2013年07月11日
ウインカー球LED化
ハッキリ言って、全部読まなくても
「DEデミオで50W/4.0Ωのメタルクラッド抵抗2個を使ってウインカーをLED化しました」
という内容です。
長いので時間を無駄にしたくない方は、ココで戻って下さいw
ワタシ的にはメモ代わりに書いたつもりなので、誤字脱字などはチェックしてませんが、そこそこ真面目に考察したので無駄にはならないと思います。
あと取付などに関する整備手帳は別途載せます。
今後、LED化を検討する方に参考になれば幸いです。
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デミオのウインカー球を電球からLEDに変更する。
しかしそのままLEDに変更してしまうと、BCMユニットが消費電力が少ないと判定してハイフラ(球切れ警告)となってしまいます。
※ハイフラとは?
ウインカー球が球切れした場合に、ドライバーに対して「球切れしてます」という警告の為、ウインカーの点滅速度が高速になる現象のこと。
ハイフラを抑えて、LEDに変更するにはどうしたら良いか。
①PIAAから発売されているレギュレーターを使う。
②メタルクラッド抵抗を並列に接続する。
③BCMユニットを解析してBCMのハイフラ判定しきい値を変える。
④ウインカーリレーをLED対応なものに変更する。
といった方法が考えられます。
しかし、それぞれにメリット・デメリットがあります。
①はコストが高く(7000円程度)つくが、発熱もなく安定している。コストが気にならないなら一番良い選択肢か。
②はコストは安く(2000円以下)済むが、抵抗自体がかなり発熱し、せっかくLEDに変更しても抵抗で消費電力をごまかすため、エコにはならない。
③はもっともコストが安く(抵抗の値段くらいか)すみ、発熱の問題もほぼ無いが、BCMを解析して抵抗値を決定しなくてはならず、破損させると走行不能、諭吉が数枚飛ぶことになる。
④はコストも安く済むが、DEデミオではそもそもウインカーリレーという個別パーツではなくBCMで扱うため選択肢として成り立たない。
現実的に考えると①か②になってくると思う。
私は今回、②のメタルクラッド抵抗を導入する方法をとってみた。
理由はコスト的な点と、興味があったからである。
さて、メタルクラッド抵抗を導入すると決めたら、どういう風にすれば良いのか。
そこから調査することにした。
何故抵抗を入れるのか?
何も知識がないとここからだと思う。私もここからでした。
上述しているが、ウインカー球をLEDに変更すると消費電力が電球とくらべて圧倒的に少ない為に、球切れと判断されてしまうのでBCMに対して電球と変わらない電力を消費しているようにみせる為に抵抗を入れることになる。
デミオでは(一般的な電球使用の車種もだいたい)ウインカー球1つに21Wの電力を消費する。ということは、前後左右で合計4つとなり84W消費していることになる。
実はサイドマーカーも1つに5Wの電力を消費するので、左右で10W消費していることになる。合わせてトータルで94Wをウインカーで消費している。結構な電力を使ってる事に改めて気づく。
※ウインカー球の消費電力については、デミオの取扱説明書に記載されている。
よって、94W分をどこかで消費してあげる仕組みを設ける必要が出てくる。ここで消費する方法として「抵抗」が出てくる。
抵抗で消費すると理解した上で、次にハイフラについて調べてみる。
ハイフラを簡単に起こす方法がある。
「ウインカー球を外してみれば良い」
ただそれだけである。
①エンジンオフ状態で
②フロントの右ウインカー球だけ外し、
③ハザードスイッチを押してみる。
実はこの手順はトラップ。ハザードでは「ハイフラは起きない」。
ただこのトラップがデミオ固有のものか、その他のメーカーや車種では試してないので分からない。
ではハイフラはどうやって起こすのかというと、ウインカー球を外した後にACCをONにしてウインカーを出せば良い。
この時、右ウインカー球を外していたとする。この状態で「左ウインカー」を出してもハイフラは起きない。「右ウインカー」を出すとハイフラが右前後のウインカーで起きる。ここから分かる事は以下のことである。
デミオの場合、
「ハイフラ判定は左右で独立している」
「ハイフラは前後どちらかが切れていると前後同時に発生する」
ということ。
よって抵抗を入れる場合、左右それぞれに入れる必要があると分かる。また、前後は一緒に判定されているので、抵抗を別々に入れても、どちらかに入れても構わない事が分かった。
抵抗を入れる理由、ハイフラの現象が分かったので、次は抵抗について調べてみることとする。
以前にグリさんから使わなかったメタルクラッド抵抗を貰っていたのだが、抵抗には以下のような記述がされていた。
「50W6Ω」
これがどういう意味であるのか、調べてみた。
①50Wはその抵抗が耐えうる消費電力。
②6Ωはその抵抗がもつ電気抵抗の数値。
私は電気工学出身でもなく、学生時代はどちらかといえば(いわなくても)嫌いな科目だったので、だから何なのだという感じである。
①については抵抗が消費してくれるであろう最大の電力ということであるので、21Wのウインカー球を前後で考えれば42Wなので50Wであれば1つで事足りるのであろう事がわかる。
②については抵抗値を求める計算方法がわからないと先へは進めそうにもないので調べてみることにした。
Ωの法則という懐かしい法則で計算できるとのことだから、抵抗値を求める為に法則をバラす。
