という訳で、入院中のALPINA D3 Biturbo君の代わりにアルピンの116iがやってきました。レッドのは職場の方のです。
基本的には前に乗っていた135iと一緒ですので、乗り込んでちょっとシート調整をするとドンピシャのポジションに。こういったところは同じBMWなのでありがたいですね。
走りだすと…やはりステアリングが重いです。LCIで電動パワステになった120iは結構ステアリングが軽くなりましたが、代車は以前のモデルです。ALPINA D3 Biturboに慣れた身には、ステアリングもちょっと太めなので、結構負担になります。
ステアリングの重さを別にするとFR特有の素直さですが、ALPINA D3 Biturboに比べるとセンター付近の不感帯が広く、微妙にフリクションもあるので、あまり気持ち良くありません。1シリーズに乗っていた時はあまり気になりませんでしたが、ALPINAと比べてはいけませんね。多分、ランフラットタイヤのセッティングにも関係しているのかもしれません。
街乗りをしている分には、1.6Lでも加速は必要十分、ブレーキはBMWに共通する素晴らしさなので、特にストレスはありません。ただ、小排気量のためか、ちょっと加速を必要とするだけでも4000〜5000回転回ってしまいますので、その辺りはディーゼルとの大きな違いですね。
しかし、高速道路に乗ってみると状況は一変、自分の感覚では「明らかに力不足」です。100Km/h走行では6速だと2300回転くらい、5速だと3000回転くらいですが、ここからアクセルを踏んでも本当に緩やかな加速しかしません。上り坂ですと、6速からはすぐにシフトダウンしてしまい、実質的に使えません。。それでは4速…ですと4000回転まで上がり、ほとんどフル加速状態ですが、それでも加速は鈍いです。135i、ALPINA D3 Biturboに慣れているので余計にそう感じるかもしれませんが、このサイズにしては重い(1390Kg)車重のせいもあるかと思います。
ワインディングに持ち込むと、そこはFRの素直さ、ブレーキングからターンイン、コーナリングの最中は非常に気持ち良いですが、そこからの脱出加速でやはり加速不足を痛感します。車両のバランスが良いだけに、非常にもったいない感じです。「回して走るのが気持ち良いのでは」という考え方もあるかと思いますが、「回してもパワーが無い」のは、私にとってはストレスになってしまいます。
日本仕様ではN43B16Aエンジンですが、本国仕様の116iはN43B20Aのデチューン版らしく、トルクは185Nmあります。せめてこちらにして欲しいものです。
FRならではの素直さ、操縦感覚の楽しさはBMWならではのものがありますが、ここまでパワー不足ですと、残念ながら街乗り以外ではストレス溜まりまくりなので、自分の使い方では購入対象になりません。BMW好きの私でも、同じ価格帯で検討するなら、間違いなくVWのポロGTIを買います。
車重とエンジンのバランスを考えると、1シリーズのベーシックグレードは2Lに一本化してコストダウンし、装備で差別化を図ってもいいのでは、と思いました。やはりBMWの「駆け抜けるよろこび」の実現のためには、ある程度のパワーが要るのでは、という気がします。
と言いつつ、一人で街乗りでは特に不満がないので、それなりに楽しんでいます(笑)。
それにしても、135iとALPINA D3 Biturboのトルクは超反則技ですね(爆)。
Posted at 2010/10/23 17:14:20 | |
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