第45回東京モーターショー2017
2年に一度、東京で開催される自動車の見本市。
今回は終了を翌日に控えた11/4、東京ビックサイトの会場へ行ってきました。
電気自動車(EV)や自動運転をうたったコンセプトカーが目立ったのは相変わらずですが、幸いにして前ほどエコが強調されなくなったような気もします。
それはさておき、数ある出品車両の中から目を惹いた何台かを順不同でピックアップしてみたいと思います。
SUBARU VISIV PERFORMANCE CONCEPT
全体的に地味めだった今回のモーターショー展示の中で、スバルブースでは今回も車が宙を舞っていました。
そしてこの車は、SUBARUのパイパフォーマンスカーの将来像を示すコンセプトモデルだそうです。
次期WRX STIを連想させますが、WRXの次期型は5代目GT/GK系インプレッサがベースになると予想されますし、フェンダーの大胆な張り出しなどからも純然としたショーモデルだと思われます。
SUBARU S208
こちらは現行WRX STIの特別仕様車。
ピストン、コンロッド、クランクシャフト、そして、フライホイールとクラッチに至るまで、通常の市販車ではなしえないバランス公差の低減を図ったスペシャルモデル。限定450台。
ベースモデルでも600万円を超えますが、ハンドメイドエンジンの搭載を考慮すればむしろお買い得なのかも知れません。
NISSAN LEAF NISMO
先ごろモデルチェンジして2代目となった日産リーフのNISMOモデル。
先代リーフと比べるとスタイリッシュになったと思いますが、以前より増えたとは言え、充電インフラの充実や一充電あたりの実航続距離を考えると、電気自動車には個人的にまだ時期尚早感があります。
セレナ e-POWER
日産も知ってか知らぬか、ガソリンエンジンを発電用に使うe-POWERを投入。
ノートに引き続き、セレナにもe-POWERモデルの追加が予定されています。
e-POWER登場時、鉄道の世界では戦前からある
「電気式気動車」じゃないかとか思いました。
実際、ノートの場合は発電用エンジンがガソリンモデル同等のものでしたが、もし、セレナe-POWERにノートと同じHR12DEエンジンが載るならその意義も深まるかなと思っています。
三菱エクリプス クロス
欧州ではすでに発表済。今回の東京モーターショーでこの日本仕様が初披露されました。
リアを傾斜させてクーペフォルムを表しているとのことですが、かつてのクーペモデル「エクリプス」の名前がSUVに冠されるのも、時代の趨勢とはいえ少し複雑な気分…
フォルクスワーゲン I.D. BUZZ
次世代EVのコンセプトカー「I.D.」ファミリーの1台。
”ワーゲンバス”と言われるタイプ2を彷彿とする外観が目を惹きます。
フォルクスワーゲンは今までも何度かタイプ2をモチーフとしたコンセプトカーを発表していますが、なかなか市販車に結びつかないのが惜しいです。
Audi Elaine concept
2019年に市販予定とされている、アウディの4ドアSUVクーペ・コンセプト。
3つのモーターでquattroの4輪駆動を実現する電気自動車で、ご他聞に漏れず自動運転システム搭載とされています。
大柄なボディサイズはA7くらいかと思います。
メルセデス・ベンツ G350 d designo manufaktur Edition
ベンツGクラスの特別仕様車のようですが、ごついスタイルに真っ赤なボディカラーの組み合わせが意外と似合っていました。
BMW Concept 8 Series
来年に市販が予定されている新型「8シリーズクーペ」のコンセプトカー。
久しく途絶えていた8シリーズが、再び復活することになります。
BMW Concept Z4
こちらは次期型Z4のコンセプトモデル。
トヨタとの共同開発でスープラと兄弟車になるのでは?と噂されているモデルです。
それにしてもサメっぽい顔つきだと思うのは私だけ?(汗;
MAZDA VISION COUPE
次世代デザインを示すデザインビジョンモデル。伸びやかな4ドアクーペスタイルです。
純然たるデザインスタディのようで、このモデルに関しては搭載エンジンに関する記述はありませんでした。
MAZDA KAI CONCEPT 魁
一方のこの車は、今回初公開されたコンパクトハッチバックコンセプト。
このモデルについては、マツダの次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」搭載が前提であることが明言されており、次期アクセラあたりをイメージしているのかと推察しています。
Honda Sports EV Concept
昔のホンダS600クーペを思わせる、EVスポーツモデルのコンセプト。
細部はまだコンセプトモデルの域を出ないですが、2019年これをベースとした量産EV欧州で発売される予定とのこと。
新型トヨタ・センチュリー
従来型は今年2月に販売を終了していましたが、約1年のブランクを経て20年ぶりの新型登場。
新しい要素を取り入れつつも、堂々とした風格で一目でセンチュリーとわかります。
でも、厳つい顔つきばかりとなったトヨタ車の中では、穏やかな表情かもしれません。
リアビューとサイドビューにも伝統を受け継いた面影が。
なお、5リッターV12エンジンはさすがに時代に合わないと判断されたのか、5リッターV8+ハイブリッドに移行する模様。
CROWN Concept
コンセプトモデルとされていますが、その仕上がりからしてほぼ次期クラウンそのものだと思います。
しかし、クラウンが4ドアクーペ風のファストバックスタイルになるとは驚き。
法人需要もあると思いますが、将来を見据えたユーザ層の若返りは急務のようです。
JPN TAXI
コンフォート&クラウン・コンフォートに取って代わるトヨタのタクシー専用モデル。
ペースはシエンタだそうですが、お値段は328万円からとお高め。
貨物車チックな日産のNV200タクシーも一向に台数が増えない様子ですが、保守的な日本のタクシー業界で受け入れられるのでしょうか。
ダイハツDN COMPAGNO
昔のコンパーノと一緒に展示されているように、現代版コンパーノとも言える4ドアクーペのコンセプトモデル。
パワートレインは1000ccターボと1200HVを想定しているようですが、細部の仕上げを見ると市販へはまだ程遠い雰囲気。
ただ、こういう車もあると楽しそうです。
日産 パラメディック コンセプト
NV350キャラバンをベースとした次期型のコンセプトモデル。
従来型は、初代エルグランドの前頭部とE24キャラバンのボディを組み合わせて20年近く生産されているため、このまま取って代わられるものと思われます。
室内には医療機器を満載した高規格救急車。
従来型ではV6だったエンジンも、この車のスペック表では4気筒のQR25DEとなっていました。
------
2年に1回の東京モーターショー。
一部で言われている通り今回は展示の仕方も簡素で、コンセプトモデルにしても、近い将来の現実を見ているのかどうか、メーカーによって違いがあったようにも感じました。
なお、フォトアルバムにここに載せた以外の写真をアップしています。
もしよろしければご覧ください。→
■乗用車編 ■商用車編