メンテナンスをする事が「悪い」という人は殆ど居ないと思います。
でも実体験として、
「メンテナンスをした直後から、どうも車の動きがシックリ来ない」
こんな風に感じた事のある人も居るのでは?
では、原因は何なんでしょ?
徐々に劣化している事に気づき難い。
多分、コレが違和感の最大の要因だと思うんですが、果たしてそれだけなんでしょうか?
では、話は思いっきり脱線します。
(※ 以下、アラフォー世代のバイク好きにしか解らないネタがあります)
エンジンの話ですが、まず4サイクル2気筒の場合で考えて下さい。
4サイクルエンジン、4つの行程(吸入・圧縮・爆発・排気)を完了するのに
クランクシャフトは2回転(360°×2回転=720°)必要です。
で、通常2気筒の場合は720°÷2気筒=360°ずつ各シリンダーの行程をずらす事で
爆発間隔を均等にしています。
コレが所謂
「等間爆発」って奴です。
0° 180° 360° 540° 720°
1番シリンダー 吸気→ 圧縮→
爆発→ 排気→ 吸気・・・・・・
2番シリンダー
爆発→ 排気→ 吸気→ 圧縮→
爆発・・・・・・
1番シリンダーと2番シリンダーの爆発間隔は
360°ずつで、
当然、機械的な無理もロスも最少なので、スムーズにエンジンは高回転まで回ります。
排気音も規則正しく
ドッドッドッドッドッ・・・・・です。
対して、同じ4サイクル2気筒でもシリンダー配置がV型、L型だとどうなるんでしょう。
Vバンクの狭角が90°で、クランクピンの位置が同じ場合、
360°ずつ各シリンダーの行程がずれるだけではなく、
シリンダー狭角が影響してこんな風になります
0°90°180°270°360°450°540°630°720°810°
1番シリンダー 吸気→ 圧縮→
爆発→ 排気→ 吸気・・・・・・
2番シリンダー
爆発→ 排気→ 吸気→ 圧縮→
爆発・・・・・・
つまり1番シリンダーから2番シリンダーの爆発に要する角度は360°+90°=
450°
逆に2番シリンダーから1番シリンダーは360°-90°=
270°
ハーレーやドゥカティなんかをイメージすると解りやすいんですが、
排気音は
ドドッドドッドドッドドッドドッ・・・・・・ですよね。
一目瞭然、規則正しくないです。
コレが
不等間爆発です。
さて、両車を乗り比べてみたら
どちらが速いんでしょ?
普通に考えたら、ロスが少なくスムーズにエンジンの回る等間爆発だと思うんですが、
路面グリップが悪かったり不安定な場合、
不等間爆発の方がトラクションが掛けやすく、
その結果、速く走れてしまいます。
コレと全く同じ事が、90年代のバイクのロードレース最高峰である500ccクラスで起こりました。
車体重量130kgに対してエンジンパワーは200馬力に限りなく近づき、
その有り余るパワーはタイヤのグリップ力を遙かに上回りました。
如何にタイヤを路面にグリップさせるかが課題となった時、
ひたすらピークパワーを求める事からの方向転換を迫られました。
そして不等間爆発「通称 ビッグバンエンジン」を採用したホンダの快進撃が始まり、等間爆発を採用するライバルメーカーは
後塵を浴びる事になりましたとさ。
ハイ、以上で脱線は終わりです。
長時間のお付き合い、ありがとうございましたm(_ _)m
では本題♪
モーターパワーに対してグリップ力を極端に低くしたドリフトタイヤ
何か似たような感じですよね・・・・
ひょっとして・・・・
劣化した回転性能が抵抗となって程良くトラクションが掛かっていたのに、
メンテナンスをすると、スムーズに動きすぎてトラクションが逃げてる?
コレがメンテした直後に感じた違和感の原因の一つ??
でも、流石にメンテ無しってのは拙いでしょ・・・・・
どうやって、再現性も確保した上でスムーズさを殺しましょ・・・・・
うぅ~~~~ん(>_<)
Posted at 2010/05/28 00:52:58 | |
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