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2011年08月21日

964のオーナーを目指している方へ・・・⑦ドイツ製品らしい理屈っぽさがある・・・

964のオーナーを目指している方へ・・・⑦ドイツ製品らしい理屈っぽさがある・・・ 1964年にこの世に出た911、そのカエルのようなユニークなスタイルは、964の最終モデルイヤーである1993年まで、30年近く、もう笑っちゃう位、大きな変更を受けることなく変わらずに製造され続けました。

それ以上に、あの五連メーターに代表される内装も、これは964の次期モデルである993まで、基本的な作りはそのままでした。


メーター同士が重なり合った996以降の内装デザインは、伝統云々と謳っているものの、共通点は五連メーターであること位で、当初のものとは全く別もの(強いて言えば進化型)と言うべきでしょう。

いやいや、996や997の内装をどうのこうのと言うつもりはないのですが、雑誌やカタログを見ると、最近のクルマの内装は、ボーダレス化しているように思えます。

奇をてらっているように見えたとしても、誰にでも自然に操作できると。

ディーラーでボクスターやケイマンも何度か運転させてもらったのですが、想像していた以上に操作は普通で、すぐに慣れて国産車に乗るような感覚で運転することができました。

パワーやレスポンスの問題ではなく、あくまで操作の問題です。

初めて964を運転したのは、納車して帰宅する時(だはは)、まさにぶっつけ本番だったのですが、ティプトロだったこともあり、アクセルとブレーキを踏んで、ウインカーを出せれば走れるわけですから、基本的には運転に何ら支障はなかったのですが、帰宅してあちこちを操作してみたら、いやはや、新鮮でしたよ。

ライツ号のハンドルポストからは左右2本ずつレバーが突き出しているのですが、1本1本のレバーが信じられない位細くて、ツマミもボタンもない、先が少し平たくなった単なる「棒」なのです。

そこにはスイッチもダイヤルもボタンもなく、つまりは、上げ下げするか、手前に引くか、奥に押すかの操作しかできないわけです。

左上のレバーは上げ下げすれば左右のウインカーが点灯し、引っ張ればヘッドライトがパッシングするのですが、普通このレバーにヘッドライトのスイッチ位は付いているものですよね。

右上のレバー、標準位置から上げていくことでワイパーが静止→通常作動→高速→超高速?作動となり、標準位置から下げることでワイパーが間欠作動し、手前に引っ張るとウインドーウォッシャーが作動し、奥に押すとヘッドライトウォッシャーが作動するのですが、普通このレバーに間欠ワイパーの作動間隔の調整ダイヤル位は付いているものですよね。

左下のレバーはオンボードコンピューターの画面切り替えと表示のリセットしかできませんし、右下のレバーはテンポスタット(いわゆるクルコンね)の操作しかできません。

当然ながら、オンボードコンピューターとテンポスタットの設定がなければ、レバーそのものが存在しなくなります。

何と言うか、このか細いレバー、初期の911からほとんど変更していないようで、最低限の操作しかできないのですね。

ヘッドライトのスイッチは、左側にあるキーシリンダーの左隣にツマミがあってこれを回すことによって点灯させるのですが、この伝統は現行の911でも守られているみたいで、同じような位置にエアコンの風量調整のようなツマミが付いています。

そんじゃぁ、間欠ワイパーの調整はどこで?

メーターパネルの、右側、速度計と時計の間のスペースの上方に丸いスティック状のツマミがあって、これを回すとワイパーの作動間隔が変化します。

そして回転計を挟んでこれと丁度対称の位置にも同じようなツマミがあって、何とこれはメーターのイルミネーションの調整ツマミなのだそうな。

そしてそれぞれのツマミの下には、小さなスイッチが付いていて、左側はリアワイパーの作動スイッチ(画像に写っています)、右側はシリコンリムーバー(ウォッシャー液とは別にフロントウインドーに噴射される)のスイッチになっています。

ちなみにライツ号にはシリコンリムーバーがないため、最初から右下のスイッチはありません。

どうしてこのスイッチがこの場所にあるのか・・・何とも理解に苦しみますねぇ。

ヘッドライトのスイッチを除いて、これらの機能は、後になってから追加されたものです。

つまり、昔ながらの内装は変えずに、それらしい場所に穴を開けてツマミやスイッチをブチ込んだ・・・そんな感じなのです。

でも、ポルシェのことだから何らかの理屈があってそこに取り付けたのではないかと・・・

そんなことを考えるのがまた面白いのですよ。


ライカやローライといった古いドイツのカメラの操作にも似たようなところがあります。

人間工学を考えて・・・な~んて書かれているけれど、とにかく人間が機械に合わせていくしかない。

最初はぎこちなくても、慣れれば体が覚えてスムーズに操作できるようになる。

「ほら、ちゃんとできるだろう、一度覚えたら忘れないだろう」

ドイツの工学博士(設計者)からこんなことを言われているような気がする。

ドイツ製品らしさって、こういう何とも言えない理屈っぽいところにあるのではないかと思えるんですね。

それに比べると、最近のドイツ製品って、そうした理屈っぽいところが希薄になったような気がして・・・

えっ、使いにくそうで964なんて嫌になってきた?

