知事公用車、脱「黒塗り」の兆し ワンボックスに人気
2010年10月27日15時32分
かつて黒塗りの高級車が一般的だった知事の公用車。しかし、厳しい財政事情や、「県民目線」を意識して「脱黒塗り」の動きも出てきている。地域事情や、仕事の効率を優先して車種を選ぶ自治体もあり、「威厳」のある知事公用車は変わりつつある。
「県財政も厳しい」と、黒のセンチュリーを売却して薄黄色のプリウスを選んだのは福井県だ。価格は197万円。県は「黒塗りでないので、公務先の駐車場で一般車と間違われて誘導されることもあるが、特に問題はない」と話す。
最近の人気はワンボックスタイプ。7人乗りアルファードのハイブリッド車(HV)に乗り換えた宮城県は「従来2台使った出張が1台ですむ」と話す。大阪府の橋下徹知事も同車種だ。5年リースで373万円。「SPや秘書も乗る。レクチャーをする部長も一緒に乗れば、セダンでは無理」という。
宮崎県の東国原英夫知事も、当選直後の2007年3月に「経費節減のため」と前知事が乗っていた黒塗りの知事公用車「センチュリー」(96年式)を売却。現在、職員用に340万円で購入した「エスティマハイブリッド」(09年式)に乗る。県秘書広報課は「一度に8人が乗れて現場に行くまでに車内で打ち合わせができて便利」。
高知県では、橋本大二郎前知事時代の07年に知事公用車そのものを廃止し、タクシーに切り替えた。年約400万円の歳出削減を狙った。だが、翌年7月、尾崎正直知事は公用車を復活。県秘書課は「車内で政策の話をするので、情報管理の点で懸念があった」。車種は白のエスティマHV(423万円)を選び、秘書課職員が通常業務の合間に運転しているという。
一方、これまで通りの黒塗りなのは岩手県。10月の県議会で、今年1月に購入した知事の公用車が「高額では」と議論になった。車は、レクサスLS600h。1407万円のHVで、排気量5千ccの黒塗りだ。
県秘書課によると、「車内では電話したり資料を読んだりと、執務室としても使う」。ワンボックスタイプも検討されたが、「山間地でカーブが多く、走行安定性も重視した」。2年前の岩手・宮城内陸地震の際、ブラジル出張中だった知事が急きょ帰国、徹夜で、公用車を使って成田空港から岩手に戻った経緯も踏まえたという。
今月、岩手と同じレクサスのHV(1490万円)に切り替えた富山県は「積雪が多く、山道があり、災害現場の視察でも安全性を保てることが大事。静謐(せいひつ)性も考慮した」。同車種の大分県は「公式行事には黒塗りという社会通念がまだ一般的」と説明する。石原慎太郎都知事も、同車種のレクサスだ。色はシルバーで、5年リース契約で計1340万円。移動の際の執務環境や安全性、走行安定性を勘案したという。
買い替えず、「全国で一番古い車」というのは鹿児島県。97年に購入された黒のセンチュリーは、今年3月時点で10万8千キロ走った。事務方が更新を伊藤祐一郎知事に打診したが、知事は「これでいい」。県も今は「古いといって問題があるわけではない。走れなくなるまで使う」との考えだ。
PR効果を期待する県もある。エスティマのHV(527万円)を選んだ青森県は県内にHV部品の製造工場があることも考慮に入れた。
知事ではないが、公用車で一石を投じたのが名古屋市の河村たかし市長。今年5月から軽自動車のタント・エグゼを、35カ月間で51万円のリース契約で使っている。(疋田多揚)
(記事引用ゴメンナサイ)
地元の県知事さんはナニ乗ってるか調べてみたんだケド・・・
「三菱・デボネア」って・・・コレ平成14年時点のデータだった。(笑)
<アサヒドットコム/知事公用車、脱「黒塗り」の兆し ワンボックスに人気>
Posted at 2010/10/29 20:34:25 | |
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