有ります。


こんな訳で入口41φ位置が決まってるのでそこから全てフリーハンドで通した場合6か所全てを正確に均等に削り取るのは相当熟練したマニアで計測治具でも持って無い限りはほぼ不可能。


水穴に当たったら当然ほぼオシャカ・・・

ヘッドボルト穴ならピンホール程度ならまだ何とかなりますが1~2番間、5~6番間は隣り合ったINポート中央間にボルト穴が走ってるので両側に穴が開いてしまうと各気筒間で負圧の干渉が発生してしまいアイドリング&低速不調、他の気筒でもボルト穴に負圧が発生してしまう為ボルト座面からオイルを吸い込んでオイル下がりと同じ症状が発生します。

いずれも対策&修理方法は有りますが必ず助かるとは言い切れず修復費用も莫大になります。


スプリング座面&ガイド付近を取り過ぎると稼働後にクラックが入ってしまいます。

その場合修復の手立ては有りません。



その危険個所を全てクリアーしつつ最適な形状にデーター化したのがフル機械ポート加工です♪





前フリはココまで!

加工を始めます♪








先ずはヘッドボルト逃がし部分を確認しておいて下さい。

画像の部分が真円形状から潜水艦の様な形状で出っ張ってるのが判ると思います。

この残し彫り加工でボルト穴から1mm逃がした状態になってます。

『ココはヤヴァいぞ!気を付けろ!!』

と言う意味になってます。

それを踏まえてマニ側からの加工開始!(▼∀▼)








燃焼室側からやるのと同じ様に測定バルブを突っ込みます。

取り代を見て機械加工は最少スロート部は0.2mm程小さく仕上げてあるのでその部分を広げて行きます。

その際削るのは側面と下側がメインでガイド側上面はほぼ寸法になってるので一切手をつけないよう!






下から明かりをかざして影の出来た部分を燃焼室側と同じ様に15mm程度奥から引く様に削り取って行きます。






ペイントしてわざと傷を付けて削り取る部分を判り易くしてます。

慣れないうちはプラハン等でかる~~く叩いてやると画像の様に引っ掛かる場所が判り易いです。

但しガンガン叩いてしまうと傷が消えなくなってしまうので注意!!








前回と同じ要領でモノサシを入れ指で確認しながら慎重に切削していきます。

最初のうちは全く進んでないように感じますが繰り返してるうちに確実に進んでるので。

何度も言いますが慎重に!(▼Д▼)y-~~~







途中で最初に確認したボルト逃がし部分に到着します。

この部分は全て取り払ってしまっても0.5mm残る計算ですが個体差が有るのであまり手を付けないようにします。






ヘッドボルト穴付近の35mmを過ぎると少し削るだけで一気にバルブが入る感触になってきます。

同時にRがきつくなってくるので側面をメインに削る様に心がけます。







測定バルブが燃焼室側に貫通するとこんな感じになります。

37.9φのバルブがちょっと傾けるとスルっと通る感じに仕上げてやるのがコツ。

そうすると磨き仕上げまでやると38φがスコスコ通る感じに仕上がります。Ψ(`∀´#)



慣れていれば6本通すのに1時間~2時間程度ですが・・・

初心者の方は数日間掛けて慎重に進めるのがコツです。(▼∀▼)


ココまで出来ればもう峠は越えた感じ??

次回はガイド付近の切削です♪(UP予定は未定w)




※ポート研磨初心者向きの加工方法を紹介しております。(フル機械ポート加工済み品に限る)

※あくまで参考程度でお願い致します。





Posted at 2017/03/15 13:24:29 | コメント(1) | トラックバック(0) | L型ポート研磨 | クルマ
2017年03月13日 イイね!

L型ポート研磨仕上げ②(フル機械加工済み品)





前回の肩慣らしでロング超硬バー&リューターの扱いにチョイと慣れた所でメインの穴掘り開始!

先ずは燃焼室側から加工を始めます。






ヘッドを12°傾けた治具にセットしてガイド穴付近までNC切削はされてるのだが・・・

マニ面へかけてRがきついので特に側面側はエンドミルが入らない為加工されてません。

その部分をモノサシ代わりの37.9φのバルブが有る程度入るよう加工していきます。

初心者に有りがちな失敗の例は早くキレイに仕上げようとして残った鋳肌の部分を一気に削り落としてしまう。

コレはNG!







この部分は水穴との距離に多少余裕が有るのでまず貫通は有り得ないのだが程度が悪いヘッドはピンホールが伸びてる可能性も有るので慎重に。

マニ面から明かりをかざして測定バルブを突っ込むと引っ掛かった場所が陰になります。

その部分を削りとって掘り進めて行くのだがその際のコツが幾つか。


①左右均等に削り取っていく。


例えば右側を削ったらそのまま左側も削るよう心掛ける事。

片方だけ一気に削り取ると穴が曲がってしまいます。









一気に削らずちょっと削ってはバルブを入れて確認しながら削る事!