いやいや、ライカM3やローライフレックスと同じです。

馴染むまではとっつきにくいかもしれないけれど、やめられなくなりますって(笑)
ブログ一覧 | ポルシェ | クルマ
Posted at 2011/08/21 18:05:42

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この記事へのコメント

2011年8月21日 18:34
たしかにエルゴノミック...とは程遠い気がします (^ ^;
でも使い込んで身体が覚えてしまえば何ら不自由なく、逆に暗くても目をつぶってても勝手にその場所に手がいくようになっちゃえばこっちのもの。
ポルシェ遣いとまではいかなくても、“ポルシェ使い” くらいにはなった気分にさせてくれますよね。
せっかく “わざわざ” 旧い機械に大枚はたくわけですから、儀式や作法は難解な方がアリガタミも増すし !? (笑
コメントへの返答
2011年8月21日 23:12
こんばんは。

そのとおりですね。

ひと通り付いているスイッチ類を正しく操作できれば、一人前のポルシェ乗りです(笑)

そのロジックを考えるのも楽しみの一つであるわけで・・・
2011年8月21日 18:54
前の号で紹介のエンジンキーが左側にあるのは、その昔のルマンレースでは止まった車に走って乗り込み、エンジンのかかった者からスタートするために、左手でキーを回したほうが合理的だと設計されたと聞いたことがあります。
↑の方が詳しいので、フォローいただきたいところですが、エンジンをかけるたびに「ルマンと同じ儀式をしているんだ~~」と思えるって素敵ですよね。。
コメントへの返答
2011年8月21日 23:14
こんばんは。

あのル・マン式スタートってやつですか。

マックイーンの映画では既に乗りこんでからのスタートになっていましたが、映画の中に登場する子どものレースは、いまだル・マン式でした。
2011年8月21日 20:14
ドアミラーの左右の切り替えとか・・・オーナー以外には動かせませんかね。
幌のオープンのボタンの位置と操作性も考えられませんでした・・・後から電動化されたからなんだろうなぁと思わせるバラバラ感(笑)。
乗ろうと思わなければ動かせないクルマなのかも知れませんね。
コメントへの返答
2011年8月21日 23:17
こんばんは。

そうそう、ドアミラーの調整の操作系なんて、見事にバラバラ・・・

これを上手く使えるのはオーナーの証。

伝統を守ると言ったら聞こえはいいのですが、全体のデザインを変更する余力がなかったのでしょうねぇ。

もういい加減らしようということで996が登場したと。
2011年8月21日 20:33
シリーズ、面白く拝見させてもらっています。w
本当は要らない物なのだけど、北米で商売するには必要な装備だったのでしょう。
964は今の車から言えばミニマムかもしれませんが、それでも走りに必要ない装備も多いと思います。
そのなかで絶対に要るものは、きちんと操作できるところに「まともに」在るところがエライです。

最近の車は、コレどーなってんの?!とキレそうになることが多いです。のらねこが古いだけですがw
コメントへの返答
2011年8月21日 23:21
こんばんは。

確かに走りに必要ない装備が付いていますね。

でも、ここまでいくのならミラーの電動格納までやってほしかった。
これだけは車庫入れの際に難儀しています。
右のミラーをたたむのを忘れたのに気付いて、また降りて反対に回ってたたんで・・・
2011年8月21日 23:08
シリコンリムーバーも
リアワイパーも
サンルーフも
どうしてココなの?って場所ですね。
それ以前にヘッドライトスイッチはライトのスイッチであることの図形だけで
何処へまわすとどうなるのか記載がありません。
初めての人は戸惑うでしょうね・・・そこがらしいと言うか今でも「?」な部分ですね。
コメントへの返答
2011年8月21日 23:24
こんばんは。

そうそう。
後付けのスイッチ類、どれも「?」って思う場所ですよね。
でも、サンルーフの開閉スイッチが左右でなく前後に動かすようになっているあたりは、確かにそのとおりだなぁと感心します。
分かる分かる、その気持ちが。
2011年8月22日 7:26
まいどです~手(パー)わーい(嬉しい顔)
ほんと、後付け感が満載のスイッチばかりですよね冷や汗
オリジナル911の最初のデビューは、65年ですから、基本設計は更に前ですもんね冷や汗
ナローから、930に乗り換えた時は、『コレ、何のスイッチexclamation&questionげっそり』っていうのが、ちょこちょこありましたわ冷や汗
設計陣に聞くと、いろんな理屈を教えてくれそうですがうまい!
コメントへの返答
2011年8月22日 19:57
こんばんは。

ばらばらのスイッチについて、設計陣の弁明、聞いてみたいものです。
きっと「仕方なくそこにした」なんて言わないで、何かしらの理由があると言うのでしょうね。
ドイツの工学博士との知恵比べですね(笑)
2011年8月22日 22:31
そんな昔のポルシェが人間くさくて私は好きですけどね
コメントへの返答
2011年8月22日 23:03
こんばんは。

人間を感じさせてくれるところが不思議ですよね。
やめられまへんなぁ。

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