「抵抗値=電圧×電圧÷消費電力」
これに値を当てはめれば抵抗値が計算できることになる。
が、「電圧」はどうしようかとふと思う。
理由は車の電圧が常時一定しているワケでは無いからである。一定であれば12Vで計算すれば良いのだが、電圧計では14Vを超える事も見受けられる。
ここはググって先人の知恵というか、一般論を採用してみる。ほとんどの場合、14Vで計算されていたのでマージンはだいぶ確保しているようである。
この辺りを踏まえた上で、電球1つに対しての抵抗値を求めてみることとする。
「9.3Ω=14V×14V÷21W」
1つの電球で9.3Ωの抵抗値が必要となることがこれで分かった。ちなみにもし12Vで計算してみると6.8Ωとなり、抵抗値としては差が出てしまう。
では左右独立で前後共通であるというハイフラ判定の条件を元に片側だけの抵抗値を計算してみる。
「4.6Ω=14V×14V÷42W」
消費電力が倍になれば、抵抗値は半分になるということになる。
グリさんに貰った抵抗の抵抗値は「6Ω」であったことから、事足りないとわかった。
実際に6Ωの抵抗を入れることによってどういう結果になるのか。ここで実践しないと納得出来ない私がいる。
試した結果、
・抵抗を入れフロントのウインカー球のみを外した場合、ハイフラは起きない。
・抵抗を入れフロントとリアのウインカー球を外した場合、ハイフラが起きた。
となった。実践した結果でいうと電球1つ分の抵抗としては使えるということになった。
※一つの電球を電圧12Vで計算すると6.8Ωとなることから、6Ωの抵抗で一つ分ということになるのでマージン次第ということになる。
それぞれの電球毎に抵抗を入れると考えると、設置場所や作業で苦労する事が想像つく。
たとえばリアのウインカー配線部分に抵抗を入れるとした場合、トリムを剥がして設置場所を探して・・・と手間が掛かり過ぎる。
ここまでの考察でハイフラ判定は左右独立、前後共通であることがわかっているので、設置しやすいボンネット内のフロントウインカー部分とした。
次に抵抗の数である。
先ほどの計算からすると、9.3Ωの抵抗を片側2個ずつとするか、4.6Ωの抵抗を片側1個ずつとするかの2案が出てくる。
設置する際の手間を考えると片側1個ずつとする4.6Ω案が一番楽であるので、今回は抵抗の数が合計2個となるようにする。
では実際に4.6Ωの抵抗があるのか調べてみる。
実はみんカラでもほとんどの方が今回の合計2個で抵抗を入れる場合に3Ωのものを使っている事は知っていた。入手性に限って言えば、良いからであると考えられる。ただ計算上では4.6Ωであるし、3Ωだと電圧12Vで計算した場合の値なので、出来れば計算結果に沿う値の抵抗が欲しい。
ここで抵抗値について一歩踏み込んだ「発熱」についても考慮したくなった。というのも、抵抗は熱に変えることによって消費電力を稼ぐからである。
抵抗値が低い(3Ω)、高い(4.6Ω)でどのくらい変わるんだろう?
「ジュール熱=電流×電流×抵抗値×時間」
で求められるとのことから、まず電流(A)を求めてみる。
①3Ωの場合:14V(電圧)÷3Ω(抵抗)=4.6A(電流)
②4.6Ωの場合:14V(電圧)÷4.6Ω(抵抗)=3.0A(電流)
求めた電流(A)から、1分間(60秒)での熱量を求める。
①3Ωの場合:4.6A(電流)×4.6A(電流)×3Ω(抵抗)×60t(秒)=3808J(ジュール)
②4.6Ωの場合:3.0A(電流)×3.0A(電流)×4.6Ω(抵抗)×60t(秒)=2484J(ジュール)
以上の結果から、抵抗値が低い方が発熱量が多く、抵抗値が高い方が発熱量が少ないということがわかったので、発熱量が少ない方が好ましいことから、計算通りの抵抗値4.6Ωを入手する方向とする。
いざ近場で入手可能なメタルクラッド抵抗の抵抗値を調べてみると、3.0Ω、3.3Ω、4.0Ω、5.1Ωというラインナップ(各483円)。計算通りにはいかず、4.6Ωという抵抗値は無かった。
ネット通販では共立エレショップという関西のお店で4.7Ωという抵抗値のモノを発見するも単価が735円。送料も加わることを考えるとコスト的にメリットが無くなる。よって今回は近場で入手可能な4.0Ωとしてみた。
熱量を考えると5.1Ωという案もあったのだが、前方値的な動作は6Ωの抵抗で試した際に実証があったので、計算上4.6Ωより前方の4.0Ωをチョイスした。検討をする上では5.1Ωを入手するのも手だが、無駄を省く上では仕方ない。
50W/4.0Ωのメタルクラッド抵抗を実際にボンネットを開け、フロント左右のウインカー配線に並列接続。
フロントとリア双方のウインカー電球をLEDへ変更。
ウインカーを左右に出し、ハイフラにならず正常に動作することが確認できた。
結果から、考察で求めている計算結果には問題がないことが確認できたこととなる。
以上、ウインカー球をLEDへ変更するための考察とする。
※追記
抵抗導入でデメリットがもう一点。
LEDがきれた場合にハイフラにならないこと。これは結構痛手か。
※追記
サイドマーカー分の10Wはハイフラ判定の閾値に影響がないことがわかったので、計算はすべてウインカー前後左右の4箇所分で行っている。
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Posted at
2013/07/11 19:54:22
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