画像では判り易いようマジックを塗ってバルブが擦れた跡を付けてみました。

慣れてくると光の加減だけで削る場所が判ります。



②削る部分よりも10~15mm程度奥から刃物を当てて手前に引いてくる。


モノサシが引っ掛かった部分を削るのは当然だがその奥も山になってるのである程度掘り進めるまではその奥から削り取ってくる感じにするとGood♪

引っ掛かった部分ばかり削る感じにしてしまうとその奥が凸になり凹になりやすい。

刃物を押し込む方向で力を加えてしまうと初心者だと引っ掛かってやはり凹になりやすいので上下に刃先をスライドさせながら手前に引いて来る感じでやると良いでしょう。




③うまく凸凹にならず削れてるかを確認するのは視覚だけでなく指の感覚も駆使する。


多少凸凹になってしまっても一番肝心なガイド付近のRは機械切削されてるので殆どパワーには関係無いのだが・・・

せっかく作るのだからカッコよく作りたいと思うのは皆同じ。w

粗取りが上手く出来ていれば80%以上の確率でキレイに仕上がると言っても過言では無い。

そこで滑らかに切削出来てるかを確認するのは指の感覚も鍛えるべし!

指先の滑りが良くなるよう&感じやすいよう?軍手では無く薄手の綿手を用意。



手に装着したら・・・











穴に指を突っ込む!ヽ(°▽、°)ノぐへへ(はぁとw


ただガムシャラに突っ込むんでは無く壁面に指先を滑らせて出し入れしたりよ~くまさぐる♪w

何度もやってると指先の感覚で凸凹が読み取れるようになります。


以上の様な感じで何度も確認しながら慎重に掘り進めましょう♪

最初のうちはちょっと削るだけでバルブが奥に入って行きますがRがきつくなってくるとなかなか進みません。







最終的には画像の様にガイドの穴が半分程度覗く感じにしてやります。

ココまで慣れていれば6か所1~2時間程度で終わってしまうが初心者ではそうはいきません!



集中力が途切れたら一服する。

その日は穴掘りを止めてしまうのも手。


良いモノを作るのには時間が掛かるもの。

焦らず慌てずとにかく慎重に進めるのがコツ。





次回はいよいよマニ面からの研磨!

難易度MAX!!凸(▼皿▼#)





※ポート研磨初心者向きの加工方法を紹介しております。(フル機械ポート加工済み品に限る)

※あくまで参考程度でお願い致します。



Posted at 2017/03/13 16:09:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | L型ポート研磨 | クルマ
2017年03月11日 イイね!

L型ポート研磨仕上げ①(フル機械加工済み品)

L型ポート研磨仕上げ①(フル機械加工済み品)

L型ポート加工。(゜▽゜)








削る量がとにかく多く手加工のみでやってては途方も無い時間が掛かる。

ちょっとズレれば水穴に貫通して潮吹きヘッドになってしまったりヘッドボルト穴に貫通したりバルブ座面に接近し過ぎてガイド穴からクラックが走ったり・・・

特に最近では貴重になったノーマルヘッドを無駄にする事無く完璧なポート加工が出来るようIN、EXポート共にデーター化してNCフル機械ポート加工を確立したのが6年ほど前。


加工開始初期の頃は依頼元はプロショップが殆ど。

なので切削が済んだヘッドは後は勝手に仕上げてね♪みたいな感じ。w


ところが・・・


ここ数年で色々口コミ等でも広がり個人の方からの依頼も一気に増加。

その中には初めてリューターを手にするなんて方も居たりしてある程度のアドバイスをしたりしていたのだが特に最近はベースヘッド自体の程度が更に悪化した事も有り



『何か水穴に貫通した雰囲気が!(滝汗』

とか 

『ヘッドボルト穴がコンニチワしました・・・(涙』



等の悲鳴に近い事故報告のTELが多いので初心者の方でも事故を起こさない?ポート研磨手順を考えてみました♪


EXは殆ど形になってるのでIN側の解説のみ。

あくまでフル機械ポート加工済みヘッドでの手順になります。(▼∀▼)








使用するリューターには必ずホームセンター等で売ってるエアー流量調整用のニードルを付けて回転スピードをコントロール出来るようにしましょう。

回転速度はちょっと強めに押し付けると止まってしまう位がベスト♪

切削刃物は速過ぎると必要以上に削ってしまったり削れないで弾かれてしまい寿命も短くなります。


ロング超硬バーは有効長95mm~110mm辺りが良いでしょう。(クランプ代は含まず)

長過ぎる場合はシャンクのシャフトを高速カッター等で切断して調整。



道具の準備が出来たら早速加工開始!








先ずは一番安全で簡単なリング周りの加工から♪

本来ならば有効長の短い超硬バーを使用するのだがあえてロング超硬バーを使って練習!


46.5φ用シートリングの内径よりもポート側の径の方が小さく切削されてるのでリングとの段差を無くす感じで削ります。

リングは焼結合金製なので程好く案内になってキレイに丸で切削出来ます。

リングに刃物が当たると 『キンキンキン』 と高音質の金属音がするので削り過ぎも防げます。








こんな感じでIN&EX共に12箇所全て段差修正します。


コレが済む頃には少しリューターの使い方に慣れてるハズ・・・w

次回は一気に難易度が上がります!(▼∀▼)





※ポート研磨初心者向きの加工方法を紹介しております。(フル機械ポート加工済み品に限る)

※あくまで参考程度でお願い致します。


Posted at 2017/03/11 22:58:29 | コメント(2) | トラックバック(0) | L型ポート研磨 | クルマ

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