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やーまちゃんのブログ一覧

2017年12月03日 イイね!

SGTのサスペンションとモノコック

SGTのサスペンションとモノコック今日は久々にSGTのブログを書きます!
振り返ってみた所、4年ぶりですねw

というのは・・・
お友達のイイねから、ニスモフェスのブログを
徘徊していた所、長野のV36&F15乗りの西城さんの
ブログに面白い写真がありました。

という事で、写真を使わせてもらってのブログです!

まず↑このカーボンのモノコックですが、2014年からDTMと共通部品になりました。
なので、SGTのGTRとNSXとLC500、DTMのRS5とM4とC63は同じモノコックでカウル違いなんです。


というわけで、このように外せるフロントカウル、それと同じようにルーフも外皮でカウルです。


完全にカウルを外した写真は有りませんのでCAD絵で紹介です。
モノコックだけではなく、トランスミッションやサスペンションにも今は共通部品が多くあり、
6台のマシンとも、カウルを外すと、この状態で見分けがつかなくなるはずです。
NSXだけはエンジン位置に独自性を持たせたいという事で、ちょっと違うのですが。


この共通モノコックの導入で、2013年までのマシンと、2014年からのマシンでサスペンションも
大きく変わっているように見えます。
というわけで、ここで西城さんのブログから借りてきた写真の登場です!
ニスモフェス参加車両と鉢巻のデザインから2008年モデルのGTRかなと思います。


この写真だけでは、何の事やらって感じだと思うので、解説を加えてみました。
形式としてはインボードマウントのダブルウィッシュボーンです。

作動は緑のプッシュロッドでタイヤが上下する動きを黄緑のベルクランクに伝えます。
そしてベルクランクはベルクランク回転軸で回転する事で、上下方向だった入力を前後方向に
変換して、赤いショックアブソーバーを伸縮させるというのが、サスペンションの動きです。
青い線はステアリングシャフトです。市販車だとエンジンの下側に押し込まれているので、
このように見やすいのはレーシングカーならではかもしれませんね。

このサスペンションの構成で市販車と大きく違うのは3rdダンパーの存在です。
ベルクランクに繋がった3rdダンパーコントロールロッドがあります。ベルクランクの反対は
ロッキングアームに繋がり、更に3rdダンパーへと繋がります。

ロッキングアームというのはシーソーのようになっていて、支点は3rdダンパー接続部です。

その3rdダンパーは左右のサスペンションが同相に動く場合、旋回のロールではなくピッチング、
加速や減速で車が前後方向に動く場合、左右のサスペンションが同時に同じ動きをする場合に
3rdダンパーを縮めて、左右のショックアブソーバーに加えて作動します。

ですが、ロール時、旋回中はロッキングアームがシーソーのように動いて、3rdダンパーは
作動しないのです。その作動が、3rdダンパーのキモになります。

ということで、ロール時は赤いショックアブソーバーのみが作動して、ピッチング時には、
水色の3rdダンパーがショックアブソーバーに追加されて作動する事になります。
(ロールとピッチングが分からない場合はコチラ

ロール時のバネレート<ピッチング時のバネレートという事です。市販車とは反対です。

市販車の場合はスタビがあり、ロール時に作動してバネレートを上げて、普段の乗り心地は
ソフトにして、ロール時にハードになるというセッティングです。

それに対してレーシングカーはロール時には左右のショックアブソーバーでロールを制御して、
直進状態での制動時にのみ作動する3rdダンパーで姿勢を安定させるわけです。

この作動による切り分けの目的が、市販車とレーシングカーでは全く逆なんですね。

その心は・・・
レーシングカーは乗り心地よりも空力的な性能を追求する為に、地面と車の相対位置を
なるべく一定にしておきたいという事です。
ですが、ピッチング制御に必要なバネレートでショックアブソーバーをセッティングすると、
ロール剛性が上がり過ぎてしまい、縁石に乗るとぶっ飛ぶセッティングになりますねw

