最近のコンパクトカメラはピントはジャスト、
解像度は抜群だが
センサーサイズがかつてのフィルム
24×36mmに比べると面積比1/10以下、
レンズもカメラも小型化できるが
レンズ口径と入って来る光の量は比例するので
レンズが小さくなると光が少なくなり、
光が拡散しないのでボケない。
つまり総じて被写界深度が深い、パンフォーカスな画像になる。
撮像素子サイズ
センサーサイズと専用レンズのボケ具合
センサーを小さくできても、レンズ口径を大きくしないと画像はボケないのである。
同じF値であってもセンサーサイズが小さくなると、被写界深度は深くなる。
AFも問題。
現在のコンパクトカメラや携帯、
最近流行のミラーレスカメラのAF方式は「
コントラスト検出方式」。
以前と比べかなり速くなったが、基本的に動体にはピントは合わせられない。
動きのある物に追従してAFは不得手。
一眼レフの主流である「
位相差検出方式」には精度、速度共に遠く及ばない。
経験上、コントラスト式AFでは「盆踊り」の撮影でもAFが使い物にならない。
ソニーの
トランスルーセントミラーAFも
これはこれで正解だが、一眼レフの構造を模しただけでもある。
そこでこれからの主流になるであろう、開発されたのが
フジとニコンの「撮像面位相差AF」
撮像素子、つまり「センサーにAFセンサーを埋め込んでしまう」
というブレイクスルー。
厳密に言うと撮影画像はAFセンサーの箇所はドット抜けしているが
プログラムで問題なく補完できるだろう。
「センサーにAFセンサー」が間違いなくこれからの主流になり、
一眼レフの構造自体にも革命をもたらすだろう。
その先駆けがニコンの「1」
シャッターも物理的フォーカルプレーンシャッターと、
エレクトロニックシャッターのハイブリッド。
センサーサイズが小さいのと、中国製だが気にしないのであればおすすめ。
実用コンパクトではコントラスト式AFだが、Canon PowerShot S100が
フルHD動画撮影やRAW撮影も出来て
プロからハイアマチュアに向けおすすめ。こちらは日本製。
さて、実際のカメラ情勢だが
ニコンは
来年早々にオリンピック用プロ用機が噂される。
(国産のフルサイズD4?、D800?)、
キャノンは
発表済みのDX、動画4Kモデルも第四半期までに、
5DMarkⅡの後継も噂されるし、先に述べたミラーレスの噂もある。
オリンパスは
PENシリーズが好調の様だが、上記の様に相変わらずAFが苦手で
不正経理問題も合わせて???と思う。
ペンタックスは
カメラ部門がHOYAからリコーへ移行しているが、
これも相変わらずエンドユーザーが曖昧で中途半端なカメラしか無い。
レンズ交換式の「Q」が発売されたが、
ニコン「1」の前では性能もデザインも遠く及ばない。
645やKシリーズのフルサイズセンサーの噂もあるが、今頃遅い。
SONYは
トランスルーセントミラーの新型が期待できるが
タイ工場の被災で発売が遅れ、国産フルサイズのα900の売れ行きは芳しくない様だ。
レンズもツァイスから自社製に移行しつつあり、ツァイス好きからすると
日本製でもないし、かつてほど魅力は無い。
精密機械のカメラも日本製を探すのは難しい。
キヤノンの一眼カメラはKiss以外国産だが、
最終組み立て地が日本であって、部品の割合は不明。
そもそもパソコンに至っても国産OS、国産PCなど存在しないから当然か。
フィルム時代はCONTAX T2の様に
35㎜判でSonnar 38mm F2.8を搭載した魅力あるカメラが多数あったが、
現在では35mmフルサイズでコンパクトというと
ライカM9、90万円コースだからねぇ......。
追記
デジカメWatchでも年末特集として「センサーサイズと画質の関係」を組んでいる。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/special/20111221_500685.html?ref=rss
最も重要なのは、同じ画角で同じ絞り値の場合「ボケ」がかなり違うという項目。
Posted at 2011/12/19 20:18:52 | |
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