そんな3rdダンパーも10年前はトップシークレットだったわけです。
そりゃ、そうですよね。ロールはしなやかなのに、姿勢は安定しているわけで、まさに魔法!
ですが、いまとなっては枯れたとは言いませんが、堂々と見れるようになったわけです。

では、2017年の近藤レーシングのGTRを、やはり西城さんに借りてきた写真で見てみましょう!
エアボックスのデザインの違いなどもありますが、2013年までのマシンでは見えた、
フロントのショックアブソーバーが、この写真からは見る事が出来ませんね。
あと分かり易い違いだと、2008年のNISMOはヘッドライトが車両側に残っていましたが、
2017年のマシンはフロントカウルと一体になったヘッドライトごと外れるようになったようです。


というわけで、どこに行ってしまったかというと・・・
どうやら、メカニックの右の太ももで隠れてしまっているようですね。
そんなわけで、2013年までのメーカごとに独自開発していたマシンと2014年以降の
共通モノコックのマシンでは、サスペンションのレイアウトも大きく変わったという事です。


では、もう少しレーシングカーと市販車の違いを見てみましょう。
まず市販車のモノコックボディの写真です。検索して、たまたまヒットしたレクサスのGSですw
レーシングカーとの違いは、ここに残るルーフやフェンダーはカウルではなく、面として
剛性を受け持っているという事です。


ピンクの丸がレーシングカーでモノコックに相当するキャビン、そして車体のサイドメンバーが
水色のクラッシャブルストラクチャー、クラッシュボックスです。


SGTのようなレーシングカーにはサイドメンバーはなく、エンジンとミッションをカーボンの
モノコックにリジット締結して一つの剛体、ストレスメンバーとした構成になっています。
そして、サイドメンバーが無く衝突時に潰れて反力を出す衝撃吸収部が無いので、安全の為に
代わりにクラッシュボックスを設けています。


剛体になってるとはいえ、サスペンションの入力の方向を変換するベルクランク部分には
大きな入力があるので、モノコックからパイプで支えを伸ばしています。


サスペンションの話からモノコックの話に飛んでしまいましたが、そんな感じですw

上で使ったモノコックの写真を並べてみると・・・
レーシングカーも市販車も同じモノコック構造ですが、だいぶ様子が違うんですね。
言いたかったのはベルクランク支持部の重要性だったんですがw


ちなみに、GT300やGT3は車体のサイドメンバーが残っています。
その辺を書いたのが4年前のブログなんです。
どんだけ、モノコックが好きなんだって感じですが、レーシングカーのキモなんですよねw

さーて、フォーミュラーEの開幕戦、決勝の第2レースを楽しみましょう♪



12/5追記

FR用のモノコックを流用してのミッドシップ化ですが・・・
ホイルベースは2750mmに決まっています。なのでタイヤの位置から決まった状態。
というわけで、GTRとLC500のドライバー着座位置、ロールバーの位置は差は無いです。
NSXだけドライバー着座位置が前進しています。
このモノコックはドライバー着座位置は決まっているので、モノコックが前進していますね。
という事は、前方のエンジンが後ろに移動した分、単純にモノコックが前進しています。

となると問題は、フロントのサスペンションマウント部がエンジンブロックの剛性に期待できず、
何らかのしっかりとした剛体が必要になり、その分で質量増が見込まれる感じですかね。
ミッドシップ用に作られたモノコックをFRに転用するのはプロペラシャフト位置が最大の課題に
なると思いますが、逆なら無駄な逃げスペースなだけで問題は無いですかね。

モノコックとエンジン、トランスミッションとの剛結はブラケット次第でどうにでもなるので、
市販車モノコックから離れた事で、この辺の自由度は増した感じですね。
    
Posted at 2017/12/03 13:50:29 | コメント(4) | トラックバック(0) | SGT&FN | 日記

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